逆流性食道炎
逆流性食道炎でお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- 食後に胸やけや胸の痛みを感じる
- 横になると胃の内容物が喉まで上がってくる感じがする
- 喉に何かが詰まった感じがして不快感がある
- 就寝中に酸っぱい液体や苦い液体が口に上がってくることがある
- 食べ物を飲み込みにくい、または飲み込む時に痛みを感じる
- 慢性的な咳や喉の痛み、声のかすれが続いている
逆流性食道炎は、胃の内容物(胃酸や消化酵素など)が食道に逆流することで、食道粘膜に炎症や損傷を引き起こす疾患です。現代のストレス社会や食生活の変化により、患者数が増加傾向にあります。
この記事では、逆流性食道炎の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように逆流性食道炎の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。
西洋医学的視点での逆流性食道炎の原因とメカニズム
逆流性食道炎とは
西洋医学では、逆流性食道炎は「胃食道逆流症(GERD: Gastroesophageal Reflux Disease)」の一種とされています。これは胃の内容物が食道に逆流し、食道粘膜に炎症や損傷を引き起こす疾患です。
通常、食道と胃の境目には「下部食道括約筋(LES)」と呼ばれる筋肉があり、食べ物を胃に送り込んだ後は締まって胃酸などが逆流するのを防いでいます。しかし、この括約筋の機能が低下したり、腹圧が高まったりすると、胃酸などが食道に逆流してしまうのです。
主な原因
- 下部食道括約筋(LES)の機能低下:加齢や特定の食品(チョコレート、コーヒー、アルコール、脂肪の多い食品など)の摂取により、LESの締まりが悪くなることがあります。
- 食道裂孔ヘルニア:横隔膜に開いた穴(食道裂孔)から胃の一部が胸腔に飛び出す状態で、逆流の主要な原因となることがあります。
- 腹圧の上昇:肥満、妊娠、便秘などにより腹部の圧力が高まると、胃の内容物が食道に押し上げられやすくなります。
- 胃酸の過剰分泌:ストレスや特定の食品により、胃酸の分泌が増加することがあります。
- 胃の排出遅延:胃からの内容物の排出が遅れると、胃内の圧力が高まり逆流が起こりやすくなります。
- 薬剤の影響:特定の薬(カルシウム拮抗薬、抗コリン薬、一部の抗うつ薬など)がLESの機能を低下させることがあります。
- 生活習慣:喫煙、過食、食後すぐの横臥、タイトな衣服の着用などが逆流を促進することがあります。
逆流性食道炎が発生するメカニズム
逆流性食道炎は以下のようなメカニズムで発生します:
- 何らかの原因により下部食道括約筋(LES)の圧力が低下し、締まりが弱くなる
- 胃内の圧力が高まると(食後や横になったときなど)、胃酸や消化酵素を含む胃内容物が食道に逆流する
- 食道粘膜は胃粘膜と異なり胃酸から自身を守る保護機能が弱いため、胃酸の接触により炎症や損傷が生じる
- 繰り返しの逆流により、食道粘膜はさらにダメージを受け、炎症が慢性化する
- 重症化すると食道粘膜の構造が変化し(バレット食道)、まれに食道がんのリスクが高まることもある
主な症状
- 胸やけ:胸の中央部から喉にかけての灼熱感や痛み
- 逆流感:胃の内容物が喉まで上がってくる感覚
- 胸痛:時に心臓の痛みと間違えられることも
- 嚥下困難:食べ物を飲み込みにくい
- 咽頭異物感:喉に何かが詰まっている感じ
- 慢性的な咳:特に夜間や食後に悪化
- 声のかすれ:胃酸が喉に達することで声帯が影響を受ける
- 歯の侵食:胃酸が口腔内に達することで歯のエナメル質が侵食される
西洋医学的なアプローチでは、生活習慣の改善、薬物療法(制酸剤、プロトンポンプ阻害薬など)、必要に応じて外科的治療が行われます。しかし、薬物療法は対症療法であることが多く、根本的な原因に対処していない場合があります。
東洋医学的視点での逆流性食道炎の原因とメカニズム
東洋医学での逆流性食道炎の捉え方
東洋医学では、逆流性食道炎は「胃気上逆(いきじょうぎゃく)」や「呑酸(どんさん)」と呼ばれる病態に相当します。これは、胃の気が正常な下行方向ではなく上方へ逆流することで起こると考えられています。五臓六腑の機能のバランスが崩れ、特に肝、脾、胃の不調が関連しています。
関連する経絡
逆流性食道炎に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 足の陽明胃経(ようめいいけい):胃の機能を司り、食物の消化・運搬に関わります。胃経の気の流れが乱れると、胃気の逆流が起こりやすくなります。
- 足の太陰脾経(たいいんひけい):脾の機能を司り、消化吸収や水分代謝に関わります。脾の機能低下は食物の停滞を招き、逆流の原因となります。
- 足の厥陰肝経(けついんかんけい):肝の機能を司り、気の流れを調整します。肝気鬱結(肝の気の滞り)は胃の気の流れを障害し、逆流を引き起こす可能性があります。
- 任脈(にんみゃく):腹部の中心を通る経絡で、胃や食道の機能にも関連します。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、逆流性食道炎を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 肝胃不和(かんいふわ)
特徴:肝の気の流れが滞り、胃の機能に影響を与えた状態です。ストレスや感情の乱れが主な原因となります。
症状:食後の胸やけ、みぞおちの張り感、げっぷ、ため息が多い、イライラしやすい、ストレスで症状が悪化する。
改善方法:肝の気の流れを改善し、胃の機能を調整するアプローチが効果的です。
2. 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)
特徴:脾と胃の機能が低下した状態で、消化力の弱さが特徴です。過労や不規則な食生活が原因となることが多いです。
症状:食後の膨満感、胸やけ、胃もたれ、食欲不振、疲れやすい、やや下痢しやすい、朝の口の中がねばつく。
改善方法:脾と胃の機能を補う補気健脾のアプローチが効果的です。
3. 胃熱(いねつ)
特徴:胃に熱が溜まった状態で、辛い食べ物や過度のアルコール摂取、ストレスなどが原因となります。
症状:強い胸やけ、口が乾く、口臭が強い、喉の渇き、歯茎の腫れや出血、便秘傾向、尿が濃い。
改善方法:胃の熱を冷ます清熱のアプローチが効果的です。
4. 気滞痰阻(きたいたんそ)
特徴:気の流れが滞り、痰(体内の余分な水分や老廃物)が胃や食道に停滞した状態です。
症状:胸の詰まり感、喉に何かが詰まった感じ、粘り気のある痰、げっぷがしにくい、食後に症状が悪化する。
改善方法:気の流れを改善し、痰を除去する理気化痰のアプローチが効果的です。
5. 陰虚胃熱(いんきょいねつ)
特徴:体の陰液(体を潤す水分)が不足し、相対的に胃に熱が生じた状態です。加齢や慢性疾患が原因となることが多いです。
症状:夜間の胸やけ、口や喉の乾燥、寝汗、頬の赤み、手足のほてり、疲れやすい。
改善方法:陰を補い、熱を冷ます滋陰清熱のアプローチが効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、逆流性食道炎は以下の臓腑の機能と関連しています:
- 肝(かん):気の流れを調整する役割があり、ストレスなどにより肝の機能が低下すると、胃の気の流れも乱れ、逆流が生じやすくなります。
- 脾(ひ):消化や水分代謝を担当し、脾の機能低下は食物の停滞や水湿の蓄積を招き、消化不良や逆流の原因となります。
- 胃(い):食物を受け入れて腐熟させる役割があり、胃の機能障害は直接的に逆流を引き起こします。
- 腎(じん):体の陰陽のバランスを維持する根本で、特に陰虚の証では腎の機能低下が関連します。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化も逆流性食道炎の症状に影響すると考えます:
- 春:肝の気が上昇する季節で、肝胃不和の証の方は症状が悪化しやすい時期です。
- 夏:暑さにより体の陰液が消耗しやすく、陰虚胃熱の証の方は注意が必要です。
- 梅雨や湿度の高い時期:湿気が体内に滞りやすく、脾胃虚弱や気滞痰阻の症状が悪化することがあります。
- ストレスの多い環境:肝の気の流れが妨げられ、肝胃不和の症状が悪化しやすくなります。
- 不規則な食事環境:脾胃の機能に負担をかけ、脾胃虚弱や胃熱の原因となります。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
病名・呼称 | 逆流性食道炎、胃食道逆流症(GERD) | 胃気上逆(いきじょうぎゃく)、呑酸(どんさん) |
原因の捉え方 | 下部食道括約筋の機能低下、食道裂孔ヘルニア、腹圧上昇など解剖学的・生理学的要因 | 肝胃不和、脾胃虚弱、胃熱など、気の流れや五臓六腑のバランスの乱れ |
診断方法 | 内視鏡検査、食道pH測定、バリウム造影検査など | 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診 |
治療アプローチ | 制酸剤、プロトンポンプ阻害薬、H2ブロッカー、生活習慣改善、外科手術 | 鍼灸治療、漢方薬、体質や証に合わせた食事療法・生活指導 |
治療の焦点 | 胃酸の抑制、食道粘膜の保護、逆流の防止 | 気の流れの調整、五臓六腑の機能バランスの回復、体質改善 |
予防方法 | 食事内容の調整(脂肪・辛味・酸味の制限)、食後すぐの横臥を避ける、肥満対策 | 体質に合わせた食事法、規則正しい生活、ストレス管理、季節に応じた養生法 |
副作用の考慮 | 長期的な薬物療法による副作用(骨密度低下、腸内細菌叢の変化など) | 体質に合った治療法を選択することで副作用のリスクは比較的低い |
個別化の程度 | 症状の重症度による治療法の選択 | 体質や証に基づいた完全に個別化された治療 |
西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なる視点から逆流性食道炎にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
逆流性食道炎を放置するリスク
逆流性食道炎は「一時的な胸やけ」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な健康問題に発展する可能性があります。
身体的リスク
- 食道粘膜の損傷:繰り返される胃酸の逆流により、食道粘膜に炎症や潰瘍が生じることがあります。
- 食道狭窄:慢性的な炎症により食道が狭くなり、食べ物の通りが悪くなることがあります。
- バレット食道:長期間の胃酸暴露により食道粘膜の細胞が変化し、食道がんのリスク因子となります。
- 食道がん:バレット食道からさらに進行すると、食道がんのリスクが高まります。
- 呼吸器系の問題:胃酸が気管に入ることで、喘息や肺炎、慢性咳嗽などの呼吸器症状を引き起こすことがあります。
- 歯の損傷:口腔内に逆流した胃酸により、歯のエナメル質が侵食されることがあります。
- 耳鼻咽喉の問題:慢性的な咽頭炎、喉頭炎、声帯炎、中耳炎などを引き起こす可能性があります。
精神的・社会的リスク
- 睡眠障害:夜間の胸やけや咳により睡眠の質が低下し、慢性的な疲労感につながります。
- 食事の楽しみの減少:特定の食品を避けるようになり、食事を楽しむ機会が減少します。
- 社交活動の制限:外食時の症状悪化を恐れて、社交活動を避けるようになることがあります。
- 慢性的な不快感:持続的な症状による不快感が日常生活の質を低下させます。
- 心理的ストレス:症状への不安や対処の難しさが精神的ストレスとなることがあります。
早期対処の重要性
逆流性食道炎は、早期に適切な対処を行うことで多くの場合改善が見込めます。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 食道粘膜の重度な損傷を防ぐことができる
- バレット食道など重篤な合併症のリスクを減らせる
- 症状が慢性化・難治化する前に改善できる可能性が高い
- 体質改善により、再発リスクを低減できる
- 日常生活の質を早期に回復できる
胸やけや逆流感などの症状が2週間以上続く場合、または頻繁に繰り返される場合は、単なる一過性の症状と考えず、専門家に相談することをお勧めします。当院では、逆流性食道炎の早期発見・早期治療を重視しています。
当院の逆流性食道炎施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで逆流性食道炎の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、胃と食道の正常な機能の回復を促進します。
施術の特徴
- 手足のツボを使った鍼灸治療:胃や食道から離れた部位のツボを使うことで、痛みの少ない施術を実現します。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 経絡調整:胃経、脾経、肝経などの経絡の流れを整え、気血の巡りを改善します。
- 腹部の調整:逆流性食道炎と関連する内臓機能を整えるため、腹部の施術も重視します。
- 自律神経の調整:ストレスと逆流性食道炎の関連性を考慮し、自律神経のバランスを整える施術を行います。
施術の流れ
- 問診:症状や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 整体施術:腹部や背部の緊張を緩める優しい整体施術を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。
逆流性食道炎に効果的なツボ
当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:
手足のツボ(遠隔治療)
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、胃腸の機能を調整し、消化を助ける効果があります。
- 内関(ないかん):手首の内側にあるツボで、胃の緊張を緩和し、逆流を抑える効果があります。
- 公孫(こうそん):足の内側、土踏まずの前部にあるツボで、脾経の重要な点で消化機能の改善に役立ちます。
- 太衝(たいしょう):足の甲の付け根にあるツボで、肝の気の流れを調整し、ストレスによる症状を緩和します。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。
逆流性食道炎に関するよくある質問(FAQ)
症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 軽度の症状:週1回の頻度で3〜4週間
- 中程度の症状:週1〜2回の頻度で4〜8週間
- 重度の症状:週2回の頻度で開始し、症状の改善に合わせて徐々に間隔を広げていく
初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、症状が改善した後も、2〜4週間に1回程度のメンテナンス施術を受けることで、再発予防に役立ちます。
逆流性食道炎の症状がある時は、以下のような食事の工夫が効果的です:
- 少量頻回:一度に大量の食事をとるのではなく、少量を数回に分けて食べる
- 就寝前3時間は食事を避ける:横になると逆流が起きやすくなるため
- 避けた方が良い食品:脂肪の多い食品、酸味の強い食品、辛い食品、カフェイン、アルコール、チョコレート、ミント
- おすすめの食品:低脂肪の食品、アルカリ性の食品(バナナ、メロン、オカラ、豆腐など)、根菜類、繊維質の多い食品
- よく噛んで食べる:消化を助け、胃への負担を減らします
ただし、体質によって合う食品・合わない食品は異なります。当院では、東洋医学的な体質診断に基づいた個別の食事アドバイスも行っていますので、お気軽にご相談ください。
はい、医師から処方された薬(プロトンポンプ阻害薬、H2ブロッカーなど)を服用しながら鍼灸治療を受けることは可能です。むしろ、以下のようなメリットがあります:
- 鍼灸治療が薬の効果を高める補助的な役割を果たすことがあります
- 根本的な体質改善により、将来的に薬の減量や中止の可能性を高めることがあります
- 薬では対処しきれない症状(ストレスによる悪化など)の緩和に役立ちます
ただし、服用中のお薬については、初回カウンセリング時に必ずお伝えください。また、薬の減量や中止を検討する際は、必ず処方医にご相談ください。当院では、西洋医学的な治療と東洋医学的なアプローチを補完的に組み合わせることを大切にしています。
東洋医学の観点からは、胃腸の冷えと逆流性食道炎には密接な関係があります。冷えは以下のような形で逆流性食道炎に影響を与えることがあります:
- 胃腸の冷えは消化機能を低下させ、食物の停滞(脾胃虚弱)を招くことがあります
- 冷えによる気の流れの停滞が、胃の内容物の上逆(逆流)を引き起こすことがあります
- 特に冷たい飲食物の過剰摂取は、胃の機能を低下させ、症状を悪化させることがあります
当院の鍼灸治療では、体質に応じて胃腸の冷えの改善にも焦点を当てています。また、自宅でのケアとして、適度な体温保持(特に腹部)、温かい食べ物や飲み物の摂取、冷たい飲食物の制限などをアドバイスしています。体を温めることで、多くの方の症状が改善することを臨床的に実感しています。
施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 施術直後の過食を避け、消化に負担をかけないようにしましょう
- 施術当日はアルコール、カフェイン、刺激物の摂取を控えめにしましょう
- 腹部を冷やさないよう注意し、特に冷たい飲食物は避けましょう
- 十分な水分(常温か温かい白湯が理想的)を摂取しましょう
- 可能であれば施術後は休息をとり、リラックスした状態を保ちましょう
また、稀に施術後に一時的な好転反応(症状が一時的に強くなったり、だるさを感じたりすること)が現れることがありますが、これは体が治癒に向かうプロセスの一部で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。
逆流性食道炎改善のための自宅でのセルフケア
逆流性食道炎の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。
食生活の改善
- 少量頻回の食事:一度に大量の食事をとるのではなく、1日5〜6回に分けて少量ずつ食べると胃への負担が減ります。
- 食事のタイミング:就寝前3時間は食事を避け、横になってからの逆流を防ぎます。
- よく噛んで食べる:一口あたり20〜30回程度噛むことで、消化を助け胃への負担を減らします。
- 避けた方が良い食品:
- 脂肪の多い食品(揚げ物、ファストフード、高脂肪の肉類など)
- 酸味の強い食品(柑橘類、トマト、お酢など)
- 刺激物(辛い食品、コショウなど)
- カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶など)
- アルコール、炭酸飲料
- チョコレート、ミント
- おすすめの食品:
- アルカリ性の食品(バナナ、メロン、オカラ、豆腐など)
- 低脂肪の食品(鶏の胸肉、白身魚など)
- 食物繊維が豊富な食品(全粒穀物、野菜、根菜類など)
- 消化に良い食品(おかゆ、蒸し野菜など)
生活習慣の改善
- 就寝時の工夫:ベッドの頭側を10〜15cm高くする、または複数の枕を使って上半身を少し高くした状態で寝ると、夜間の逆流を防ぎます。
- 体重管理:肥満は腹圧を上昇させ逆流を促進するため、適正体重の維持を心がけましょう。
- 禁煙:喫煙は下部食道括約筋の機能を低下させるため、禁煙が推奨されます。
- 衣服の選択:ベルトや腹部を締め付ける衣服は腹圧を上昇させるため、ゆったりとした服装を選びましょう。
- 食後の運動を避ける:食後1〜2時間は激しい運動や前かがみの姿勢を避けましょう。
- ストレス管理:ストレスは胃酸分泌を増加させるため、瞑想、深呼吸、ヨガなどでストレスを軽減しましょう。
腹式呼吸とリラクゼーション
腹式呼吸は自律神経のバランスを整え、消化機能を改善するのに役立ちます。以下の方法を1日2回、各5〜10分間行いましょう:
- リラックスした姿勢で座るか横になります
- 片方の手をみぞおちに、もう片方を胸に置きます
- 鼻から息を吸いながら、お腹を膨らませます(胸ではなくお腹が動くよう意識します)
- 口からゆっくりと息を吐きながら、お腹を凹ませます
- この呼吸を繰り返し、リズミカルに行います
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 中脘(ちゅうかん):みぞおちから臍に向かって指4本分上にあるツボです。胃の調子を整える効果があります。
- 内関(ないかん):手首の内側、手のひらから指3本分上にあるツボです。胃の緊張を緩和し、逆流を抑える効果があります。
- 足三里(あしさんり):膝のお皿の外側下方、指幅4本分下にあるツボです。消化機能を高める効果があります。
- 公孫(こうそん):足の内側、土踏まずの前部にあるツボです。脾の機能を高め、消化を助けます。
胃腸のセルフマッサージ
以下のマッサージを朝晩5分程度行うと、胃腸の機能改善に役立ちます:
- 仰向けに寝て、膝を軽く曲げてリラックスします
- 両手を重ねて、おへそを中心に時計回りに優しく円を描くようにマッサージします(20〜30回)
- 右下腹部から始めて、上腹部へ、そして左下腹部へと大腸の流れに沿ってマッサージします
- みぞおちの下(中脘のあたり)を親指以外の4本の指で優しく円を描くようにマッサージします
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、逆流性食道炎の症状改善と再発防止につながります。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。
逆流性食道炎のまとめと施術のご案内
逆流性食道炎の要約
逆流性食道炎は、胃の内容物(胃酸や消化酵素など)が食道に逆流することで、食道粘膜に炎症や損傷を引き起こす疾患です。西洋医学では下部食道括約筋の機能低下や食道裂孔ヘルニアなどが主な原因とされ、東洋医学では肝胃不和、脾胃虚弱、胃熱などの気血のバランスの乱れが原因と考えられています。
主な症状には、胸やけ、逆流感、胸痛、嚥下困難、喉の異物感、慢性咳嗽などがあります。放置すると食道粘膜の損傷が進行し、バレット食道や稀に食道がんにつながるリスクもあるため、早期の適切な対処が重要です。
治療には、西洋医学的な薬物療法と併せて、東洋医学的な鍼灸治療、食生活の改善、生活習慣の見直しなど多角的なアプローチが効果的です。特に体質に合わせた鍼灸治療は、症状の緩和だけでなく根本的な体質改善にも役立ちます。
当院のアプローチの特徴
当院では、逆流性食道炎に対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
- 胃腸の調子を根本から改善する経絡調整
- 症状の緩和だけでなく、体質改善と再発防止を目指した施術
- 個別の体質に合わせた食事や生活習慣のアドバイス
多くの患者様から「薬に頼らなくても症状が改善した」「食後の胸やけが減った」「夜間の症状が軽減して眠れるようになった」「体質が変わって食べられる物が増えた」といったお声をいただいております。逆流性食道炎でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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逆流性食道炎は辛い症状ですが、適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたの逆流性食道炎の根本改善をサポートし、快適な食生活と健やかな日常を取り戻すお手伝いをいたします。
施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
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