頸部椎間板ヘルニア
頸部椎間板ヘルニアでお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- ✓ 首から肩、腕にかけての痛みやしびれが続いている
- ✓ 指先がしびれたり、力が入りにくかったりする
- ✓ 首を動かすと痛みが強くなるため、動作に制限がある
- ✓ 長時間のデスクワークや同じ姿勢でつらさが増す
- ✓ 病院で頸部椎間板ヘルニアと診断されたが、薬の効果が限定的
- ✓ 朝起きたときの首のこわばりや痛みが気になる
頸部椎間板ヘルニアは、首の骨(頸椎)の間にあるクッション(椎間板)が突出して神経を圧迫することで起こる症状です。スマートフォンやパソコンの長時間使用など、現代の生活習慣が大きく影響する疾患で、放置すると日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
この記事では、頸部椎間板ヘルニアの原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、当院での治療アプローチや自宅でできるケア方法についてご紹介します。痛みやしびれの軽減だけでなく、根本的な改善を目指すための情報をお届けします。
西洋医学的視点での頸部椎間板ヘルニアの原因とメカニズム
頸部椎間板ヘルニアの定義
西洋医学では、頸部椎間板ヘルニアは「頸椎の間にある椎間板の髄核(中心部分)が、線維輪(外側の層)を通して後方または後外側に突出し、脊髄や神経根を圧迫する状態」と定義されています。この圧迫によって、首から肩、腕、指先にかけての痛みやしびれ、筋力低下などの症状が現れます。
主な原因
- 加齢による変性:年齢とともに椎間板の水分含有量が減少し、弾力性が失われることで、ヘルニアのリスクが高まります。
- 不良姿勢:長時間のデスクワーク、スマートフォンの使用(ストレートネック)、前かがみの姿勢などが頸椎に過度な負担をかけます。
- 頸部への外傷:交通事故などによる鞭打ち症や転倒による首への衝撃が引き金になることがあります。
- 過度な運動や重労働:重いものを持ち上げる動作や頸部に負担のかかるスポーツが椎間板に負担をかけます。
- 遺伝的要因:椎間板の構造に関わる遺伝的な素因も発症リスクに影響します。
- 喫煙:喫煙は椎間板への血流を減少させ、栄養供給を妨げることで変性を促進するとされています。
頸部椎間板ヘルニアが発生するメカニズム
頸部椎間板ヘルニアは以下のようなメカニズムで発生します:
- 椎間板は中心部の髄核と、それを囲む線維輪からなるクッション構造です。
- 加齢や負荷の繰り返しにより、線維輪に小さな亀裂が生じ始めます。
- 亀裂が進行すると、内部の髄核が線維輪を通して外側に押し出されます(ヘルニア)。
- 突出した髄核が脊髄や神経根を圧迫することで、神経症状が発生します。
- 圧迫された神経の走行部位に沿って、痛み、しびれ、筋力低下などの症状が現れます。
主な症状
- 神経根症状:圧迫される神経根の位置によって、特定の部位に痛み、しびれ、筋力低下が生じます。
- 頸部の痛みと可動域制限:首を動かすと痛みが増し、首の動きが制限されます。
- 放散痛:肩、腕、前腕、手指にかけて痛みが放散します。
- 感覚障害:指先のしびれや感覚の鈍さが現れることがあります。
- 筋力低下:握力の低下や細かい手作業が困難になることがあります。
- 脊髄症状:重症の場合、脊髄が圧迫され、両手や両足に症状が現れたり、歩行障害や排尿障害が生じたりすることがあります。
西洋医学的な治療法としては、安静、薬物療法、理学療法、場合によっては手術が行われますが、症状の程度や神経の圧迫状況によって適切な治療法が選択されます。
東洋医学的視点での頸部椎間板ヘルニアの原因とメカニズム
東洋医学での頸部椎間板ヘルニアの捉え方
東洋医学では、頸部椎間板ヘルニアを「項強(こうきょう)」「落枕(らくちん)」「頸痹(けいひ)」などと表現し、「気血」の流れの滞りや「経絡」の障害として捉えます。首は「督脈(とくみゃく)」や「膀胱経」などの重要な経絡が通過する場所であり、これらの経絡の流れが滞ることで、痛みやしびれが生じると考えられています。
関連する経絡
頸部椎間板ヘルニアに特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 督脈(とくみゃく):背骨の中心線に沿って走行し、全身の陽の気を統括する重要な経絡です。頸部の症状に直接関連します。
- 膀胱経(ぼうこうけい):背中から後頭部、頸部を通り、強い痛みや筋の緊張に関連します。
- 胆経(たんけい):頭部の側面から首筋に沿って走行し、首の側面の痛みや緊張に関連します。
- 小腸経(しょうちょうけい):肩から腕にかけて走行し、上肢のしびれや痛みに関連します。
- 大腸経(だいちょうけい):腕から手にかけて走行し、上肢や指先のしびれに関連します。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、頸部椎間板ヘルニアを以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 風寒湿邪(ふうかんしつじゃ)
特徴:外部からの風、寒さ、湿気が経絡に侵入して気血の流れを妨げる状態です。
症状:首や肩の急性の痛み、動かすと痛みが増す、寒くなると症状が悪化、首の緊張感。
改善方法:温めて風寒湿を追い出す温経散寒の治療が効果的です。
2. 気滞血瘀(きたいけつお)
特徴:長期のストレスや身体的負担により気の流れが滞り、血流も悪くなった状態です。
症状:慢性的な痛み、固定した痛みの部位、夜間の痛みの悪化、精神的ストレスで症状が悪化。
改善方法:気の流れを促し、血の滞りを取り除く活血化瘀の治療が効果的です。
3. 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)
特徴:長期の疲労や加齢により、肝臓と腎臓の陰が不足している状態です。
症状:慢性的な首や腰の痛み、疲れやすさ、めまい、耳鳴り、手足のほてり、夜間の症状悪化。
改善方法:肝腎の陰を補う滋陰補腎の治療が効果的です。
4. 痰湿阻絡(たんしつそらく)
特徴:体内の水分代謝の乱れにより、痰湿が生じて経絡を閉塞させた状態です。
症状:重だるい痛み、むくみを伴う、湿気の多い環境で症状悪化、めまい、頭重感。
改善方法:痰湿を除去し経絡の流れを改善する祛痰化湿の治療が効果的です。
5. 気血両虚(きけつりょうきょ)
特徴:慢性的な疾患や過労により、気と血の両方が不足した状態です。
症状:軽度だが持続する痛み、疲労感、顔色が悪い、めまい、動悸。
改善方法:気血を補う補気養血の治療が効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、頸部椎間板ヘルニアは以下の臓腑の機能と関連しています:
- 肝(かん):筋肉や腱の健康を支配し、気の流れを調整します。肝の機能低下は筋肉の緊張や痛みにつながります。
- 腎(じん):骨や髄を支配し、腰や首の健康に密接に関わります。腎の弱りは慢性的な首や腰の問題を引き起こします。
- 脾(ひ):筋肉への栄養供給を担い、水分代謝を調整します。脾の機能低下は筋力の弱化や水分貯留(むくみ)につながります。
- 肺(はい):気を全身に巡らせる役割があり、首や肩の血行に影響します。肺の機能低下は上半身の気の流れを妨げます。
- 胆(たん):決断力を司り、ストレスとの関連性が高く、首や肩の緊張に影響します。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化も頸部椎間板ヘルニアの症状に影響すると考えます:
- 冬:寒さにより筋肉が緊張し、血行が悪くなるため、痛みが悪化しやすい季節です。
- 梅雨や雨の日:湿度の高さが痰湿を増悪させ、だるさや重い痛みが増す傾向があります。
- 季節の変わり目:気温の変化が大きい時期は、体調を崩しやすく、症状が悪化することがあります。
- エアコンの効いた環境:冷気が直接首に当たることで、風寒の邪が侵入しやすくなります。
- ストレスの多い環境:精神的ストレスは肝の機能に影響し、筋肉の緊張や痛みを悪化させます。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
病名・呼称 | 頸部椎間板ヘルニア、頸椎椎間板ヘルニア | 項強(こうきょう)、落枕(らくちん)、頸痹(けいひ) |
原因の捉え方 | 椎間板の髄核が突出して神経を圧迫する解剖学的・生理学的な問題 | 風寒湿の侵入、気血の滞り、経絡の障害、五臓(特に肝腎)の機能低下 |
診断方法 | MRI、CT、神経学的検査、徒手検査 | 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診 |
治療アプローチ | 消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、物理療法、牽引療法、場合によっては手術 | 鍼灸治療、漢方薬、推拿(すいな)、体質や証に合わせた養生法 |
治療の焦点 | 神経圧迫の軽減、炎症の抑制、機能回復 | 気血の流れの改善、経絡の通りの回復、五臓の機能を高める |
副作用の考慮 | 消炎鎮痛剤の長期使用による胃腸障害やその他の副作用のリスク | 体質に合った鍼灸や漢方を用いることで副作用のリスクは比較的低い |
個人差の考慮 | 画像所見や神経症状に基づく標準的な治療プロトコル | 体質や証、環境要因を考慮した個別的な治療 |
予防・再発防止 | 姿勢の改善、エルゴノミクス、頸部の筋力強化 | 体質改善、生活習慣の調整、経絡バランスの維持、養生法 |
西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点から頸部椎間板ヘルニアにアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
頸部椎間板ヘルニアを放置するリスク
頸部椎間板ヘルニアは「様子を見れば自然に良くなる」と思って放置してしまうケースもありますが、適切な対処をしないまま放置することで、様々な問題が生じる可能性があります。
身体的リスク
- 神経症状の悪化:神経の圧迫が長期間続くと、しびれや感覚障害が悪化し、完全な回復が難しくなる可能性があります。
- 筋力低下の進行:神経が支配する筋肉の機能が低下し、握力の低下や手の細かい動作が困難になることがあります。
- 頸椎の変形:長期間にわたる姿勢の変化や筋肉のアンバランスにより、頸椎の配列が変化し、さらなる問題を引き起こす可能性があります。
- 脊髄症の発症:重度の場合、脊髄が圧迫されることで歩行障害や膀胱直腸障害などの深刻な症状が現れることがあります。
- 慢性痛症候群:長期間の痛みにより、中枢神経系の感作が起こり、痛みに対する閾値が下がって慢性痛に発展する可能性があります。
- 二次的な身体症状:首の動きを制限することで、肩こりや頭痛、顎関節症などの二次的な症状が現れることがあります。
精神的・社会的リスク
- 慢性的な痛みによる精神的ストレス:持続する痛みやしびれが日常的なストレスとなり、イライラや不安感を増幅させます。
- 睡眠障害:夜間の痛みやしびれにより睡眠の質が低下し、疲労感や集中力の低下につながります。
- 仕事や家事の効率低下:痛みや機能障害により、仕事のパフォーマンスや日常生活の活動が制限されます。
- 社会的孤立:痛みにより外出や社会活動が減少し、人間関係が希薄になる可能性があります。
- うつ症状:長期間の痛みや生活の質の低下により、抑うつ状態やうつ病を発症するリスクが高まります。
早期対処の重要性
頸部椎間板ヘルニアは、早期に適切な対処を行うことで症状の改善や進行の防止が期待できます。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 炎症や神経圧迫の早期軽減により、痛みやしびれの改善が早まる
- 神経障害の進行を防ぎ、筋力低下や感覚障害の悪化を予防できる
- 慢性化する前に対処することで、治療期間が短縮される可能性がある
- 日常生活や仕事への影響を最小限に抑えることができる
- 二次的な身体的・精神的問題の発生を予防できる
頸部椎間板ヘルニアの症状に気づいたら、「様子を見よう」と放置せず、できるだけ早く専門家に相談することをおすすめします。当院では発症後できるだけ早い段階からの治療を推奨しています。
当院の頸部椎間板ヘルニア施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで頸部椎間板ヘルニアの改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、痛みやしびれの軽減だけでなく、根本的な改善を促進します。
施術の特徴
- 手足のツボを使った鍼灸治療:頸部に直接刺激を与えず、手足の効果的なツボを使うことで、安全かつ効果的に症状を改善します。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 経絡調整:頸部に関わる経絡(特に督脈、膀胱経)の流れを整え、気血の巡りを改善します。
- 根本的な体質改善:一時的な症状緩和だけでなく、五臓(特に肝腎)の機能を高めることで、体質から改善していきます。
- 自律神経の調整:首や肩の筋緊張は自律神経の乱れとも関連するため、自律神経のバランスを整える施術も行います。
施術の流れ
- 問診:症状の詳細、発症時期、悪化・軽減する状況、生活習慣などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 整体施術:必要に応じて、首や肩の緊張を緩める優しい整体施術を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。
頸部椎間板ヘルニアに効果的なツボ
当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:
手足のツボ(遠隔治療)
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、頭頸部の痛みや緊張を緩和します。
- 外関(がいかん):手首から指3本分上の腕の外側にあるツボで、首や肩の痛み、上肢のしびれに効果があります。
- 陽池(ようち):手首の外側にあるツボで、首筋の痛みや肩こりに効果があります。
- 崑崙(こんろん):外くるぶしの後ろにあるツボで、首から背中にかけての痛みを緩和します。
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、免疫力を高める効果があります。
頸部周辺のツボ(局所治療)
- 風池(ふうち):後頭部の左右のくぼみにあるツボで、頸部の痛みやこわばりを緩和します。
- 天柱(てんちゅう):後頭部の髪の生え際にあるツボで、首の緊張や痛みを和らげます。
- 肩井(けんせい):肩の上部にあるツボで、肩こりや上肢のしびれを改善します。
- 肩中兪(けんちゅうゆ):肩甲骨の内側にあるツボで、頸椎から肩にかけての痛みを緩和します。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。また、症状の経過に応じて、使用するツボも変化していきます。当院では患部に鍼をすることはありません。上記のツボを使う場合も健側に施術を行います。
頸部椎間板ヘルニアに関するよくある質問(FAQ)
症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 急性期(発症から1ヶ月程度):週2〜3回
- 回復期(1〜3ヶ月):週1〜2回
- 安定期(3ヶ月以降):2週に1回または月1回のメンテナンス
初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。頸部椎間板ヘルニアは再発しやすい疾患であるため、症状が改善した後も定期的なメンテナンス施術をおすすめしています。
はい、頸部椎間板ヘルニアは肩こりや頭痛と密接に関連しています。頸部の神経が圧迫されることで、以下のような関連症状が現れることがあります:
- 肩こり:神経の圧迫により筋肉が緊張し、肩や背中の上部に慢性的な緊張や痛みが生じます。
- 頭痛:後頭部から頭頂部にかけての緊張性頭痛や、片頭痛が誘発されることがあります。
- めまい・ふらつき:頸部の神経や血管への影響で、めまいや平衡感覚の障害が起こることがあります。
- 耳鳴り・聴覚障害:頸部の問題が内耳や聴神経に影響することがあります。
当院では、頸部椎間板ヘルニアの治療と同時に、これらの関連症状にも対応し、総合的な改善を目指しています。肩こりや頭痛が頻繁に起こる場合は、頸部の問題が隠れている可能性もありますので、ご相談ください。
はい、慢性化した頸部椎間板ヘルニアでも改善が期待できます。長期間症状が続いている場合は、以下のような点を考慮して治療を進めていきます:
- 慢性期では神経や筋肉の適応変化が起きているため、急性期よりも時間をかけた治療が必要になります。
- 筋肉のコリや緊張が二次的に定着していることが多いため、筋肉へのアプローチも重要です。
- 自律神経の乱れや体質的な問題が関与していることが多いため、総合的な体質改善を目指します。
- 日常生活の姿勢や動作パターンの修正も重要な治療の一部となります。
当院では、慢性化した症状に対しても、東洋医学と西洋医学の両面からアプローチし、段階的な改善を目指しています。すぐに劇的な改善は難しい場合もありますが、継続的な治療と生活習慣の改善により、多くの方が症状の軽減を実感されています。
はい、病院での西洋医学的治療(薬物療法、リハビリテーション、注射療法など)と鍼灸治療は併用することができます。むしろ、両方のアプローチを組み合わせることで、相乗効果が期待できる場合も多いです。
西洋医学的治療は主に症状の直接的な緩和や構造的な問題に対処しますが、鍼灸治療は気血の流れや自律神経の調整など、機能的な側面から体をサポートします。それぞれ異なる視点からのアプローチが補完し合うことで、より効果的な改善が期待できます。
当院に通院される際には、現在受けている治療や服用中のお薬について教えていただけると幸いです。それを踏まえて、適切な鍼灸治療プランをご提案いたします。
施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 施術当日の激しい運動や長時間のデスクワークは避ける
- 首や肩を冷やさないよう注意する(特に冷たい風が当たらないようにする)
- 入浴で体を温め、血行を促進する(熱すぎるお風呂は避ける)
- 十分な水分を摂取する
- スマートフォンやパソコンの使用時間を減らし、こまめに姿勢を変える
- アドバイスされたストレッチや自宅でのケアを継続する
また、施術後に新たな症状が現れたり、一時的に症状が強まったりすることがあります。これは「好転反応」と呼ばれる治癒過程の一部であることが多いですが、気になる場合は遠慮なく院長にご相談ください。
頸部椎間板ヘルニア改善のための自宅でのセルフケア
頸部椎間板ヘルニアの改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。
姿勢の意識
- スマートフォンの使用:スマートフォンを見るときは、目線を下げるのではなく、デバイスを目の高さに持ち上げる習慣をつけましょう。
- デスクワーク:椅子に深く腰掛け、背中をまっすぐにし、画面は目線よりやや下になるよう調整します。1時間に1回は立ち上がって軽くストレッチをしましょう。
- 寝姿勢:仰向けに寝るときは、首の下に小さなタオルを置くと良いでしょう。横向きに寝る場合は、首が曲がらないよう、高さが適切な枕を選びましょう。
- 立ち姿勢:頭が前に出ないよう、耳と肩が一直線上になるイメージで立ちます。顎を引き、首の後ろを伸ばすと良い姿勢が保てます。
簡単ストレッチ
以下のストレッチを1日2〜3回、各5〜10回ずつ行います。痛みを感じる場合は無理をせず、心地よいと感じる範囲で行ってください:
- 首の回旋ストレッチ:ゆっくりと顎を右肩、次に左肩に向けて回します。痛みのない範囲で行いましょう。
- 首の側屈ストレッチ:右耳を右肩に、左耳を左肩に近づけるように首を倒します。首が斜め前に倒れないよう注意しましょう。
- 肩回しストレッチ:両肩を前から後ろ、後ろから前へと大きく回します。肩甲骨を意識して動かしましょう。
- 胸の開きストレッチ:ドアフレームに両手をついて、胸を前に出すようにして胸と肩の前面を伸ばします。
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボです。頭頸部の痛みに効果があります。
- 外関(がいかん):手首から指3本分上の腕の外側にあるツボです。首や肩の痛み、上肢のしびれに効果があります。
- 風池(ふうち):後頭部の左右のくぼみにあるツボです。首の痛みやこわばりを緩和します。
- 肩井(けんせい):肩の上部にあるツボです。肩こりや首の痛みを改善します。
温熱療法
- 蒸しタオル:タオルをお湯で濡らして絞り、首や肩に10〜15分当てます。筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。
- 入浴:38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分浸かり、全身の血行を促進します。首や肩に湯をかけるのも効果的です。
- 肩首湯たんぽ:寝る前に肩や首に湯たんぽを当てることで、夜間の痛みやこわばりを軽減できます。
生活習慣の改善
- 十分な水分摂取:水分不足は椎間板の栄養不足につながります。白湯やハーブティーなどを中心に、十分な水分を摂りましょう。
- バランスの良い食事:抗炎症作用のある食品(青魚、緑黄色野菜、ベリー類、ナッツ類など)を積極的に摂りましょう。
- 適度な運動:ウォーキングや水泳など、首に負担をかけない全身運動を続けることで、血行促進と筋力バランスの改善につながります。
- 体重管理:過体重は頸椎への負担を増やすため、適正体重の維持を心がけましょう。
- 睡眠の質向上:質の良い睡眠は体の回復に不可欠です。就寝前のスマートフォン使用を控え、規則正しい睡眠習慣を心がけましょう。
- ストレス管理:ストレスは筋緊張を高めるため、瞑想や深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れましょう。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、頸部椎間板ヘルニアの症状を和らげることができます。無理のない範囲で続けることが大切です。
頸部椎間板ヘルニアのまとめと施術のご案内
頸部椎間板ヘルニアの要約
頸部椎間板ヘルニアは、頸椎の間にあるクッション(椎間板)の中心部が突出して神経を圧迫する疾患です。西洋医学では解剖学的な構造の問題として捉え、東洋医学では気血の流れの滞りや経絡の障害として理解されています。
主な症状は、首から肩、腕、指先にかけての痛みやしびれ、筋力低下などで、現代のデスクワーク中心の生活や不良姿勢、加齢などが主な原因となります。放置すると症状が慢性化し、神経障害の悪化や日常生活の質の低下を招くリスクがあります。
治療には、薬物療法や物理療法などの西洋医学的アプローチと、鍼灸や漢方などの東洋医学的アプローチがあり、両方を組み合わせることで、より効果的な改善が期待できます。また、日常生活での姿勢の改善や適切なセルフケアも重要な要素です。
当院のアプローチの特徴
当院では、頸部椎間板ヘルニアに対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
- 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術
- 日常生活での姿勢改善や自宅でのセルフケア指導
多くの患者様から「痛みが軽減した」「しびれが改善した」「首の動きが楽になった」「薬に頼らずに過ごせるようになった」といったお声をいただいております。頸部椎間板ヘルニアでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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頸部椎間板ヘルニアは辛い症状ですが、適切なケアと治療で必ず改善できます。当院では、あなたの頸部椎間板ヘルニアの根本改善をサポートし、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。
施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
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