冷房病
動悸・息切れでお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- 階段を上ったり少し歩いただけで息切れがする
- 急に心臓がドキドキして動悸が止まらなくなる
- 緊張したり、ストレスを感じると胸がドキドキする
- 夜、横になると心臓の鼓動が気になって眠れない
- 動悸とともに胸の圧迫感や息苦しさを感じる
- 疲れやすく、日常生活でも息切れを感じることがある
動悸や息切れは、現代社会を生きる多くの方が経験する症状です。心臓がドキドキして脈が速くなる「動悸」、呼吸が苦しくなる「息切れ」は、身体からのSOSサインかもしれません。これらの症状は時に不安を伴い、日常生活に支障をきたすこともあります。
この記事では、動悸・息切れの原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように動悸・息切れの症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。
西洋医学の視点から見た動悸・息切れの原因とメカニズム
動悸・息切れとは
西洋医学では、動悸は「心拍数の増加や不整脈などによる自覚症状」、息切れは「呼吸困難感(ディスプニア)」と定義されています。これらは様々な原因によって引き起こされる症状であり、身体的な問題だけでなく、精神的な要因によっても生じることがあります。
主な原因
- 心臓関連の問題:不整脈(期外収縮、心房細動など)、弁膜症、心筋症、冠動脈疾患などの心臓疾患
- 肺関連の問題:喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、肺塞栓症などの呼吸器疾患
- 貧血:鉄分不足やビタミンB12不足などによる赤血球減少
- 甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモンの過剰分泌による代謝亢進
- 自律神経の乱れ:ストレスや過労による交感神経の過剰活動
- 不安障害・パニック障害:心理的要因による過換気症候群など
- 薬剤の影響:カフェイン、一部の風邪薬、気管支拡張剤などの副作用
- 電解質異常:カリウムやマグネシウムなどのミネラルバランスの乱れ
動悸・息切れが発生するメカニズム
動悸・息切れが起こるメカニズムは、原因によって異なりますが、主に以下のような過程で発生します:
- 心臓の調律異常:不整脈などにより心拍が乱れると、心臓のポンプ機能が低下し、血液循環が不十分になります。これにより酸素供給が減少し、呼吸数が増加して息切れを感じます。
- 自律神経系の反応:ストレスや不安を感じると、交感神経が活性化し、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。これらが心拍数を増加させ、動悸として感じられます。
- 肺機能の低下:気管支の狭窄や肺の炎症により、酸素の取り込みが妨げられると、心臓は酸素不足を補うために心拍数を上げ、同時に息切れを感じます。
- 貧血や甲状腺機能亢進:血液中の酸素運搬能力が低下したり、代謝が亢進したりすると、心臓はより多くの血液を送ろうと心拍数を上げ、動悸として感じられます。
- 過換気:不安やパニックにより呼吸が速く浅くなると、体内の二酸化炭素濃度が低下し、息苦しさやめまい、手足のしびれなどを伴う動悸を引き起こします。
西洋医学的な診断方法
西洋医学では、動悸・息切れの原因を特定するために以下のような検査が行われます:
- 身体検査:血圧測定、心拍数・呼吸数のチェック、聴診による心音・肺音の評価
- 心電図検査:不整脈や心筋梗塞などの心臓の電気的活動の異常を調べる
- 血液検査:貧血、甲状腺機能、電解質バランス、炎症マーカーなどを評価
- 胸部X線・CT検査:肺や心臓の形態的異常を確認
- 心エコー検査:心臓の壁や弁の動き、心機能を評価
- 運動負荷試験:運動中の心臓の反応を調べる
- ホルター心電図:24時間の心電図記録で不整脈を検出
西洋医学的な治療は、原因疾患に応じて、薬物療法、生活習慣の改善、場合によっては外科的治療などが選択されます。特に重篤な心臓疾患や呼吸器疾患が疑われる場合は、専門医による適切な診断と治療が必要です。
東洋医学の視点から見た動悸・息切れの原因とメカニズム
東洋医学での動悸・息切れの捉え方
東洋医学では、動悸・息切れを「心悸(しんき)」「気喘(きぜん)」などと表現し、気・血・陰陽のバランスの乱れによって引き起こされる状態と捉えます。特に「心(しん)」は循環を司る臓器として、また「肺(はい)」は呼吸を司る臓器として、これらの症状と密接に関連していると考えられています。
関連する経絡
動悸・息切れに特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 心経(しんけい):心臓の働きと関連し、精神活動にも影響する経絡です。心経の乱れは動悸や精神不安を引き起こします。
- 心包経(しんぽうけい):心臓を保護する役割を持ち、ストレスによる心への影響を緩和する経絡です。
- 肺経(はいけい):呼吸を司り、気の巡りに関わる経絡です。肺経の乱れは息切れや呼吸困難を引き起こします。
- 腎経(じんけい):先天の気を蓄え、呼吸の根本をサポートする経絡です。腎の弱りは慢性的な息切れに関連します。
- 脾経(ひけい):気血を生成する働きがあり、エネルギー不足による動悸・息切れに関連します。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、動悸・息切れを以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 気虚(ききょ)
特徴:気(エネルギー)が不足した状態です。
症状:労作時の息切れ、疲れやすい、声が弱い、自汗(安静時の発汗)、顔色が青白い。
改善方法:気を補う補気の治療や食事が効果的です。
2. 気滞(きたい)
特徴:気の流れが滞った状態です。
症状:胸の圧迫感を伴う動悸、ストレスで悪化する、ため息が多い、胸や脇の張り。
改善方法:気の流れを促す行気活血の治療が効果的です。
3. 血虚(けっきょ)
特徴:血(栄養)が不足した状態です。
症状:動悸、不眠、めまい、顔色が悪い、爪や唇が薄い色、女性は月経異常が見られることも。
改善方法:血を補う補血の治療や食事が効果的です。
4. 陰虚(いんきょ)
特徴:体内の水分や潤いが不足した状態です。
症状:寝汗、微熱、ほてり、のどの渇き、動悸、五心煩熱(手足の平と胸がほてる)。
改善方法:陰を補う滋陰の治療や食事が効果的です。
5. 痰湿(たんしつ)
特徴:体内に余分な水分や痰が溜まった状態です。
症状:胸のつかえ感を伴う動悸、息切れ、咳や痰が多い、むくみ、重だるさ。
改善方法:痰を取り除き湿を取る祛痰化湿の治療が効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、動悸・息切れは以下の臓腑の機能と関連しています:
- 心(しん):血脈を司り、精神活動の基盤となります。心の機能失調は動悸や不安を引き起こします。
- 肺(はい):呼吸を司り、気の巡りを調節します。肺の機能失調は息切れや呼吸困難につながります。
- 脾(ひ):気血を生成する働きがあり、エネルギー不足による動悸・息切れに関連します。
- 腎(じん):先天の精気を蓄え、呼吸の根本をサポートします。腎の弱りは慢性的な息切れの原因となります。
- 肝(かん):気の流れを調整します。肝の機能失調は気の巡りを妨げ、ストレスによる動悸を引き起こします。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化も動悸・息切れの症状に影響すると考えます:
- 夏:暑さにより心の陰が損なわれやすく、動悸や不安が強まることがあります。
- 冬:寒さにより気の巡りが悪くなり、特に腎陽虚の人は息切れが悪化することがあります。
- 梅雨:湿気が多い時期は、痰湿タイプの動悸・息切れが悪化しやすいです。
- 気圧の変化:低気圧になると気の流れが乱れやすく、動悸・息切れが起こりやすくなります。
- ストレスの多い環境:精神的緊張が続くと心火が上炎し、動悸や不安が強まることがあります。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
症状の捉え方 | 心臓や肺などの臓器機能の異常、自律神経系の乱れとして捉える | 気・血・陰陽のバランスの乱れ、五臓(特に心・肺・腎)の機能失調として捉える |
診断方法 | 心電図、血液検査、胸部X線、心エコーなどの検査機器による客観的データ | 四診(望診・聞診・問診・切診)による体質や証の判断、脈診、舌診 |
原因の分類 | 心臓疾患、呼吸器疾患、貧血、甲状腺機能亢進症、自律神経失調、不安障害など | 気虚、気滞、血虚、陰虚、痰湿など体質や証による分類 |
治療アプローチ | 原因疾患に対する薬物療法(抗不整脈薬、β遮断薬など)、外科的治療、生活習慣の改善 | 鍼灸治療、漢方薬、推拿(すいな)、気功、体質や証に合わせた養生法 |
治療の焦点 | 器質的異常の特定と改善、症状の直接的な抑制 | 気血の流れの改善、五臓の機能バランスの調整、体全体の調和 |
副作用の考慮 | 薬物療法には様々な副作用のリスクがある(眠気、めまい、低血圧など) | 体質に合った鍼灸や漢方を用いることで副作用のリスクは比較的低い |
精神面への考慮 | 心身症として認識されるケースもあるが、身体症状への対処が中心 | 心(精神活動)と身体は不可分と考え、心身一如の視点から治療 |
緊急時の対応 | 急性期や重症の状態には即効性のある対応が可能 | 慢性的な症状や体質改善に強みがあり、緊急時には西洋医学との併用が望ましい |
西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点から動悸・息切れにアプローチしますが、どちらも長所があります。特に重篤な心臓疾患や呼吸器疾患が疑われる場合は西洋医学的な検査と治療が必要ですが、慢性的な症状や自律神経由来の動悸・息切れには東洋医学的なアプローチが効果的なケースも多くあります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
動悸・息切れを放置するリスク
動悸・息切れは「単なる一時的な症状」と軽視される場合もありますが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な健康問題につながる可能性があります。
身体的リスク
- 心臓負担の増加:不整脈などが原因の場合、放置すると心臓に過度な負担がかかり、心不全のリスクが高まることがあります。
- 重篤な心疾患の見逃し:動悸の背景に狭心症や心筋梗塞などの重大な心疾患がある場合、適切な治療の遅れにつながります。
- 慢性的な酸素不足:息切れによる持続的な酸素不足は、脳や他の臓器の機能低下を招く可能性があります。
- 血圧上昇:動悸に伴い血圧が上昇すると、長期的には高血圧症につながるリスクがあります。
- 呼吸器疾患の悪化:息切れが呼吸器疾患に関連している場合、早期治療の遅れにより症状が悪化することがあります。
- 自律神経の慢性的な乱れ:自律神経由来の動悸を放置すると、自律神経失調症が慢性化・悪化する可能性があります。
精神的・社会的リスク
- 不安・恐怖感の増大:動悸・息切れの発作が繰り返されると、「また起こるのではないか」という予期不安が強まり、日常生活に支障をきたすことがあります。
- パニック障害の発症:動悸・息切れの症状が引き金となって、パニック障害などの不安障害に発展するリスクがあります。
- 活動制限:症状への恐怖から外出や運動を避けるようになり、社会的孤立や体力低下を招くことがあります。
- 睡眠障害:夜間の動悸や不安により睡眠の質が低下し、疲労感や日中のパフォーマンス低下につながります。
- 生活の質の低下:継続的な症状により、仕事や家庭生活、趣味などの日常活動に支障をきたし、生活の質が低下します。
早期対処の重要性
動悸・息切れは、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 重篤な疾患の早期発見・早期治療が可能になる
- 症状が慢性化・悪化する前に改善できる
- 不安・恐怖感の増大や不安障害への発展を防げる
- 日常生活への影響を最小限に抑えられる
- 体質改善により、将来的な再発予防につながる
動悸・息切れの症状が現れたら、特に以下のような場合は速やかに医療機関を受診することをおすすめします:
- 胸痛を伴う動悸がある
- 突然の激しい息切れがある
- 意識障害やめまいを伴う
- 安静にしても症状が改善しない
- 症状が頻繁に繰り返す
重篤な疾患の可能性が低い場合でも、慢性的な動悸・息切れは生活の質を大きく低下させます。当院では、自律神経系の調整や体質改善により、症状の根本的な改善を目指しています。
当院の動悸・息切れ施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで動悸・息切れの根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、自律神経のバランス調整と体質改善を促進します。
施術の特徴
- 手足のツボを使った鍼灸治療:胸部や首から離れた部位のツボを使うことで、心臓や呼吸に関わる経絡を調整し、安全で効果的な施術を実現します。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 自律神経調整:交感神経と副交感神経のバランスを整え、動悸・息切れの緩和と予防を促します。
- 整体:胸郭の可動性を高め、呼吸を楽にする調整を行います。
- 経絡調整:心経、肺経、腎経などの経絡の流れを整え、気血の巡りを改善します。
施術の流れ
- 問診:症状の詳細や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・望診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 整体施術:胸郭の動きや呼吸に関わる筋肉の緊張を緩める調整を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。
動悸・息切れに効果的なツボ
当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:
手足のツボ(遠隔治療)
- 内関(ないかん):手首の内側、腕を上がった位置にあるツボで、動悸や不安感の緩和に効果があります。
- 神門(しんもん):手首の内側のしわにあるツボで、心を落ち着かせ、不眠や動悸を緩和します。
- 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボで、腎の機能を高め、息切れを改善します。
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、疲労や息切れを改善します。
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の間にあるツボで、全身の気の流れを調整します。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。
こんな方におすすめです
- ストレスや緊張で動悸が起こりやすい方
- 自律神経の乱れによる症状をお持ちの方
- 病院で検査しても異常が見つからないが症状がある方
- 薬に頼らずに症状を改善したい方
- 疲れやすく、気力が低下している方
- 予防医学的に体質改善を図りたい方
※重要な注意点:胸痛を伴う動悸や突然の激しい息切れ、意識障害を伴う症状がある場合は、まず医療機関での診察をお受けください。重篤な心疾患や呼吸器疾患が疑われる場合は、適切な医療機関と連携しながら治療を進めていきます。
動悸・息切れに関するよくある質問(FAQ)
症状の程度や体質、原因によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 軽度の症状(時々起こる程度):週1回の頻度で1〜2ヶ月程度
- 中程度の症状(定期的に起こる):週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月程度
- 重度の症状(日常的に支障がある):週2回から始めて、症状の改善に合わせて徐々に間隔を空けていく
初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。初期段階で集中的に施術を行い、症状が改善してきたら徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、自律神経の乱れが長期間続いている場合は、根本的な改善には3〜6ヶ月程度の継続的なケアが必要なケースもあります。
病院での検査で異常が見つからないにもかかわらず動悸が続く場合、以下のような要因が考えられます:
- 自律神経の乱れ:検査では捉えにくい自律神経のバランスの乱れが原因となっていることがあります。
- ストレスや不安:精神的な緊張やストレスが身体症状として現れている可能性があります。
- 検査のタイミング:不整脈などは常に現れるわけではなく、検査時には症状が出ていない場合もあります。
- 体質的な要因:西洋医学的には異常とされない範囲でも、東洋医学的には気虚や陰虚などの体質的な問題として捉えられることがあります。
東洋医学では、こうした「未病」の状態(病気ではないが完全に健康でもない状態)にアプローチすることが得意です。当院では、自律神経の調整や体質改善を通じて、検査では捉えられない身体の不調を改善していきます。
鍼灸治療は以下のようなメカニズムで動悸・息切れの改善に効果を発揮します:
- 自律神経の調整:過度に亢進した交感神経の働きを抑え、副交感神経の活動を促進することで、心拍数の安定化や呼吸の調整につながります。
- 脳内物質の分泌促進:鍼刺激により、セロトニンやエンドルフィンなどの神経伝達物質の分泌が促され、リラックス効果や不安の軽減をもたらします。
- 気血の巡りの改善:経絡上の停滞を取り除き、気や血の流れを促進することで、心や肺の機能が正常化します。
- 体質の改善:気虚や陰虚などの体質的な問題を改善し、根本的な体力や抵抗力を高めます。
研究では、内関(ないかん)などの特定のツボへの刺激が心拍変動(自律神経の指標)に良い影響を与えることが示されています。また、長期的な鍼灸治療により、ストレスホルモンの分泌バランスが整い、身体の適応力が高まることも報告されています。
はい、医師から処方された薬と鍼灸治療は基本的に併用できます。むしろ、適切に併用することで相乗効果が期待できる場合もあります。
鍼灸治療は、薬物療法とは異なるアプローチで身体のバランスを整えるため、薬の効果を妨げることなく、自然治癒力を高める作用があります。特に自律神経の乱れによる動悸・息切れには、薬物療法と鍼灸治療の併用が効果的なケースが多くあります。
ただし、現在服用中のお薬がある場合は、初回カウンセリング時に必ずお伝えください。また、薬の減量や中止をご希望の場合は、必ず処方医にご相談の上で進めることをおすすめします。当院では、必要に応じて医療機関と連携しながら治療を進めていきます。
施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 水分補給:十分な水分を摂ることで、体内の循環を促進し、老廃物の排出を助けます。
- アルコールや刺激物の控制:施術当日はアルコールやカフェイン、刺激の強い食べ物は控えめにしましょう。
- 入浴:ぬるめのお湯でゆっくり入浴すると、リラックス効果が高まります。ただし、熱すぎるお湯や長時間の入浴は避けましょう。
- 休息:可能であれば施術当日は激しい運動を避け、十分な休息をとりましょう。
- 呼吸法の実践:指導された腹式呼吸などのリラクセーション法を継続的に行いましょう。
また、稀に施術後に一時的に動悸が強まったり、だるさを感じたりすることがあります。これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。
動悸・息切れ改善のための自宅でのセルフケア
動悸・息切れの改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。
呼吸法
- 腹式呼吸:リラックスした状態で、鼻から息をゆっくり吸い、お腹を膨らませ、口からゆっくりと息を吐きます。1回の呼吸を4〜5秒かけて行い、5〜10分間継続しましょう。
- 4-7-8呼吸法:鼻から4秒かけて息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口から息を吐きます。これを4回程度繰り返します。自律神経のバランスを整える効果があります。
- 瞑想的呼吸:静かな場所で座り、呼吸に意識を集中させ、思考を手放すようにします。10〜15分間継続すると、リラックス効果が高まります。
生活習慣の改善
- 規則正しい生活:一定の時間に起床・就寝し、食事も決まった時間に摂ることで、自律神経のリズムを整えます。
- 適度な運動:ウォーキングや軽いヨガなど、無理のない範囲で定期的に運動することで、心肺機能や自律神経のバランスが改善します。
- カフェインや刺激物の制限:コーヒー、紅茶、アルコール、辛い食べ物などの摂取量を減らすことで、交感神経の過剰な刺激を防ぎます。
- 十分な水分摂取:水分を摂ることで血液の粘度が下がり、循環が改善します。
- 睡眠環境の整備:静かで暗く、適温の環境を整え、就寝前のスマホやパソコンの使用を控えることで、質の高い睡眠を確保します。
ストレス管理
- リラクセーション技法:プログレッシブ筋弛緩法(全身の筋肉を順番に緊張させてから緩める方法)やマインドフルネスなどの実践が効果的です。
- 趣味や楽しみの時間確保:好きな活動に定期的に取り組むことで、ストレス解消とリフレッシュにつながります。
- コミュニケーション:不安や心配事を信頼できる人に話すことで、精神的な負担が軽減することがあります。
- 自然との触れ合い:森林浴や海辺の散歩など、自然の中で過ごす時間を持つことでリラックス効果が得られます。
食事の工夫
- バランスの良い食事:野菜、果物、タンパク質、良質な脂質をバランス良く摂ることで、全身の栄養状態が改善します。
- マグネシウムを含む食品:ナッツ類、緑黄色野菜、全粒穀物などには、心臓の機能を支えるマグネシウムが豊富です。
- オメガ3脂肪酸:青魚(サバ、サーモンなど)に含まれるオメガ3脂肪酸には、抗炎症作用や心血管保護作用があります。
- 食事の量と頻度:一度に大量の食事を摂るのではなく、少量ずつ複数回に分けて食べることで、消化器官への負担が減り、食後の動悸を防ぎます。
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 内関(ないかん):手首の内側、真ん中から指3本分腕を上がったところにあるツボです。動悸や不安の緩和に効果があります。
- 神門(しんもん):手首の内側のしわ、小指側にあるツボです。心を落ち着かせる効果があります。
- 足三里(あしさんり):膝の下の外側、すねの骨の外側にあるツボです。全身の気を補う効果があります。
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の間の盛り上がったところにあるツボです。全身の気の流れを整える効果があります。
発作時の対処法
動悸・息切れの発作が起きた時の対処法として、以下の方法を試してみてください:
- 安静にする:活動を中止し、座るか横になりましょう。
- ゆっくりとした呼吸:鼻から4秒かけて息を吸い、6秒かけて口から息を吐く呼吸法を繰り返します。
- 内関のツボ押し:動悸時には特に内関のツボを押すと効果的です。
- 冷たいタオルの使用:冷たい濡れタオルを額や首筋に当てると、自律神経の興奮を抑える効果があります。
- 「今、大丈夫」と自己暗示:「これは一時的な症状で、すぐに落ち着く」と自分に言い聞かせることで、不安が軽減することがあります。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、動悸・息切れの症状を和らげることができます。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。
動悸・息切れのまとめと施術のご案内
動悸・息切れの要約
動悸・息切れは、様々な原因で起こる症状です。西洋医学では心臓や肺の異常、自律神経の乱れなどに着目し、東洋医学では気・血・陰陽のバランスの乱れとして捉えます。これらの症状は身体からのSOSサインであり、適切に対処することが重要です。
症状の背景には、重篤な疾患がある場合もありますが、多くは自律神経の乱れやストレス、体質的な要因によるものです。特に「検査では異常がない」とされながらも症状が続く場合は、東洋医学的なアプローチが効果的なケースが多くあります。
動悸・息切れの改善には、鍼灸治療による自律神経の調整や経絡の流れの改善に加えて、呼吸法の練習、生活習慣の見直し、ストレス管理などの自己ケアが欠かせません。当院では、施術と生活指導の両面からサポートし、根本的な体質改善と症状の緩和を目指しています。
当院のアプローチの特徴
当院では、動悸・息切れに対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
- 自律神経のバランスを整え、心身のリラックスを促す治療
- 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術
多くの患者様から「動悸の頻度が減った」「息切れが楽になった」「不安感が軽減した」「睡眠の質が向上した」といったお声をいただいております。動悸・息切れでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
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日曜・祝日 休み
動悸・息切れは適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたの症状の根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。
施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
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