腰椎分離すべり症

 

腰椎分離すべり症でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 腰に違和感や痛みがあり、長時間同じ姿勢を続けられない
  • 前かがみになると腰に鋭い痛みが走る
  • 腰から足にかけてしびれや痛みが広がることがある
  • 腰痛のせいで日常生活や仕事、スポーツに支障が出ている
  • 腰を反らすと痛みが強くなる
  • 長時間歩いたり立ったりすると腰の痛みが増す

腰椎分離すべり症は、腰椎(腰の骨)の一部が分離(ひび割れや疲労骨折)し、それによって腰椎が前方や後方にずれる(すべる)状態です。成長期のスポーツ選手に多く見られますが、加齢や遺伝的要因でも発症することがあります。

この記事では、腰椎分離すべり症の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように腰椎分離すべり症の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学の視点から見た腰椎分離すべり症の原因とメカニズム

腰椎分離すべり症とは

西洋医学では、腰椎分離すべり症を「腰椎の関節突起間部(椎弓の一部)に疲労骨折や分離が生じ、それによって上の椎骨が下の椎骨に対して前方や後方にずれる状態」と定義しています。特に第4腰椎と第5腰椎、または第5腰椎と仙骨の間に多く発生します。

主な原因

  • 繰り返しの腰部への負荷:特に腰を反らす動作(伸展)や捻る動作を繰り返すスポーツ(野球、バレエ、体操、柔道、サッカーなど)による腰椎への過度な負担
  • 遺伝的要因:生まれつきの脊椎の形状異常や、骨形成に関わる遺伝的素因
  • 成長期の要因:急激な身長の伸びにより骨格の成熟が骨の成長に追いつかず、腰椎に負担がかかりやすくなる
  • 退行性変化:加齢による椎間板や靭帯の変性により、腰椎の安定性が低下する
  • 外傷:転倒や事故などによる強い衝撃で腰椎に急性の損傷が生じる場合

腰椎分離すべり症が発生するメカニズム

腰椎分離すべり症は以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 腰椎の関節突起間部(椎弓部分)に繰り返しの負荷がかかることで、微小な亀裂(疲労骨折)が生じます
  2. この亀裂が修復されないまま負荷が続くと、完全な分離(骨折)に進展します
  3. 分離によって腰椎を支える構造(椎弓根や椎間関節)の安定性が失われます
  4. 安定性の低下により、上の腰椎が下の腰椎に対して前方や後方にずれる(すべる)状態になります
  5. このずれにより、神経根や脊柱管が圧迫されて痛みやしびれなどの神経症状が現れることがあります

分類と症状

腰椎分離すべり症は、すべりの程度によって以下のように分類されます:

  • グレード1:すべりの程度が25%未満。軽度の腰痛や違和感が主な症状。
  • グレード2:すべりの程度が25〜50%。腰痛に加えて、脚のしびれや痛みが現れることも。
  • グレード3:すべりの程度が50〜75%。明らかな神経症状や歩行障害が現れることがある。
  • グレード4:すべりの程度が75〜100%。重度の神経症状と機能障害が見られる。
  • グレード5:すべりの程度が100%以上(完全脱臼)。重篤な神経障害のリスクがある。

主な症状には以下のようなものがあります:

  • 腰痛:特に長時間立ったり座ったりした後に悪化する持続的な痛み
  • 放散痛:お尻や太もも、ふくらはぎにかけて広がる痛み
  • しびれ感:脚や足にかけてのしびれや感覚異常
  • 姿勢の変化:前かがみの姿勢や、腰が平坦化する変形
  • 可動域の制限:腰を反らす動作や前屈時の痛みによる制限
  • 歩行障害:重度の場合、歩行時の不安定さや脚の痙攣が現れることも

西洋医学的なアプローチでは、保存療法(安静、理学療法、装具療法など)が基本ですが、症状が重度の場合や保存療法で改善しない場合は手術療法が検討されることもあります。しかし、多くの場合は適切な管理と治療によって症状の改善が期待できます。

東洋医学の視点から見た腰椎分離すべり症の原因とメカニズム

東洋医学での腰椎分離すべり症の捉え方

東洋医学では、腰椎分離すべり症を「腰痛」「腰脚痛」などの症状として捉え、「気血」や「経絡」の流れの停滞により起こる状態と考えます。腰部は「腎」の支配領域であり、腎の気が弱まることで腰の症状が現れるとされています。

関連する経絡

腰椎分離すべり症に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 足の太陽膀胱経(あしのたいようぼうこうけい):背中から足にかけて流れる経絡で、腰部の筋肉や組織に深く関わります。
  • 足の少陰腎経(あしのしょういんじんけい):腎と関連し、腰部の骨や靭帯、筋肉の健康に影響します。
  • 足の太陰脾経(あしのたいいんひけい):脾と関連し、筋肉の栄養と維持を司ります。
  • 督脈(とくみゃく):背骨の中央を通る重要な経絡で、脊柱全体の調整に関わります。
  • 帯脈(たいみゃく):腰部を一周するように巡る経絡で、腰の安定性に関与します。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、腰椎分離すべり症を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 腎虚(じんきょ)

特徴:腎の精気が不足した状態で、先天的な要因や加齢、過労によって起こります。
症状:慢性的な腰痛、腰のだるさ、膝の弱さ、疲れやすさ、耳鳴り、夜間頻尿など。
改善方法:腎の精気を補う補腎の治療が効果的です。

2. 瘀血(おけつ)

特徴:血液の循環が滞り、局所に血液が停滞した状態です。外傷や慢性的な負担により引き起こされます。
症状:特定の部位の鋭い痛み、夜間や休息時の痛みの悪化、触ると痛む、皮膚の色素沈着。
改善方法:血液の循環を促進する活血化瘀の治療が効果的です。

3. 寒湿(かんしつ)

特徴:寒気や湿気が体内に侵入して腰部に滞った状態です。冷たい場所での作業や湿度の高い環境で悪化します。
症状:冷えると悪化する鈍い腰痛、重だるさ、動きの制限、冷えやむくみ。
改善方法:体を温め湿を取り除く温経散寒の治療が効果的です。

4. 気滞(きたい)

特徴:気の流れが滞った状態で、ストレスや感情的な緊張によって引き起こされます。
症状:ストレスで悪化する腰痛、腹部の張り、イライラ、ため息が多い。
改善方法:気の流れを促進する疏肝理気の治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、腰椎分離すべり症は以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 腎(じん):腎は骨や骨髄を支配し、腰と膝の強さを司るとされています。腎の精気が足りないと、骨の強度が低下し、腰椎の問題が生じやすくなります。
  • 肝(かん):肝は筋や腱を支配し、気の流れを調整します。肝の機能障害は筋肉の緊張や血行不良を引き起こし、腰痛に影響します。
  • 脾(ひ):脾は筋肉を養い、四肢を支える役割があります。脾の機能低下は筋力の弱化や腰部の支持力低下につながります。
  • 督脈・任脈(とくみゃく・にんみゃく):奇経八脈の中心となる経絡で、脊柱の調整と生殖・発育に関わり、腰部の健康に重要な役割を果たします。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化も腰椎分離すべり症の症状に影響すると考えます:

  • :寒さは「寒湿」を悪化させ、筋肉の緊張を高め、腰痛を増強させることがあります。特に寒湿体質の方は冬に症状が悪化しやすいです。
  • 梅雨や湿度の高い時期:湿気は「湿邪」として体内に入り込み、痛みや重だるさを悪化させることがあります。
  • 情緒的ストレス:東洋医学では感情も体の状態に大きく影響するとされ、ストレスや怒りは肝の気の流れを悪化させ、結果として腰痛を悪化させることがあります。
  • 過労や休息不足:腎の精気を消耗させ、腰椎分離すべり症の症状を悪化させる要因となります。
  • 食生活:冷たい食べ物や生もの、刺激物の過剰摂取は「寒湿」や「湿熱」を生じさせ、症状を悪化させることがあります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。腰椎分離すべり症の治療においても、単に腰の痛みだけを見るのではなく、全身のバランスや生活環境を含めた総合的なアプローチが重要視されます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
病態の捉え方 腰椎の関節突起間部の分離(骨折)と椎体のすべり 腎虚、瘀血、寒湿、気滞などの気血の乱れによる症状
原因の考え方 繰り返しの腰部への負荷、遺伝的要因、成長期の急激な身長の伸び、外傷 腎の精気の不足、気血の停滞、外邪(寒湿)の侵入、経絡の障害
診断方法 X線検査、CT、MRI、神経学的検査による構造的変化の評価 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、舌診、脈診
治療アプローチ 安静、理学療法、装具療法、薬物療法、重度の場合は手術 鍼灸治療、体質や証に合わせた漢方薬、推拿(すいな)、養生法
治療の焦点 分離部の癒合や安定化、すべりの進行防止、神経症状の緩和 気血の流れの改善、腎精の補充、体全体のバランスを整える
予防と生活指導 適切なスポーツ指導、正しい姿勢、腰部の筋力強化、過度な負担の回避 体質に合わせた養生法、食事療法、適度な運動、ストレス管理
症状の見方 すべりの程度(グレード)や神経圧迫の有無による症状の評価 証(腎虚、瘀血、寒湿、気滞など)による症状パターンの評価
根本治療の考え方 構造的な問題の修復と機能回復 気血のバランス回復と体質改善

西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なる視点から腰椎分離すべり症にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。構造的な問題を理解した上で、体全体のバランスを整えるアプローチを組み合わせることで、より効果的な改善を目指しています。

腰椎分離すべり症を放置するリスク

腰椎分離すべり症は「痛みがある時だけ対処すればよい」と考えがちですが、適切な治療を受けずに放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

身体的リスク

  • すべりの進行:適切な管理がないと、椎体のすべりが徐々に進行し、症状が悪化する可能性があります。
  • 神経症状の悪化:すべりの進行により、神経根や脊柱管の圧迫が強まり、足のしびれや痛み、筋力低下などの神経症状が悪化することがあります。
  • 椎間板の変性:不安定な状態が続くと、周囲の椎間板に過度な負担がかかり、椎間板ヘルニアや変性を引き起こす可能性があります。
  • 脊柱管狭窄症:すべりによる脊柱管の狭窄が進行し、腰部脊柱管狭窄症を引き起こすリスクが高まります。
  • 慢性腰痛:痛みが慢性化し、日常的に痛みを抱えた生活を送ることになる可能性があります。
  • 姿勢の変化:代償的な姿勢パターンが定着し、腰椎の過度な前弯や骨盤の傾斜など、全身のアライメント異常につながることがあります。

生活面・心理面でのリスク

  • 活動制限:痛みや機能障害により、仕事、スポーツ、日常生活の活動が制限され、生活の質が低下します。
  • 心理的影響:慢性的な痛みによるストレス、不安、抑うつなどの心理的問題が生じることがあります。
  • 依存性:痛みの緩和のために鎮痛薬に頼る習慣が形成され、薬物依存のリスクが生じることもあります。
  • 睡眠障害:痛みによる睡眠の質の低下が、全身の疲労や回復力の低下につながります。
  • 社会的影響:長期的な痛みや障害は、職場や家庭での役割遂行に影響し、社会的孤立を招くことがあります。
  • 自己肯定感の低下:活動制限や痛みによる制約が続くことで、自己肯定感の低下や自信の喪失につながることがあります。

スポーツ選手特有のリスク

  • パフォーマンスの低下:腰痛やコア安定性の低下により、スポーツパフォーマンスが著しく低下します。
  • 競技生命の短縮:適切な管理がなければ、症状の悪化により競技の継続が難しくなることがあります。
  • 代償動作の定着:痛みを避けるための不自然な動作パターンが定着し、他の部位の障害リスクが高まります。
  • 再発の繰り返し:不十分な治療や管理により、症状の再発を繰り返し、慢性化するリスクがあります。

早期対処の重要性

腰椎分離すべり症は、早期に適切な対処を行うことで多くの場合、症状の改善と進行の予防が可能です。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 骨癒合の可能性が高まる(特に若年者の新鮮な分離症例)
  • すべりの進行を効果的に予防できる
  • 痛みや神経症状の悪化を防ぐことができる
  • 保存療法での改善可能性が高まり、手術の必要性が減少する
  • スポーツや日常活動への早期復帰が可能になる
  • 長期的な生活の質の維持につながる

腰椎分離すべり症の症状を感じたら、「様子を見る」「痛み止めで対処する」だけでなく、専門家に相談して適切な診断と治療計画を立てることが重要です。当院では、症状の程度に応じた最適なアプローチをご提案し、早期の改善と予防をサポートしています。

当院の腰椎分離すべり症施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで腰椎分離すべり症の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、痛みの緩和だけでなく、機能回復と再発予防も重視しています。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った身体に負担の少ない施術:腰部から離れた部位のツボを使うことで、痛みの少ない施術を実現します。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 整体:腰椎周囲の緊張した筋肉や筋膜を緩め、脊柱のアライメントを整えます。
  • 経絡調整:腰部に関わる経絡(特に膀胱経、腎経、督脈)の流れを整え、気血の巡りを改善します。
  • 動作・姿勢指導:日常生活やスポーツ活動における腰部への負担を軽減する方法を指導します。

施術の流れ

  1. 問診:症状や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:腰椎周囲の筋肉バランスを整える優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

腰椎分離すべり症に効果的なツボ

当院では例えば以下のツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 委中(いちゅう):膝の裏側の中央にあるツボで、腰痛や坐骨神経痛に効果があります。
  • 崑崙(こんろん):外くるぶしの後ろにあるツボで、腰痛や下肢の痛みに効果があります。
  • 太谿(たいけい):内くるぶしの後ろにあるツボで、腎の機能を高め、腰や膝の強化に役立ちます。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の付け根にあるツボで、全身の気の流れを改善し、痛みの緩和に効果があります。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

症例別のアプローチ

  • 急性期(強い痛みがある時期):痛みの緩和を優先し、安静を保ちながら炎症を抑える治療を行います。手足のツボを中心とした施術で負担をかけずに痛みを和らげます。
  • 回復期:痛みが落ち着いてきた時期には、筋力バランスの改善と脊柱アライメントの調整を重視し、徐々に活動レベルを上げていくサポートをします。
  • 慢性期:長期的な安定と再発予防を目標に、体質改善や生活習慣の見直しを含めた総合的なアプローチを行います。
  • スポーツ選手:競技特性を考慮し、スポーツパフォーマンスを維持しながら腰部の保護と強化を両立させる方法を提案します。

当院の施術は、単に痛みを一時的に和らげるだけではなく、腰椎分離すべり症の根本的な改善と再発予防を目指しています。体質や生活環境、活動レベルなどを総合的に考慮したアプローチで、あなたの健康的な生活をサポートします。

腰椎分離すべり症に関するよくある質問(FAQ)

Q: 腰椎分離すべり症は完全に治りますか?

腰椎分離すべり症の治癒可能性は、年齢や症状の程度、分離の新しさなどによって異なります。若年者(特に10代前半)の新鮮な分離の場合、適切な治療と十分な休息により、骨癒合が起こる可能性があります。一方、成人の慢性的な分離すべり症では、完全な骨癒合は難しいことが多いですが、症状の改善と安定化は十分に期待できます。

当院の治療目標は、痛みの軽減だけでなく、腰椎の安定性を高め、日常生活やスポーツ活動に支障なく参加できるレベルまで機能を回復させることです。適切な治療と自己管理により、多くの患者様が症状の大幅な改善を実感されています。また、すべりの進行を防ぎ、長期的な腰の健康を維持することも重要な目標としています。

Q: 腰椎分離すべり症の治療は何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 急性期(強い痛みがある時期):週2回程度、2〜4週間
  • 回復期:週1回程度、1〜2ヶ月
  • 安定期・予防期:2〜4週に1回程度、状態に応じて調整

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、自宅でのセルフケアや運動療法も並行して行うことで、より効果的な改善が期待できます。

腰椎分離すべり症は急性の痛みが引いた後も、再発防止のためのケアが重要です。定期的なメンテナンスとして月に1回程度の施術を継続される方も多いです。特にスポーツ選手の方は、競技シーズン中と休止期で通院頻度を調整することをおすすめしています。

Q: スポーツは続けても大丈夫ですか?

スポーツの継続については、症状の程度、スポーツの種類、年齢などを考慮して個別に判断する必要があります。一般的には以下のような指針があります:

  • 急性期(強い痛みがある時期):痛みを伴うスポーツ活動は一時的に休止し、症状の安定を優先することをおすすめします。
  • 回復期:痛みが落ち着いてきたら、低負荷の活動から徐々に再開し、腰部の保護と強化を並行して行います。
  • 安定期:適切なフォームやコンディショニングを維持しながら、通常の活動レベルに戻していきます。

特に成長期のアスリートの場合、適切な休息と早期治療が重要です。当院では、完全な活動休止ではなく、「どうすれば安全に継続できるか」という視点からアドバイスを行っています。コアの安定性強化、適切なウォームアップとクールダウン、競技動作の修正など、スポーツ継続と腰の健康を両立させるための具体的な方法をご提案します。

スポーツの種類や競技レベル、個人の状態によって最適なアプローチは異なりますので、具体的な競技に関するご質問は施術時にお気軽にご相談ください。

Q: 手術は必要になりますか?

腰椎分離すべり症の多くは保存療法(手術以外の治療)で改善します。手術が検討されるのは主に以下のような場合です:

  • 適切な保存療法を6ヶ月以上継続しても強い痛みや神経症状が改善しない場合
  • すべりの程度が高度(グレード3以上)で進行が続いている場合
  • 明らかな神経症状(脚の筋力低下や感覚障害、膀胱直腸障害など)がある場合
  • 生活の質が著しく低下し、日常活動が極端に制限される場合

当院では、手術に至る前の段階で最大限の保存療法を実施し、多くの患者様の症状改善を実現しています。東洋医学と西洋医学を組み合わせたアプローチにより、通常の治療では改善が難しいケースでも効果を発揮することがあります。

ただし、手術が必要と判断される場合には、適切な医療機関をご紹介し、術前・術後のケアもサポートいたします。手術の必要性や時期については、整形外科医との連携のもと、総合的に判断することが重要です。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 当日の激しい運動を避ける:施術当日は腰に負担のかかる激しい運動や長時間の立ち仕事は控えましょう。
  • 水分補給:十分な水分を摂ることで、体内の循環を促進し、老廃物の排出を助けます。
  • 腰部の保温:特に寒い季節は腰を冷やさないよう注意し、必要に応じて腰を温めると効果的です。
  • 姿勢への意識:長時間同じ姿勢を続けず、定期的に姿勢を変えたり、軽いストレッチを取り入れましょう。
  • セルフケアの実践:指導されたストレッチや運動療法を継続的に行うことが重要です。
  • 過度な前屈や腰の捻りを避ける:特に症状が強い時期は、腰に負担のかかる動作を控えましょう。

また、稀に施術後に一時的な違和感や軽い痛みを感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。

施術の効果は累積的なものであり、継続的なケアと自己管理の組み合わせによって最大の効果が得られます。施術後のアドバイスをしっかり守ることで、回復のスピードと質を高めることができます。

腰椎分離すべり症改善のための自宅でのセルフケア

腰椎分離すべり症の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。

適切な姿勢とボディメカニクス

  • 立位姿勢:腰を反らせすぎず、軽く腹部に力を入れ、骨盤を中立位に保ちます。体重は両足に均等にかけましょう。
  • 座位姿勢:腰にクッションや小さなタオルを入れて腰の自然なカーブを支え、長時間同じ姿勢を続けないようにします。
  • 物を持ち上げる動作:膝を曲げて腰を下ろし、背筋を伸ばして物を体に近づけて持ち上げます。腰を捻りながらの持ち上げは避けましょう。
  • 就寝姿勢:仰向けで寝る場合は膝の下に枕を置き、横向きで寝る場合は両膝の間に枕を挟むと腰への負担が軽減します。

効果的なストレッチと運動

以下のエクササイズは、症状が安定している時期に行ってください。痛みがある場合は無理せず、医師や専門家の指導のもとで行いましょう。

  • 骨盤傾斜運動:背中を床につけて仰向けに寝て膝を立て、腰を床に押しつけるように骨盤を後傾させたり、緩めたりを繰り返します(10回×3セット)。腰椎の安定性を高めるエクササイズです。
  • ブリッジングエクササイズ:仰向けで膝を立てた状態から、お尻を持ち上げてお腹と背中に軽く力を入れ、5秒間保持します(10回×3セット)。腰と骨盤の安定性を高めます。
  • 四つ這いでの対角線運動:四つ這いの姿勢から、右腕と左脚を同時に伸ばし、お腹に力を入れて5秒間保持。反対側も同様に行います(各側10回×2セット)。体幹の安定性を高めます。
  • ハムストリングストレッチ:座った状態で脚を伸ばし、背中をまっすぐに保ったまま、お腹から前傾して太ももの裏を伸ばします(20〜30秒×3回)。腰への負担を軽減します。

日常生活での注意点

  • 腰への負担軽減:長時間の立ち仕事や座り仕事を避け、定期的に姿勢を変えて休憩を取りましょう。
  • 適切な睡眠環境:腰をサポートするマットレスと枕を選び、質の良い睡眠を確保することが回復に重要です。
  • 体重管理:過剰な体重は腰椎への負担を増加させるため、適正体重の維持を心がけましょう。
  • 禁煙:喫煙は血流を悪化させ、椎間板の栄養供給を妨げるため、腰椎分離すべり症の回復を遅らせる可能性があります。

スポーツ活動の注意点

  • 適切なウォームアップ:スポーツ前の十分なウォームアップで、腰への急激な負担を避けましょう。
  • フォームの修正:特に腰を反らす動作が多いスポーツ(体操、野球のピッチングなど)では、適切なフォームの習得が重要です。
  • コアの強化:腰椎を支える腹筋や背筋などのコア筋群を強化することで、スポーツ中の腰への負担を軽減できます。
  • 適切な休息:連続したトレーニングを避け、十分な回復期間を設けることも重要です。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 腎兪(じんゆ):腰の両側、腰椎の横約3センチのへこみにあるツボです。腎の機能を高め、腰痛に効果があります。
  • 委中(いちゅう):膝の裏側の中央のシワにあるツボです。腰痛や坐骨神経痛に効果があります。
  • 崑崙(こんろん):外くるぶしの後ろにあるくぼみのツボです。腰痛や下肢のしびれに効果があります。
  • 太谿(たいけい):内くるぶしの後ろにあるくぼみのツボです。腎の精を補い、腰の強化に効果があります。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、腰椎分離すべり症の改善と再発防止につながります。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。症状や体調に合わせて適宜調整することも大切です。

腰椎分離すべり症のまとめと施術のご案内

腰椎分離すべり症の要約

腰椎分離すべり症は、腰椎の関節突起間部に分離(骨折)が生じ、それによって椎体がずれる(すべる)状態です。主に成長期のスポーツ活動、遺伝的要因、繰り返しの負荷などが原因となり発症します。

西洋医学では構造的な骨の問題として捉え、東洋医学では気血の流れの停滞や腎の精気の不足として捉えます。両方のアプローチを組み合わせることで、より総合的で効果的な治療が可能になります。

腰椎分離すべり症は放置すると、すべりの進行や神経症状の悪化、慢性腰痛などのリスクがあります。早期の適切な対処と継続的なケアにより、多くの場合は症状の改善と機能回復が見込めます。スポーツ選手でも、適切な管理のもとで競技継続が可能なケースが多いです。

当院のアプローチの特徴

当院では、腰椎分離すべり症に対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った身体に負担の少ない鍼灸治療
  • 腰椎周囲の筋肉バランスを整える整体施術
  • 日常生活やスポーツ活動における動作指導と姿勢改善のアドバイス
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「痛みが軽減した」「動きやすくなった」「スポーツに復帰できた」「再発が減った」といったお声をいただいております。特に他の治療では改善が見られなかったケースでも、当院の総合的なアプローチが効果を発揮することがあります。

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腰椎分離すべり症の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

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日曜・祝日  休み

腰椎分離すべり症は決して諦める必要のない症状です。適切なケアと生活習慣の改善により、多くの方が痛みのない生活やスポーツへの復帰を実現しています。当院では、あなたの腰椎分離すべり症の根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 5500円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
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