姿勢矯正(猫背、反り腰など)

 

猫背と反り腰でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • デスクワークが長いと肩や首がこり、背中が痛くなる
  • 立っていると腰が痛くなり、長時間立っていられない
  • 姿勢が悪いとよく指摘される、または鏡を見て自分の姿勢が気になる
  • 疲れやすく、日常生活で体力が続かないことがある
  • 呼吸が浅く、すぐに息切れしてしまう
  • お腹が出てきたようにみえ、服のサイズが合わなくなった

猫背と反り腰は現代人に多く見られる姿勢の問題です。デスクワークやスマホの長時間使用、運動不足などの現代のライフスタイルが原因となり、多くの方が気づかないうちに姿勢の悪さから様々な不調を抱えています。

猫背は、背中が丸まって肩が前に出て、頭が前方に突き出した姿勢で、首・肩の痛みやコリ、頭痛などを引き起こします。一方、反り腰は腰椎が過度に反った状態で、腰痛や疲労感の原因になります。これらの姿勢の問題は見た目だけでなく、内臓機能や呼吸にも影響を及ぼします。

この記事では、猫背と反り腰の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように姿勢の問題を改善するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学の視点から見た猫背と反り腰

猫背とは

西洋医学では、猫背は「胸椎後弯の増強」と呼ばれ、胸椎(背中の骨)が通常よりも後方に湾曲した状態を指します。正常な脊椎には適度なカーブがありますが、猫背では胸椎の後弯が過度に増強し、頭が前方に突き出し、肩が内側に巻き込まれた姿勢になります。

反り腰とは

反り腰は「腰椎前弯の増強」と呼ばれ、腰椎(腰の骨)の前方へのカーブが過度に強くなった状態です。正常な腰椎にも前弯はありますが、反り腰では骨盤が前傾し、お腹が前に突き出て、臀部が後ろに突き出た姿勢になります。

主な原因

  • 長時間の不良姿勢:デスクワークやスマホの長時間使用による前かがみの姿勢が、筋肉のアンバランスを引き起こします。
  • 筋力低下:特に体幹(コア)の筋力不足が、正しい姿勢を維持する能力を低下させます。
  • 筋肉のアンバランス:特定の筋肉が過度に緊張し、対抗する筋肉が弱くなると、姿勢のバランスが崩れます。猫背では胸筋の緊張と背筋の弱化、反り腰では腸腰筋の緊張と腹筋の弱化が見られます。
  • 運動不足:日常的な運動不足は、全身の筋力低下と柔軟性の低下を招きます。
  • 骨格の問題:脊椎や骨盤の先天的な形状異常が原因となることもあります。
  • 心理的要因:自信のなさやストレスが、肩を内側に巻き込む姿勢(猫背)につながることがあります。
  • 靴のヒール:高いヒールの靴の常用は、骨盤の前傾を促し、反り腰の原因となります。

猫背が発生するメカニズム

猫背は以下のメカニズムで発生します:

  1. 長時間の前かがみ姿勢(スマホやパソコン作業など)により、胸筋と肩の前部の筋肉(前鋸筋など)が短縮し、緊張状態になります。
  2. 同時に、背中の筋肉(僧帽筋や菱形筋など)が伸び過ぎて弱くなります。
  3. この筋肉のアンバランスにより、肩が前方・内側に引っ張られ、胸椎の後弯が増強します。
  4. 頭の位置を保つために、頸椎(首の骨)が過度に前弯し、頭が前方に突き出した姿勢になります。
  5. この姿勢が習慣化すると、筋肉や靭帯が適応し、正しい姿勢に戻りにくくなります。

反り腰が発生するメカニズム

反り腰は以下のメカニズムで発生します:

  1. 腸腰筋(股関節の屈筋)や腰部脊柱起立筋の過度な緊張により、骨盤が前傾します。
  2. 腹筋や臀筋(特に大臀筋)の弱化により、骨盤の前傾を抑制する力が低下します。
  3. 骨盤の前傾に伴い、腰椎の前弯が増強し、腰が過度に反った状態になります。
  4. この姿勢により、腰椎の椎間関節や椎間板に過度な負担がかかり、腰痛の原因となります。
  5. 体のバランスを保つために、上半身(胸椎)が後方に傾き、さらに姿勢のアンバランスが悪化します。

猫背と反り腰の関連性

猫背と反り腰は別々の姿勢の問題ですが、実際には互いに影響し合っていることが多いです。一方の問題が生じると、体はバランスを保つために代償的な動きをし、それが別の部位の姿勢異常につながります。例えば、猫背が進むと重心が前方に移動するため、それを補正するために骨盤が前傾し、反り腰が生じることがあります。逆に反り腰から始まり、体のバランスを取るために猫背が生じることもあります。

このような「姿勢連鎖」の理解は、効果的な治療において重要です。一部だけでなく、全身の姿勢バランスを考慮した総合的なアプローチが必要です。

東洋医学の視点から見た猫背と反り腰

東洋医学での猫背と反り腰の捉え方

東洋医学では、猫背と反り腰を「気血のアンバランス」や「経絡の滞り」によって引き起こされる状態と捉えます。姿勢の崩れは単なる外見の問題ではなく、体内の気や血の流れが乱れた結果と考えられています。背骨は「督脈(とくみゃく)」という重要な経絡が通る場所であり、その歪みは全身の気血の流れに影響を及ぼします。

関連する経絡

猫背と反り腰に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 督脈(とくみゃく):背骨の中心を通る重要な経絡で、姿勢の維持に関わります。督脈の流れの滞りは、背骨の湾曲異常(猫背や反り腰)を引き起こします。
  • 足の太陽膀胱経(たいようぼうこうけい):背骨の両側を通り、背中の筋肉をつかさどる経絡です。この経絡の弱りは、猫背に関連します。
  • 足の陽明胃経(ようめいいけい):前面を通る経絡で、腹筋の強さに関わります。この経絡の弱りは、反り腰に関連します。
  • 手の太陰肺経(たいいんはいけい):胸部を通る経絡で、猫背により圧迫されると呼吸機能に影響を与えます。
  • 足の少陰腎経(しょういんじんけい):腰部を通る経絡で、腎の機能と関連し、反り腰と関連します。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、猫背と反り腰を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 気虚(ききょ)

特徴:体内の気(エネルギー)が不足した状態です。
症状:疲れやすい、力が入らない、背筋を伸ばして座っていられない、声が小さい、息切れしやすい。
猫背・反り腰との関連:気虚により筋力が低下し、正しい姿勢を維持できなくなり、猫背になりやすい。
改善方法:気を補う補気の治療が効果的です。

2. 気滞(きたい)

特徴:体内の気の流れが滞った状態です。
症状:肩こり、胸の圧迫感、ストレスを感じやすい、ため息が多い、イライラしやすい。
猫背・反り腰との関連:気の滞りにより筋肉が緊張し、特に胸部の緊張から猫背になりやすい。
改善方法:気の流れを促す行気活血の治療が効果的です。

3. 腎虚(じんきょ)

特徴:腎の機能が低下した状態です。
症状:腰痛、膝の痛み、疲労感、耳鳴り、夜間頻尿。
猫背・反り腰との関連:腎は骨を司るとされ、腎虚は骨格系の弱化を招き、反り腰や猫背の原因となる。
改善方法:腎を補う補腎の治療が効果的です。

4. 肝気鬱結(かんきうっけつ)

特徴:肝の気が滞った状態です。
症状:イライラ、ストレスに弱い、胸脇部の張り、頭痛、めまい。
猫背・反り腰との関連:肝は筋肉や腱をコントロールするとされ、肝気鬱結は筋肉の緊張を引き起こし、姿勢の悪化につながる。
改善方法:肝の気の流れを改善する疏肝解鬱の治療が効果的です。

5. 脾胃虚弱(ひいきょじゃく)

特徴:消化器系の機能が低下した状態です。
症状:疲れやすい、食欲不振、腹部膨満感、下痢や便秘。
猫背・反り腰との関連:脾は筋肉を養う働きがあり、脾虚は筋力低下を招き、特に腹筋の弱化から反り腰になりやすい。
改善方法:脾胃を補う補脾益気の治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、猫背と反り腰は以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 腎(じん):骨を支配し、背骨の強さと関連します。腎の機能低下は脊柱の支持力を弱め、猫背や反り腰の原因となります。
  • 脾(ひ):筋肉と関連し、四肢を支える役割があります。脾の機能低下は筋力の弱化を招き、姿勢維持が困難になります。
  • 肝(かん):筋腱を支配し、体の柔軟性に関わります。肝の機能障害は筋肉の緊張や柔軟性の低下を招き、姿勢に影響します。
  • 肺(はい):気を全身に巡らせる役割があり、胸郭の開きと関連します。猫背は肺の機能を抑制し、呼吸を浅くします。
  • 心(しん):血を循環させる役割があり、精神状態とも関連します。不安やストレスは心の機能に影響を与え、猫背姿勢を促進することがあります。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化も猫背と反り腰の症状に影響すると考えます:

  • :寒さで体が縮こまり、猫背が悪化しやすい季節です。また、腎の機能が弱まりやすい時期でもあります。
  • :肝の機能が活発になる季節で、ストレスによる肝気鬱結が起こりやすく、筋肉の緊張から姿勢に影響することがあります。
  • 梅雨:湿度の高い環境は「湿邪」を生じさせ、筋肉の重だるさを招き、姿勢維持を困難にすることがあります。
  • ストレスの多い環境:精神的緊張は「気」の流れを妨げ、筋肉の緊張を高め、猫背を促進します。
  • デスクワーク環境:長時間同じ姿勢でいることは「気滞」を引き起こし、姿勢の悪化につながります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 筋肉のアンバランス、筋力低下、不良姿勢の持続、解剖学的構造の問題 気血のアンバランス、経絡の滞り、五臓(特に腎・脾・肝)の機能低下
診断方法 姿勢分析、筋力テスト、脊柱の湾曲度の測定、X線検査 四診(望診・聞診・問診・切診)による体質や証の判断、脈診、舌診
治療アプローチ 理学療法、運動療法、姿勢矯正、筋力トレーニング、ストレッチング 鍼灸治療、漢方薬、体質に合わせた養生法、ツボ押し
治療の焦点 筋力バランスの回復、正しい姿勢の再教育、脊柱アライメントの改善 気血の流れの改善、経絡の通りを回復、五臓の機能バランスの調整
予防方法 エルゴノミクス(人間工学)に基づいた環境設定、定期的な運動、姿勢の意識化 気血の流れを良くする養生法、体質に合わせた食養生、季節に応じたケア
関連症状への見方 筋骨格系の問題(腰痛、頚部痛)、神経圧迫症状、呼吸機能低下 全身の気血の流れの乱れによる様々な症状(消化機能低下、免疫力低下など)
精神的側面の考慮 ストレスや心理的要因が姿勢に影響を与えることを認識するが、主に身体的側面に焦点 心身一如の考えに基づき、精神状態と姿勢の問題を密接に関連したものとして捉える
時間的視点 比較的短期間での目に見える改善を目指す 長期的な視点で根本的な体質改善を目指す

西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点から猫背と反り腰にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

猫背と反り腰を放置するリスク

猫背と反り腰は「単なる姿勢の悪さ」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な健康問題につながる可能性があります。

身体的リスク

  • 慢性的な痛み:猫背では首・肩・上背部の痛み、反り腰では腰痛や坐骨神経痛などが慢性化するリスクがあります。
  • 椎間板ヘルニア:脊椎の異常なアライメントにより、椎間板に過度な圧力がかかり、ヘルニアのリスクが高まります。
  • 神経障害:脊柱管狭窄症や神経根の圧迫により、手足のしびれや痛みが生じることがあります。
  • 呼吸機能の低下:猫背により胸郭が圧迫され、肺の拡張が制限されることで、呼吸効率が下がります。
  • 消化器系の問題:猫背と反り腰は腹部臓器を圧迫し、消化不良、便秘、逆流性食道炎などのリスクを高めます。
  • 頭痛:特に猫背は頭部が前方に突き出すことで、頸部の筋肉に過度な負担がかかり、緊張型頭痛の原因となります。
  • 関節の早期変性:不適切な姿勢は関節に不均等な負担をかけ、変形性関節症などの早期発症リスクを高めます。
  • バランス機能の低下:姿勢の悪さは体のバランス感覚に影響し、転倒リスクを高めることがあります。

心理的・社会的リスク

  • 自己肯定感の低下:猫背や反り腰は外見に影響し、自己イメージの低下につながることがあります。
  • 疲労感の増加:不適切な姿勢の維持には余計なエネルギーを消費するため、全身の疲労感が増します。
  • 集中力の低下:不快感や痛みにより、仕事や勉強への集中力が低下することがあります。
  • 対人関係への影響:猫背は自信のなさや気力の低下を外見的に表現するため、他者からの印象に影響を与えることがあります。
  • 活動制限:痛みや不快感により、スポーツや趣味活動が制限され、生活の質が低下することがあります。
  • ストレスの増加:慢性的な痛みや不快感はストレスレベルを高め、さらに姿勢の悪化を招くという悪循環を生み出します。

早期対処の重要性

猫背と反り腰は、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 筋肉のアンバランスが固定化する前に改善できる
  • 痛みや不快感が慢性化する前に対処できる
  • 関節や椎間板など構造的な損傷が生じる前に予防できる
  • より短期間で効果的な改善が期待できる
  • 生活の質や仕事のパフォーマンスへの影響を最小限に抑えられる

姿勢の問題は徐々に進行するため、自覚症状がなくても定期的なチェックと予防的なケアが重要です。特に長時間のデスクワークや運動不足の方は、姿勢の悪化に注意し、早めの対処を心がけましょう。

当院の猫背・反り腰施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで猫背と反り腰の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、正しい姿勢の回復と筋肉バランスの調整を促進します。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った身体に負担の少ない鍼灸治療:痛みの少ない優しい施術で、緊張した筋肉をほぐし、経絡の流れを改善します。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 整体:背骨や骨盤のゆがみを調整し、筋肉のバランスを整えます。
  • 姿勢分析と指導:お一人おひとりの体型や生活習慣に合わせた正しい姿勢のアドバイスを行います。
  • 自宅でできるエクササイズ指導:日常生活に取り入れやすい、猫背・反り腰改善のための具体的なエクササイズをお伝えします。

施術の流れ

  1. 問診:姿勢の悩みや生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・望診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 姿勢分析:立位・座位での姿勢を分析し、問題点を明確にします。
  4. 整体施術:脊柱や骨盤の調整を行い、筋肉のバランスを整えます。
  5. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  6. アドバイス:自宅でできるエクササイズや日常生活での姿勢の注意点をお伝えします。

猫背・反り腰に効果的なツボ

当院では主に以下のようなツボを使って施術を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、全身の気の流れを調整します。
  • 崑崙(こんろん):外くるぶしの後ろにあるツボで、腰や背中の痛みに効果があります。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、筋力を強化し、疲労回復に効果があります。
  • 太谿(たいけい):内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボで、腎の機能を高め、腰痛の改善に効果があります。

これらのツボは身体の負担が少なく、さまざまな姿勢の問題に効果的です。実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択します。

猫背・反り腰の症状別アプローチ

猫背への施術

  • 胸椎周辺の整体:胸椎の動きを改善し、背中の緊張をほぐします。
  • 胸筋のリリース:緊張した胸筋をほぐし、肩の内巻きを改善します。
  • 背筋の強化:弱化した背筋を刺激し、筋力向上を促します。
  • 肺経の調整:胸部の気の流れを改善し、呼吸機能を高めます。

反り腰への施術

  • 骨盤の調整:前傾した骨盤の位置を正常に戻します。
  • 腸腰筋のリリース:緊張した腸腰筋をほぐし、骨盤の前傾を軽減します。
  • 腹筋と臀筋の強化:弱化した腹筋と臀筋を刺激し、骨盤の安定性を高めます。
  • 腎経の調整:腰部の気の流れを改善し、腰椎の安定性を高めます。

当院では、これらのアプローチを組み合わせながら、猫背と反り腰の両方の問題にアプローチします。多くの場合、一方の問題を改善することで、もう一方の問題も連動して改善することが期待できます。

猫背・反り腰に関するよくある質問(FAQ)

Q: 猫背と反り腰は完全に治りますか?

姿勢の改善度合いは、症状の程度や継続期間、年齢、生活習慣などによって個人差があります。多くの場合、適切な施術と日常生活での意識的な取り組みにより、大幅な改善が期待できます。

ただし、長年にわたって定着した姿勢のクセは、すぐに完全に改善するものではありません。継続的なケアと生活習慣の改善が重要です。当院では、「即効性のある対症療法」と「長期的な体質改善」の両方のアプローチを組み合わせ、持続的な改善を目指しています。

また、姿勢改善は終わりのないプロセスであり、現代の生活環境では常に姿勢の悪化要因にさらされています。そのため、改善後も定期的なメンテナンスケアと自己管理が大切です。

Q: 猫背・反り腰の改善には何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 軽度の症状:週1回の頻度で1〜2ヶ月程度
  • 中程度の症状:週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月程度
  • 重度の症状:週2回から始めて、症状の改善に合わせて徐々に間隔を空けていく

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。通常、最初の数回で何らかの変化を感じられる方が多いですが、骨格や筋肉のバランスを根本的に改善するには、ある程度の期間が必要です。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。

Q: デスクワークが多いのですが、職場でできる対策はありますか?

デスクワークが多い方には、以下のような職場でできる対策をおすすめします:

  • ワークステーションの調整:モニターは目線と同じか少し下になるよう調整し、キーボードは肘が90度になる高さに設置しましょう。
  • 姿勢チェック:定期的に姿勢を確認し、背筋を伸ばし、肩の力を抜き、あごを引いた状態を意識しましょう。
  • マイクロブレイク:1時間に5分程度、立ち上がって簡単なストレッチを行いましょう。特に胸を開くストレッチがおすすめです。
  • 座り方の工夫:骨盤を立てて座り、背もたれにしっかり背中をつけることで、猫背と反り腰の両方を予防できます。
  • アイテムの活用:腰椎サポートクッションや、バランスボールチェアなどを使用すると、正しい姿勢の維持が楽になります。
  • 水分摂取:こまめに水分を摂ることで、トイレに立つ機会が増え、同じ姿勢で座り続ける時間を減らせます。

当院では、お一人おひとりの職場環境に合わせた具体的なアドバイスも行っていますので、お気軽にご相談ください。

Q: 子どもの猫背が気になります。治療は可能ですか?

子どもの姿勢の問題は、成長期に早めに対処することが非常に重要です。骨格がまだ柔軟な時期に正しい姿勢を身につけることで、将来的な問題を予防できます。

当院では、お子様の年齢や症状に合わせた優しい施術を行っています。

また、お子様の姿勢の問題には以下のような要因が関係していることが多いです:

  • 長時間のゲームやスマホの使用
  • 重いランドセルや通学バッグ
  • 不適切な学習机や椅子の高さ
  • 運動不足や偏った運動習慣

施術と併せて、これらの生活環境の改善についてもアドバイスさせていただきます。お子様の姿勢でお悩みの方は、ぜひご相談ください。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は激しい運動や長時間のデスクワークを控えめにしましょう
  • 十分な水分を摂取し、体内の循環を促進させましょう
  • 指導されたストレッチやエクササイズを継続的に行いましょう
  • 姿勢を意識する時間を作り、特に新しい姿勢感覚を体に覚えさせましょう
  • 枕の高さや寝姿勢にも注意し、体に負担のかからない睡眠環境を整えましょう

また、稀に施術後に一時的な違和感や軽い痛みを感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。

猫背・反り腰改善のための自宅でのセルフケア

猫背と反り腰の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と姿勢改善の効果が高まります。

猫背改善のためのエクササイズ

  • 胸のストレッチ:ドアフレームに両手をつけ、前に一歩踏み出して胸を開くストレッチを行います。15〜30秒間保持し、3回繰り返します。
  • 壁に背中をつけるエクササイズ:壁に背中全体をつけて立ち、かかと、お尻、肩甲骨、後頭部が壁に触れるようにします。この姿勢を覚えて、日常的に意識するようにしましょう。
  • 肩甲骨の引き寄せ:椅子に座り、両腕を横に広げ、肘を90度に曲げます。肘を後ろに引き、肩甲骨を寄せるようにします。5秒間保持し、10回繰り返します。
  • あごのリトラクション:あごを引いて首の後ろを伸ばす動作を、10回×3セット行います。これは首の前弯を正常に保つのに役立ちます。

反り腰改善のためのエクササイズ

  • 骨盤後傾エクササイズ:仰向けに寝て膝を立て、腰を床につけるように骨盤を後傾させます。この状態を10秒間保持し、10回繰り返します。
  • ブリッジ:仰向けに寝て膝を立て、お尻を持ち上げて腰から肩までが一直線になるようにします。10秒間保持し、10回繰り返します。
  • 腸腰筋ストレッチ:片膝を床について、もう片方の足を前に出し、骨盤を前に押し出すようにして腸腰筋を伸ばします。各脚30秒間保持し、3回繰り返します。
  • ドローイン:四つん這いになり、腹部をへこませるように呼吸しながら腹横筋を意識的に収縮させます。10秒間保持し、10回繰り返します。

日常生活での姿勢改善ポイント

  • 座り方:椅子に浅く腰掛けず、深く座って骨盤を立てます。背もたれにしっかり背中をつけ、足裏全体が床につくようにします。
  • 立ち方:体重を両足に均等にかけ、膝を軽く曲げて骨盤を中立位に保ちます。お腹と臀部に軽く力を入れると安定します。
  • 歩き方:あごを引き、視線をやや遠くに向け、胸を軽く開いて歩きます。スマホを見ながらの「スマホ歩き」は避けましょう。
  • スマホ・タブレットの使用:デバイスを目線まで持ち上げて使用し、首を下に曲げないようにします。長時間の使用は避け、定期的に休憩を取りましょう。
  • 寝姿勢:仰向けか横向きで寝ることをおすすめします。仰向けの場合は膝の下に小さな枕を置くと、腰への負担が軽減されます。

持ち物や環境の工夫

  • 枕の選び方:横向きで寝る場合は肩幅に合った高さの枕、仰向けで寝る場合はやや低めの枕が適しています。
  • 椅子の工夫:腰椎サポートクッションを使用すると、自然な腰のカーブを維持しやすくなります。
  • デスク環境:モニターは目線と同じか少し下に、キーボードは肘が90度になる高さに調整しましょう。
  • バッグの持ち方:片側に偏らないよう、リュックサックなど両肩で重さを分散できるバッグを選びましょう。
  • 靴の選び方:反り腰の方は高いヒールは避け、適度なクッション性のある靴を選びましょう。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 合谷(ごうこく):親指と人差し指の付け根にあるツボです。全身の気の流れを良くします。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。全身の疲労回復や筋力強化に効果があります。
  • 崑崙(こんろん):外くるぶしの後ろにあるくぼみにあるツボです。腰痛や背中の痛みに効果があります。
  • 太谿(たいけい):内くるぶしの後ろにあるくぼみにあるツボです。腎の働きを高め、腰や背中を強くします。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、猫背と反り腰の改善を促進します。ただし、痛みがある場合や持病がある場合は、事前に医師や専門家に相談することをおすすめします。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。

猫背・反り腰のまとめと施術のご案内

猫背・反り腰の要約

猫背と反り腰は現代生活の中で非常に多くの方が抱える姿勢の問題です。猫背は胸椎の後弯が強くなり、頭が前に出て肩が内側に巻き込まれた状態、反り腰は腰椎の前弯が強くなり、骨盤が前傾した状態を指します。どちらも長時間のデスクワークやスマホ使用、運動不足など現代のライフスタイルと深く関連しています。

西洋医学では筋肉のアンバランスや骨格の異常に着目し、東洋医学では気血の流れの乱れや臓腑のバランス不調と捉えます。どちらの視点も姿勢問題の理解と改善に役立ちます。

姿勢の問題は単に見た目の問題ではなく、様々な健康問題の原因となります。放置すると慢性的な痛み、神経障害、呼吸・消化機能の低下、さらには心理的な問題まで引き起こす可能性があります。早期発見・早期対処が症状改善の鍵となります。

改善には専門的な施術と日常生活での意識的な取り組みの両方が重要です。当院では東洋医学と西洋医学の両方のアプローチを取り入れ、根本的な改善を目指しています。また、自宅でのセルフケアや生活習慣の改善など、総合的なサポートを提供しています。

当院のアプローチの特徴

当院では、猫背・反り腰に対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った身体に負担の少ない鍼灸治療と整体
  • 姿勢改善のための具体的なアドバイスと自宅でのエクササイズ指導
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「猫背が改善され、肩こりや頭痛が減った」「反り腰による腰痛が楽になった」「姿勢が良くなったと周囲に言われるようになった」「疲れにくくなった」などのお声をいただいております。猫背・反り腰でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

猫背・反り腰の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

【住所】

567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

【お電話】

072-622ー0134

【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

猫背・反り腰は早めの対処が効果的です。今の姿勢に違和感を覚えたり、痛みを感じたりしたら、ぜひお早めにご相談ください。当院では、あなたの姿勢改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 

恥骨の痛みでお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 妊娠中や産後に恥骨部分に痛みが出るようになった
  • 歩くときや階段の昇降時に恥骨が痛む
  • 起き上がりや寝返りをするときに恥骨周辺が痛む
  • 足を大きく開いたり、片足立ちをすると恥骨が痛む
  • スポーツ中や運動後に恥骨周辺に痛みを感じる
  • 恥骨から太ももの内側にかけて痛みやしびれがある

恥骨の痛みは、恥骨結合部やその周辺の筋肉、靭帯に炎症や負担がかかることで発生する症状です。特に妊娠中や産後の女性に多く見られますが、スポーツ選手や日常生活での姿勢の問題により男性にも起こることがあります。

この記事では、恥骨の痛みの原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように恥骨の痛みを緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

西洋医学の視点から恥骨の痛みの原因とメカニズム

恥骨の痛みとは

西洋医学では、恥骨の痛みは「恥骨結合部の機能不全や炎症によって引き起こされる痛み」と定義されています。恥骨結合は左右の恥骨をつなぐ軟骨性の関節で、通常は非常に動きの少ない関節ですが、妊娠中のホルモンの影響や外傷により不安定になることがあります。

主な原因

  • 妊娠・出産関連:妊娠中に分泌されるリラキシンなどのホルモンにより靭帯が緩み、恥骨結合部が不安定になります。また、胎児の成長により骨盤への負荷が増加します。
  • スポーツ外傷:サッカー、ランニング、体操など、恥骨周辺に強い負荷がかかるスポーツで発生することがあります。
  • 筋肉の不均衡:腹筋、背筋、骨盤底筋群のバランスが崩れることで、恥骨結合部に過度な負担がかかります。
  • 姿勢の問題:骨盤の前傾や後傾、左右の歪みにより恥骨部分への負荷が増加します。
  • 外傷:転倒や交通事故などによる骨盤周辺への直接的な外力により損傷することがあります。
  • 感染症:稀に恥骨結合部の感染症(恥骨結合炎)により痛みが生じることがあります。

恥骨の痛みが発生するメカニズム

恥骨の痛みは以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 妊娠中のホルモンの影響や外力により、恥骨結合部の軟骨や靭帯に炎症や微細損傷が生じます
  2. 恥骨結合部の不安定性により、周辺の筋肉(腹直筋、内転筋群、骨盤底筋)が過度に緊張します
  3. 筋肉の緊張により血流が悪化し、痛みを感じる侵害受容器が刺激されます
  4. 疼痛により動作を避けるようになると、さらに筋力低下や関節の可動域制限が生じ、症状が悪化する悪循環に陥ります
  5. 慢性化すると、中枢神経系での痛みの処理が変化し、軽微な刺激でも強い痛みを感じるようになることがあります

主な症状

  • 恥骨部の痛み:恥骨結合部を中心とした局所的な痛みで、触ると痛みが増すことがあります。
  • 放散痛:恥骨から太ももの内側、下腹部、腰部への痛みの放散が見られることがあります。
  • 歩行時痛:歩く際、特に足を前に出すときや階段昇降時に痛みが強くなります。
  • 起立・座位での痛み:立ち上がりや座るときに痛みが生じることがあります。
  • 寝返り時の痛み:夜間の寝返りや起き上がり時に強い痛みを感じることがあります。
  • 筋力低下:痛みにより活動量が減少し、骨盤周辺の筋力が低下することがあります。

西洋医学的なアプローチでは、安静、物理療法、運動療法、場合によっては薬物療法が用いられますが、根本的な改善には筋力強化と姿勢改善が重要とされています。

東洋医学の視点から恥骨の痛みの原因とメカニズム

東洋医学での恥骨の痛みの捉え方

東洋医学では、恥骨の痛みを「気血の滞り」や「経絡の不調」により起こる状態と捉えます。恥骨周辺は生殖器に関わる重要な部位であり、腎や肝の機能と密接に関連すると考えられています。特に妊娠・出産期は腎の精気が大きく消耗するため、この時期の恥骨の痛みは腎虚との関連が深いとされています。

関連する経絡

恥骨の痛みに特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 任脈(にんみゃく):身体の前面中央を通る経絡で、恥骨から生殖器、下腹部の機能に関わります。
  • 足の厥陰肝経(けついんかんけい):恥骨周辺を通り、生殖器機能や筋腱の働きに関連します。
  • 足の少陰腎経(しょういんじんけい):腎の機能を担う経絡で、骨や髄、生殖機能に関わります。
  • 足の太陰脾経(たいいんひけい):下腹部から恥骨周辺を通り、筋肉の働きや水分代謝に関連します。
  • 衝脈(しょうみゃく):下腹部の奇経八脈の一つで、生殖機能や血の巡りに関わります。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、恥骨の痛みを以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 腎虚(じんきょ)

特徴:妊娠・出産、加齢、過労により腎の精気が不足した状態です。
症状:恥骨周辺の鈍い痛み、腰痛、足腰のだるさ、頻尿、むくみ、疲れやすい、冷え症。
改善方法:腎を補う食材(黒ゴマ、クルミ、山芋など)や補腎の漢方薬、温める鍼灸治療が効果的です。

2. 肝鬱気滞(かんうつきたい)

特徴:ストレスや感情の抑制により肝の気の流れが滞った状態です。
症状:恥骨周辺の刺すような痛み、痛みの場所が移動する、イライラ、ため息、生理不順、胸の張り。
改善方法:肝の気の流れを改善する食材(柑橘類、香味野菜など)や疏肝解鬱の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

3. 血瘀(けつお)

特徴:血液の循環が悪くなり、血の滞りが生じた状態です。
症状:恥骨周辺の固定した刺すような痛み、夜間に痛みが増す、皮膚の色が暗い、生理時の血塊。
改善方法:血の流れを改善する食材(山査子、紅花茶など)や活血化瘀の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

4. 寒湿(かんしつ)

特徴:冷えと湿気が体内に侵入し、気血の流れを妨げている状態です。
症状:恥骨周辺の重だるい痛み、冷えると痛みが悪化、むくみ、下痢しやすい、関節の重い感じ。
改善方法:体を温め湿気を取り除く食材(生姜、シナモン、ハトムギなど)や温経散寒の漢方薬、温灸治療が効果的です。

5. 脾虚(ひきょ)

特徴:消化機能の低下により気血の生成が不足した状態です。
症状:恥骨周辺の鈍い痛み、疲れやすい、食欲不振、下痢しやすい、顔色が悪い、手足のむくみ。
改善方法:脾胃を補う食材(山芋、カボチャ、小豆など)や補気健脾の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、恥骨の痛みは主に以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 腎(じん):生殖機能や骨・髄を支配し、恥骨周辺の骨格や筋肉の健康に重要な役割を果たします。
  • 肝(かん):筋腱を支配し、気の流れを調整します。肝の機能低下は筋肉の緊張や痛みを引き起こします。
  • 脾(ひ):筋肉を支配し、水分代謝に関わります。脾の機能低下は筋力低下やむくみを引き起こします。
  • 心(しん):血液循環を支配し、恥骨周辺の血流に影響します。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化も恥骨の痛みに影響すると考えます:

  • :寒さにより腎の機能が低下しやすく、恥骨周辺の痛みが悪化しやすい季節です。
  • 梅雨時期:湿気により脾の機能が低下し、むくみや重だるい痛みが増すことがあります。
  • :肝の気が上昇する時期で、ストレスによる肝鬱気滞の症状が悪化しやすくなります。
  • 冷房の効いた環境:長時間の冷えにより寒湿が体内に侵入し、痛みが増すことがあります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 恥骨結合部の機能不全、ホルモンの影響、筋肉の不均衡、外傷 気血の滞り、腎や肝の機能低下、経絡の不調
診断方法 X線検査、MRI、CT、理学的検査、触診 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診
治療アプローチ 安静、物理療法、運動療法、薬物療法、場合によっては手術 鍼灸治療、漢方薬、推拿(すいな)、体質や証に合わせた養生法
治療の焦点 炎症の抑制、筋力強化、構造的安定性の回復 気血の流れの改善、腎肝の機能強化、体全体のバランス調整
妊娠期への対応 薬物療法に制限があり、主に物理療法や運動療法が中心 妊娠期に安全な鍼灸治療や食養生で対応可能
予防の考え方 筋力強化、姿勢改善、適切な体重管理 体質に合わせた養生法、腎肝の機能強化、未病の段階からの対応
再発予防 継続的な運動療法、生活習慣の改善 体質改善による根本的な再発予防、季節に合わせた養生

西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なるアプローチで恥骨の痛みに対処しますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

恥骨の痛みを放置するリスク

恥骨の痛みは「一時的なもの」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

身体的リスク

  • 慢性疼痛への移行:急性の痛みが慢性化し、日常的に痛みを感じる状態になるリスクがあります。
  • 歩行障害:痛みにより正常な歩行が困難になり、跛行(びっこ)や歩行速度の低下が生じます。
  • 筋力低下:痛みを避けるために活動量が減ると、骨盤周辺の筋力が著しく低下します。
  • 姿勢の悪化:痛みをかばう姿勢を続けることで、骨盤の歪みや脊柱の変形が進行する可能性があります。
  • 他部位への影響:恥骨の痛みをかばうことで、腰痛、股関節痛、膝痛などの二次的な症状が出現することがあります。
  • 関節拘縮:長期間の痛みにより股関節や仙腸関節の可動域が制限される可能性があります。
  • 妊娠・出産への影響:女性の場合、将来の妊娠・出産時に症状が悪化するリスクがあります。

精神的・社会的リスク

  • 生活の質の低下:痛みにより日常生活動作が制限され、生活の質が大幅に低下します。
  • 睡眠障害:寝返りや起き上がり時の痛みにより、良質な睡眠がとれなくなります。
  • 不安とストレス:「いつまで痛みが続くのか」という不安や、活動制限によるストレスが増加します。
  • 社会活動への影響:仕事や家事、育児への影響により、社会的役割を果たすことが困難になることがあります。
  • 自己効力感の低下:「何をしても良くならない」という無力感から、自己肯定感が低下することがあります。
  • 人間関係への影響:痛みによるイライラや活動制限により、家族や友人との関係に支障をきたすことがあります。

早期対処の重要性

恥骨の痛みは、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 炎症が慢性化する前に改善できる
  • 筋力低下や関節拘縮を予防できる
  • 代償的な姿勢変化による二次的症状を予防できる
  • 日常生活への影響を最小限に抑えられる
  • 治療期間を短縮できる可能性がある
  • 将来の妊娠・出産時のリスクを軽減できる

恥骨周辺の痛みや違和感を感じたら、「そのうち良くなる」と放置せず、早めに専門家に相談することをおすすめします。

当院の恥骨の痛み施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで恥骨の痛みの根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、痛みの軽減と機能回復を促進します。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:身体に負担の少ない施術で、初めての方でも安心して受けられます。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 妊娠期にも安全な施術:妊娠中の恥骨の痛みにも対応できる安全な鍼灸治療を提供します。
  • 骨盤調整:骨盤の歪みや不安定性を改善する優しい整体施術を行います。
  • 全身調整:恥骨の痛みの原因となる全身のバランスを整え、根本的な改善を目指します。

施術の流れ

  1. 問診:恥骨の痛みの症状や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:必要に応じて、骨盤や全身のバランスを整える優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

恥骨の痛みに効果的なツボ

当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボで、腎の機能を高め、骨盤周辺の痛みを改善します。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、疲労回復に効果があります。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、全身の気の流れを調整します。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

恥骨の痛みに関するよくある質問(FAQ)

Q: 恥骨の痛みの改善には何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や期間、体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 急性期(発症から1ヶ月以内):週2回の頻度で1〜2ヶ月
  • 慢性期(発症から3ヶ月以上):週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月
  • 妊娠中の症状:週1回の頻度で症状の改善まで継続

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。継続的な施術により、根本的な体質改善を目指します。

Q: 妊娠中でも施術を受けることができますか?

はい、妊娠中でも安全に施術を受けることができます。当院では、妊娠期の恥骨の痛みに対して以下のような安全な施術を行っています:

  • 妊娠期に禁忌とされるツボを避けた安全な鍼灸治療
  • うつ伏せにならない、側臥位での優しい施術
  • お腹に負担をかけない骨盤調整
  • 妊娠期の体質変化に合わせた個別的なアプローチ

妊娠中の恥骨の痛みは、胎児の成長とともに悪化することが多いため、早期の対処が重要です。施術前には必ず現在の妊娠週数や体調についてお聞きし、最も安全で効果的な施術を提供いたします。

Q: 恥骨の痛みと腰痛は関係がありますか?

はい、恥骨の痛みと腰痛には密接な関係があります。以下のような関連性があります:

  • 骨盤帯痛症候群:恥骨の痛みは骨盤帯痛症候群の一部として、腰痛や仙腸関節痛と同時に現れることがあります
  • 代償的な動作:恥骨の痛みをかばうような歩き方や姿勢により、腰部に負担がかかり腰痛が発生します
  • 筋肉の連鎖:恥骨周辺の筋肉と腰部の筋肉は機能的に関連しており、一方の問題が他方に影響します
  • 骨盤の不安定性:恥骨結合部の不安定性は、腰椎や仙腸関節にも影響を与えます

当院では、恥骨の痛みと腰痛を関連する症状として捉え、骨盤全体のバランスを整える施術を行います。単独の症状を治療するのではなく、全身のバランスを考慮した根本的な改善を目指します。

Q: 恥骨の痛みがある時に避けるべき動作はありますか?

恥骨の痛みがある時は、以下のような動作を避けることで症状の悪化を防ぐことができます:

  • 片足立ちになる動作:階段昇降、ズボンの着脱、靴下の着脱など
  • 足を大きく開く動作:跨ぐ、あぐらをかく、足を組むなど
  • 重いものを持ち上げる動作:腹圧がかかり恥骨への負担が増します
  • 急激な方向転換:スポーツや歩行時の急な方向転換
  • 長時間の同一姿勢:長時間の立位や座位

これらの動作を行う際は、両足に均等に体重をかける、手すりを使用する、膝を曲げて物を持ち上げるなどの工夫をしましょう。当院では、日常生活での注意点について詳しくアドバイスいたします。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は激しい運動や長時間の歩行を避ける
  • 十分な水分を摂取し、体内の循環を促進させる
  • 恥骨周辺を冷やさないよう注意し、必要に応じて温める
  • 指導された姿勢や動作の注意点を守る
  • 十分な睡眠と休息を取る

また、稀に施術後に一時的に症状が変化することがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる好転反応の一種です。通常は24〜48時間以内に収まりますが、気になる症状がある場合は院長にご相談ください。

恥骨の痛み改善のための自宅でのセルフケア

恥骨の痛みの改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。

姿勢の意識

  • 立位姿勢:両足に均等に体重をかけ、骨盤を正しい位置に保ちます。反り腰や猫背にならないよう注意しましょう。
  • 座位姿勢:深く腰掛け、背もたれを利用して腰椎の自然なカーブを保ちます。足は床にしっかりとつけましょう。
  • 歩行姿勢:小幅で歩き、急激な方向転換を避けます。階段は一段ずつゆっくりと昇降しましょう。
  • 寝る姿勢:横向きで寝る際は膝の間にクッションを挟み、仰向けの場合は膝の下にクッションを置くと楽になります。

簡単ストレッチ

  • 骨盤傾斜運動:仰向けに寝て膝を立て、腰を床に押し付けるように骨盤を後傾させます。5秒間キープを10回繰り返します。
  • 内転筋ストレッチ:座った状態で足裏を合わせ、膝を軽く床に近づけます。無理をせず、痛みの出ない範囲で行いましょう。
  • 股関節屈筋ストレッチ:片膝を床につき、もう一方の足を前に出してゆっくりと体重をかけます。左右30秒ずつ行います。
  • 膝抱えストレッチ:仰向けに寝て片膝を胸に引き寄せます。30秒間キープし、左右交互に行います。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボです。婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボです。腎の機能を高め、骨盤周辺の痛みを和らげます。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。全身の気を補い、疲労回復に効果があります。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の付け根にあるツボです。全身の気の流れを良くし、痛みの緩和に効果があります。

温熱療法

  • 湯船にゆっくり浸かる:38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分浸かることで、骨盤周辺の血流を改善します。
  • 湯たんぽ・カイロの使用:腰やお腹に湯たんぽやカイロを当てて温めることで、筋肉の緊張を和らげます。
  • 足湯:足首まで温かいお湯に浸けることで、下半身の血行を促進します。
  • 蒸しタオル:温かい蒸しタオルを恥骨周辺(直接ではなく下着の上から)に当てて温めます。

生活習慣の改善

  • 食事の改善:抗炎症作用のある食材(青魚、緑黄色野菜、ナッツ類など)を積極的に摂り、糖質や揚げ物、甘い物は控えめにしましょう。
  • 水分摂取:十分な水分を摂ることで、体内の循環を促進し、老廃物の排出を促します。
  • 規則正しい睡眠:7〜8時間の質の良い睡眠を心がけ、体の回復を促進します。
  • ストレス管理:深呼吸、瞑想、軽い運動などでストレスを軽減し、筋肉の緊張を和らげます。
  • 適度な運動:水中ウォーキングやヨガなど、関節に負担の少ない運動を無理のない範囲で行います。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、恥骨の痛みの改善と再発防止につながります。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。

恥骨の痛みのまとめと施術のご案内

恥骨の痛みの要約

恥骨の痛みは、恥骨結合部やその周辺の筋肉、靭帯に炎症や負担がかかることで発生する症状です。特に妊娠中や産後の女性に多く見られますが、スポーツ選手や日常的な姿勢の問題により男性にも起こることがあります。

西洋医学では恥骨結合部の機能不全や筋肉の不均衡に着目し、東洋医学では気血の滞りや腎肝の機能低下と捉えて治療にあたります。どちらのアプローチも長所があり、当院ではこれらを組み合わせた総合的な治療を提供しています。

恥骨の痛みは早期に適切な対処を行うことで、多くの場合改善が期待できます。しかし、治療だけでなく、日常生活での姿勢改善、適切な動作方法、セルフケアなども重要です。当院では、施術と生活指導の両面からサポートし、根本的な改善と再発防止を目指しています。

当院のアプローチの特徴

当院では、恥骨の痛みに対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 妊娠期にも安全な手足のツボを使った鍼灸治療
  • 骨盤の調整と全身のバランスを整える優しい整体
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「恥骨の痛みが軽減した」「歩くのが楽になった」「寝返りが痛くなくなった」「妊娠中も安心して治療を受けられた」といったお声をいただいております。恥骨の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

恥骨の痛みの症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

【住所】

567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

【お電話】

072-622ー0134

【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

恥骨の痛みは適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたの恥骨の痛みの根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。

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