メニエール症候群

 

メニエール症候群でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 突然の回転性めまいに襲われることがある
  • 耳鳴りが続き、時に大きくなったり小さくなったりする
  • 耳が詰まった感じや圧迫感がある
  • 聴力が変動して、時に聞こえづらくなる
  • めまい発作に伴って吐き気や嘔吐を経験することがある
  • めまいの不安から外出や日常生活に支障をきたしている

メニエール症候群は内耳の異常により引き起こされる疾患で、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、変動する聴力低下などを特徴とします。発作的に症状が現れ、数時間から数日続くことがあります。発作の予測が難しく、日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。

この記事では、メニエール症候群の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのようにメニエール症候群の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学の視点からのメニエール症候群の原因とメカニズム

メニエール症候群とは

西洋医学では、メニエール症候群は「内リンパ水腫」と呼ばれる内耳の異常によって引き起こされる疾患と定義されています。内耳には「内リンパ液」という液体が存在し、平衡感覚と聴覚を司る重要な役割を果たしています。メニエール症候群は、この内リンパ液が過剰に蓄積することで、内耳の機能が障害され、様々な症状が現れます。

主な原因

  • 内リンパ液の過剰産生または排出障害:内リンパ液の産生と吸収のバランスが崩れることで内リンパ水腫が生じます。
  • 自己免疫疾患:自分の免疫系が内耳を攻撃することで炎症が起こり、内リンパ水腫を引き起こす可能性があります。
  • アレルギー:食物アレルギーや季節性アレルギーが内耳の炎症を誘発し、症状を悪化させることがあります。
  • 血行不良:内耳への血流障害が内リンパ液の循環不全を引き起こすことがあります。
  • 遺伝的要因:家族歴がある場合、メニエール症候群の発症リスクが高まるとされています。
  • ストレスと精神的緊張:強いストレスや不安は自律神経のバランスを崩し、内耳循環に影響を与えることがあります。
  • ウイルス感染:ウイルス性内耳炎がメニエール症候群の原因となる場合があります。

メニエール症候群が発生するメカニズム

メニエール症候群は以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 何らかの原因で内リンパ液の産生と吸収のバランスが崩れ、内リンパ液が過剰に蓄積します。
  2. 過剰な内リンパ液により内耳の圧力が上昇し、特に「膜迷路」と呼ばれる構造が膨張します。
  3. 圧力が臨界点に達すると「内リンパ破裂」が起き、内リンパ液が外リンパ腔に漏れ出します。
  4. この化学的バランスの変化が内耳の感覚細胞(有毛細胞)を刺激し、激しいめまいや耳鳴り、聴力低下などの症状を引き起こします。
  5. 発作が収まると内リンパ液の均衡が一時的に回復しますが、この過程が繰り返されることで内耳の恒久的な損傷を招くことがあります。

主な症状

  • 回転性めまい:突然発症し、数分から数時間、時に数日続くことがあります。天井が回る、部屋が回転するような感覚を伴います。
  • 耳鳴り:低音で「ゴー」という音や「ブーン」という音が聞こえることが多く、発作前に増強することがあります。
  • 耳閉感:耳が詰まった感じや圧迫感を感じます。
  • 変動する聴力低下:特に低音域の聴力が低下し、症状の進行とともに恒久的な聴力低下に進展することがあります。
  • 吐き気・嘔吐:めまい発作に伴って現れることが多く、激しい症状の場合は寝たきりになることもあります。
  • 発汗や動悸:自律神経症状として現れることがあります。
  • 不安感:発作の予測が難しいため、発作への不安から社会生活に支障をきたすこともあります。

西洋医学的なアプローチでは、症状のコントロールを目的とした薬物療法(めまい止め、利尿剤など)、生活習慣の改善(塩分制限、ストレス管理など)、また重症例には外科的治療が考慮されることもあります。

東洋医学の視点からのメニエール症候群の原因とメカニズム

東洋医学でのメニエール症候群の捉え方

東洋医学では、メニエール症候群を「眩暈(げんうん)」や「風眩(ふうげん)」として捉え、体内の気・血・水のバランスが崩れることで発症すると考えます。特に肝(かん)、腎(じん)、脾(ひ)の機能低下や、気の上衝、痰湿(たんしつ)の停滞などが主な原因とされています。西洋医学のように内耳の構造的異常に焦点を当てるのではなく、全身のバランスの乱れとして理解します。

関連する経絡

メニエール症候群に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 三焦経(さんしょうけい):耳の周囲を通り、水分代謝を調整する働きがあります。
  • 胆経(たんけい):頭部と耳の周囲を通り、めまいと密接に関連しています。
  • 肝経(かんけい):気の流れを調整し、上方への異常な気の上昇(肝陽上亢)がめまいを引き起こします。
  • 腎経(じんけい):耳の機能と関連し、腎の精気の不足が耳の機能低下を招きます。
  • 脾経(ひけい):水分代謝を担当し、機能低下により痰湿が生じることがあります。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、メニエール症候群を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 肝陽上亢(かんようじょうこう)

特徴:ストレスや怒りにより肝の陽気が過剰に上昇した状態です。
症状:突然の激しいめまい、頭痛、顔面紅潮、イライラ、怒りっぽい、耳鳴り(高音)、目の充血。
改善方法:肝陽を抑え、肝の気の流れを改善する治療が効果的です。

2. 痰湿中阻(たんしつちゅうそ)

特徴:体内に痰や湿が溜まり、気の流れを妨げる状態です。
症状:めまいが続きやすい、頭が重だるい、吐き気、食欲不振、胸やけ、口が粘つく、舌に白い苔が厚く付く。
改善方法:痰湿を取り除く治療が効果的です。

3. 腎精不足(じんせいふそく)

特徴:加齢や過労により腎の精気が不足した状態です。
症状:慢性的な軽いめまい、耳鳴り(低音)、難聴、腰膝酸軟(腰や膝の痛みやだるさ)、疲れやすい、夜間頻尿。
改善方法:腎精を補う治療が効果的です。

4. 気血両虚(きけつりょうきょ)

特徴:長期の疾病や出血、過労により気と血が共に不足した状態です。
症状:立ちくらみのようなめまい、顔色が悪い、疲労感、動悸、息切れ、食欲不振、月経異常(女性の場合)。
改善方法:気と血を補う治療が効果的です。

5. 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)

特徴:肝と腎の陰が不足し、相対的に陽が亢進した状態です。
症状:軽度のめまい、耳鳴り、頭が熱い、のぼせ、手足のほてり、口渇、腰痛、不眠。
改善方法:肝腎の陰を補い、熱を冷ます治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、メニエール症候群は主に以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 肝(かん):気の流れを調整し、ストレスにより機能が低下すると、気のめぐりが悪くなり、気が上方に上昇しやすくなります(肝陽上亢)。これがめまいの主な原因となります。
  • 腎(じん):東洋医学では「腎は耳に開竅する」と言われ、腎と耳は密接な関係があります。腎の精気が不足すると、耳鳴りや難聴が生じやすくなります。
  • 脾(ひ):水分代謝を担当し、機能低下により体内に湿気や痰が溜まりやすくなります。この痰湿が頭部に上昇すると、めまいを引き起こすことがあります。
  • 胆(たん):勇気や決断力を司るとされ、めまいにより「胆をくじかれる」状態になります。また、胆経は側頭部を通り、耳の機能とも関連します。
  • 三焦(さんしょう):体内の水分の通路を調整する役割があり、水分代謝の異常がメニエール症候群に関連します。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化もメニエール症候群の症状に影響すると考えます:

  • :肝の活動が活発になる季節で、肝陽上亢タイプのめまいが起こりやすくなります。
  • 梅雨や雨の多い時期:湿度が高く、痰湿タイプのめまいが悪化しやすい時期です。
  • 気圧の変化:低気圧が近づくと症状が悪化することがあります。
  • ストレスの多い環境:精神的ストレスは肝の気の流れを妨げ、症状を誘発・悪化させることがあります。
  • 食生活:高塩分、高脂肪、アルコールの過剰摂取は痰湿を生じやすくし、症状を悪化させることがあります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 内リンパ水腫(内耳の液体バランスの異常) 肝陽上亢、痰湿中阻、腎精不足などの体内バランスの乱れ
診断方法 聴力検査、平衡機能検査、MRI、CT、血液検査など 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断
治療アプローチ 薬物療法(めまい止め、利尿剤など)、塩分制限、重症例では手術療法 鍼灸治療、漢方薬、体質改善、食養生
治療の焦点 症状のコントロール、内リンパ液の減少、聴力の保護 体質改善、気血水のバランス調整、自然治癒力の向上
発作時の対応 抗めまい薬、制吐剤などによる対症療法 証に合わせたツボ刺激、食事療法、休息
予防の考え方 塩分制限、ストレス管理、生活習慣の改善 体質に合わせた養生法、季節や環境の変化への対応
個人差の考慮 症状の重症度に応じた標準的な治療 体質や証に基づいた個別的な治療
全身への視点 内耳という局所の問題として捉える傾向 全身の気血水のバランスの乱れとして捉える

西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点からメニエール症候群にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

メニエール症候群を放置するリスク

メニエール症候群は「自然に治る」と考えて放置してしまうケースもありますが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

身体的リスク

  • 聴力の恒久的な低下:繰り返す発作により、徐々に聴力が低下し、最終的には片耳の難聴や聾(ろう)になるリスクがあります。
  • 慢性的な平衡感覚の障害:頻繁な発作により、発作がない時でも不安定感やふらつきが残ることがあります。
  • 突発的な転倒リスク:予測不能なめまい発作により、転倒して怪我をするリスクが高まります。
  • 自律神経症状の悪化:発作に伴う吐き気や発汗などの自律神経症状が慢性化することがあります。
  • 両側性への進展:最初は片耳だけの症状でも、放置すると両耳に症状が現れるリスクがあります(両側性メニエール病)。

精神的・社会的リスク

  • 不安障害の発症:発作への恐怖から、いつ発作が起きるか不安になり、パニック障害などを発症するリスクがあります。
  • 社会的孤立:外出を避けるようになり、社会活動が制限され、孤立感を深めることがあります。
  • うつ症状の発現:慢性的な症状と生活の質の低下により、うつ状態に陥るリスクがあります。
  • 仕事への影響:予測不能な発作により、仕事のパフォーマンスが低下したり、就業が困難になることがあります。
  • 自己肯定感の低下:症状に振り回される生活により、自己肯定感が低下することがあります。

生活の質への影響

  • 活動範囲の制限:発作の不安から行動範囲が狭まり、趣味や旅行などを楽しめなくなることがあります。
  • 運転や機械操作の制限:めまい発作の危険性から、車の運転や危険を伴う機械の操作が制限されることがあります。
  • 対人関係の変化:症状や制限について周囲に理解されにくく、対人関係に影響を与えることがあります。
  • 睡眠障害:不安や耳鳴りにより、質の良い睡眠が得られなくなることがあります。

早期対処の重要性

メニエール症候群は、早期に適切な対処を行うことで、症状のコントロールや進行の抑制が期待できます。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 聴力低下の進行を防ぐことができる
  • 発作の頻度や強さを軽減できる可能性がある
  • 生活の質を維持し、社会生活への影響を最小限に抑えられる
  • 精神的ストレスや不安を軽減できる
  • 自己管理能力を高め、症状との付き合い方を学べる

めまいや耳鳴り、聴力の変動などの症状を感じたら、「一時的なもの」と自己判断せず、早めに専門家に相談することをおすすめします。

当院のメニエール症候群施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチでメニエール症候群の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、内耳環境の安定化と全身のバランス調整を促進します。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:身体に負担の少ない施術で、内耳の環境を整え、めまいや耳鳴りを緩和します。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 気血水バランスの調整:体内の気・血・水のバランスを整え、内耳環境の安定化を促します。
  • 自律神経調整:自律神経のバランスを整え、内耳の血流改善と症状の安定化を目指します。
  • 生活習慣指導:塩分摂取、水分バランス、ストレス管理など、症状に影響を与える生活習慣についてアドバイスします。

施術の流れ

  1. 問診:症状の詳細、発症のきっかけ、生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:必要に応じて、首や肩の緊張を緩め、血流を改善する優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

メニエール症候群に効果的なツボ

当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、内耳環境を安定させる効果があります。
  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、気血のバランスを整える効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の付け根の間にあるツボで、肝の気の流れを整え、肝陽上亢を抑える効果があります。
  • 外関(がいかん):手首から指3本分腕を上がったところにある手の外側のツボで、めまいの緩和に効果があります。
  • 内関(ないかん):手首から指3本分腕を上がったところにある手の内側のツボで、吐き気の軽減や自律神経の調整に効果があります。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

期待できる効果

  • めまい発作の頻度・強度の軽減:継続的な施術により、発作の頻度が減少したり、症状が軽くなることが期待できます。
  • 耳鳴りの軽減:内耳環境の改善により、耳鳴りが和らぐケースが多く見られます。
  • 耳閉感の改善:気血の流れが良くなることで、耳の詰まった感じが軽減することがあります。
  • 自律神経症状の緩和:自律神経のバランスが整うことで、吐き気や発汗などの症状が和らぎます。
  • 日常生活の質の向上:症状の軽減により、生活の制限が少なくなり、活動範囲が広がります。
  • 不安感の軽減:症状のコントロールにより、発作への不安が軽減し、精神的な安定が得られます。

当院の施術は即効性を求めるものではなく、体質改善を通じて根本から症状を改善していくアプローチです。症状の程度や体質によって個人差はありますが、多くの方が3〜5回の施術から変化を感じ始められています。

メニエール症候群に関するよくある質問(FAQ)

Q: メニエール症候群の治療は何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 急性期(発作が頻発している時期):週2回程度の頻度で2〜4週間
  • 安定期(発作の間隔が空いている時期):週1回の頻度で1〜2ヶ月
  • 維持期(症状が安定してきた時期):2週間〜1ヶ月に1回程度

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、季節の変わり目や体調の変化を感じる時期には、予防的に施術を受けることで症状の悪化を防ぐことができます。

Q: メニエール症候群は完全に治りますか?

メニエール症候群は完全に「治癒」するというよりも、適切な管理によって「コントロール」できる状態を目指す疾患です。症状の程度や経過には個人差がありますが、多くの方は適切な治療と生活習慣の改善により、発作の頻度や強さが大幅に軽減し、日常生活に支障がない状態になります。

また、メニエール症候群は自然経過として、数年から十数年の間に次第に落ち着いてくるケースも多いと言われています。しかし、その間も聴力の低下が進行する可能性があるため、症状のコントロールと聴力の保護は重要です。

当院の施術では、体質改善を通じて内耳環境を安定させ、発作の頻度や強さを軽減することを目標としています。多くの患者様から「発作が減った」「発作があっても以前より軽い」「日常生活を送れるようになった」などの声をいただいております。

Q: 発作が起きた時の対処法はありますか?

発作時の急な対応として、以下のような方法が効果的です:

  • 安静にする:安全な場所で横になり、できるだけ頭を動かさないようにしましょう。目を閉じると症状が和らぐことがあります。
  • 呼吸を整える:ゆっくりと深呼吸をして、不安を和らげましょう。
  • 水分補給:吐き気がない場合は、少しずつ水分を摂ることで内耳の水分バランスが改善することがあります。
  • ツボ押し:内関(手首の内側)、足三里(膝の下外側)などのツボを押すと症状が和らぐことがあります。
  • 冷たいタオル:額に冷たいタオルを当てると、めまいや吐き気が軽減することがあります。

また、日常的な予防法として、塩分の摂り過ぎに注意する、水分を十分に摂る、ストレスを管理する、定期的な睡眠をとるなどが重要です。当院では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた発作予防と対処法についてもアドバイスしています。

Q: 薬との併用は可能ですか?

はい、西洋医学の薬物療法と当院の鍼灸治療は併用可能です。むしろ、相乗効果が期待できる場合もあります。

メニエール症候群の治療で用いられる薬(めまい止め、利尿剤など)と鍼灸治療は異なるアプローチで症状の改善を目指すため、併用することでより効果的に症状をコントロールできることがあります。例えば、薬で急性期の症状を抑えながら、鍼灸治療で体質改善を図る組み合わせなどが考えられます。

ただし、服用している薬がある場合は、初回カウンセリング時にその旨をお伝えください。また、当院の施術で症状が安定してきた場合でも、自己判断で薬の服用を中止せず、必ず処方医に相談することをおすすめします。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は十分な水分を摂り、内耳の環境を安定させましょう
  • 極度の疲労や過度のストレスを避け、十分な休息をとりましょう
  • アルコールや刺激物(カフェイン、辛い食べ物など)の摂取を控えめにしましょう
  • 急な姿勢変換や激しい運動は避け、ゆっくりと動くよう心がけましょう
  • 塩分の過剰摂取に注意し、バランスの良い食事を心がけましょう

また、稀に施術後に一時的な症状の変化(耳鳴りの変化、軽いめまいなど)を感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は数時間から1日程度で収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。

メニエール症候群改善のための自宅でのセルフケア

メニエール症候群の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と発作の予防につながります。

食生活の改善

  • 塩分制限:過剰な塩分摂取は内リンパ液の増加につながるため、1日の塩分摂取量を6g以下に抑えることが理想的です。特に加工食品、インスタント食品、外食には注意しましょう。
  • 水分摂取:適切な水分摂取は内耳環境の安定に重要です。一度に大量の水分を摂るのではなく、こまめに水分を補給しましょう。
  • カフェイン・アルコール制限:カフェインやアルコールは内耳の血流に影響を与えるため、摂取を控えめにしましょう。
  • 規則正しい食事:一度に大量の食事をするのではなく、少量を頻繁に摂ることで、血糖値や血圧の急激な変動を避けましょう。
  • 栄養バランス:ビタミンB群、マグネシウム、亜鉛などは内耳機能の維持に重要な栄養素です。野菜、果物、全粒穀物、魚などをバランスよく摂りましょう。

ストレス管理

  • リラクゼーション法:深呼吸、瞑想、ヨガなどのリラクゼーション技法を日常に取り入れましょう。
  • 適度な運動:ウォーキングなどの軽い運動は自律神経のバランスを整え、ストレス軽減に役立ちます。激しい運動や頭を急に動かすような動きは避けましょう。
  • 十分な睡眠:質の良い睡眠は体の回復と自律神経の調整に不可欠です。規則正しい就寝・起床時間を心がけましょう。
  • 趣味の時間:好きなことに取り組む時間を持つことで、精神的なリフレッシュになります。
  • 心理的サポート:必要に応じて、家族や友人との対話、カウンセリングなど、精神的なサポートを得ることも重要です。

生活習慣の工夫

  • 姿勢変換に注意:急に立ち上がったり、頭を急に動かしたりすることを避け、ゆっくりと動作するよう心がけましょう。
  • 温度変化への対応:急激な温度変化も内耳に影響を与えることがあります。入浴時や季節の変わり目には注意しましょう。
  • 生活リズムの安定:規則正しい生活リズムを維持することで、自律神経のバランスが整います。
  • 環境調整:明るすぎる光や大きな音など、感覚刺激が強い環境を避けましょう。
  • 定期的な休息:疲労が溜まると症状が悪化するリスクが高まります。こまめに休息をとりましょう。

バランストレーニング

平衡感覚を鍛えることで、めまいへの対応力が向上します:

  • 片足立ち:壁や椅子を支えにして片足で30秒間立つ練習を、左右各3回ずつ行います。慣れてきたら支えなしでチャレンジしましょう。
  • 歩行練習:まっすぐな線の上をヒールトゥ(かかとをつま先につける)で歩く練習をします。
  • 眼球運動:目を動かすことで前庭系と視覚系の協調を促進します。正面を向いたまま、ゆっくりと目だけを上下左右に動かしましょう。
  • 頭部運動:症状が安定している時に、ゆっくりと頭を左右・上下に動かす練習をしましょう。徐々に速度や角度を増やしていきます。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 内関(ないかん):手首の内側、手のひらから指3本分上にあるツボです。吐き気の軽減に効果があります。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。全身の調子を整え、めまいの緩和に効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲、第1指と第2指の付け根の間にあるツボです。肝の気を調整します。
  • 風池(ふうち):後頭部の髪の生え際にある左右のくぼみにあるツボです。めまいの軽減に効果があります。

発作への準備

発作に備えた準備をしておくことで、不安が軽減し、対応もスムーズになります:

  • 発作日記:発作の頻度や強さ、前兆、関連する要因(食事、睡眠、ストレスなど)を記録しましょう。パターンを把握することで予防策を立てやすくなります。
  • 薬の携帯:医師に処方されためまい止めなどの薬を外出時にも携帯しましょう。
  • 緊急連絡先:発作時に連絡できる人の連絡先をスマートフォンなどに登録しておきましょう。
  • 安全な環境づくり:家の中の危険物(鋭利なもの、転倒時に怪我をしそうなもの)を最小限にしましょう。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、メニエール症候群の症状を和らげることができます。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。

メニエール症候群のまとめと施術のご案内

メニエール症候群の要約

メニエール症候群は、内耳の異常によって引き起こされる疾患で、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、変動する聴力低下などの症状を特徴とします。西洋医学では内リンパ水腫(内耳の液体バランスの異常)が原因とされ、東洋医学では肝陽上亢、痰湿中阻、腎精不足などの体内バランスの乱れとして捉えられています。

発作は突然現れ、数時間から数日続くことがあり、予測が難しいため、日常生活や社会活動に大きな影響を与えることがあります。また、繰り返す発作により、徐々に恒久的な聴力低下を招くリスクがあります。

メニエール症候群の管理には、医学的治療とともに、塩分制限、水分バランスの調整、ストレス管理などの生活習慣の改善が重要です。また、鍼灸治療や東洋医学的アプローチは、体内バランスを整え、症状の緩和と発作の予防に効果が期待できます。

当院のアプローチの特徴

当院では、メニエール症候群に対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
  • 自律神経のバランスを整え、内耳環境を安定させるアプローチ
  • 症状の緩和だけでなく、発作予防と体質改善を目指した施術
  • 日常生活での自己管理法や発作時の対処法についてのアドバイス

多くの患者様から「発作の頻度が減った」「発作の強さが弱まった」「耳鳴りが軽減した」「不安が減り日常生活を楽しめるようになった」といったお声をいただいております。メニエール症候群でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

メニエール症候群の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

【住所】

567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

【お電話】

072-622ー0134

【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

メニエール症候群は辛い症状ですが、適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたのメニエール症候群の根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 

恥骨の痛みでお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 妊娠中や産後に恥骨部分に痛みが出るようになった
  • 歩くときや階段の昇降時に恥骨が痛む
  • 起き上がりや寝返りをするときに恥骨周辺が痛む
  • 足を大きく開いたり、片足立ちをすると恥骨が痛む
  • スポーツ中や運動後に恥骨周辺に痛みを感じる
  • 恥骨から太ももの内側にかけて痛みやしびれがある

恥骨の痛みは、恥骨結合部やその周辺の筋肉、靭帯に炎症や負担がかかることで発生する症状です。特に妊娠中や産後の女性に多く見られますが、スポーツ選手や日常生活での姿勢の問題により男性にも起こることがあります。

この記事では、恥骨の痛みの原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように恥骨の痛みを緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

西洋医学の視点から恥骨の痛みの原因とメカニズム

恥骨の痛みとは

西洋医学では、恥骨の痛みは「恥骨結合部の機能不全や炎症によって引き起こされる痛み」と定義されています。恥骨結合は左右の恥骨をつなぐ軟骨性の関節で、通常は非常に動きの少ない関節ですが、妊娠中のホルモンの影響や外傷により不安定になることがあります。

主な原因

  • 妊娠・出産関連:妊娠中に分泌されるリラキシンなどのホルモンにより靭帯が緩み、恥骨結合部が不安定になります。また、胎児の成長により骨盤への負荷が増加します。
  • スポーツ外傷:サッカー、ランニング、体操など、恥骨周辺に強い負荷がかかるスポーツで発生することがあります。
  • 筋肉の不均衡:腹筋、背筋、骨盤底筋群のバランスが崩れることで、恥骨結合部に過度な負担がかかります。
  • 姿勢の問題:骨盤の前傾や後傾、左右の歪みにより恥骨部分への負荷が増加します。
  • 外傷:転倒や交通事故などによる骨盤周辺への直接的な外力により損傷することがあります。
  • 感染症:稀に恥骨結合部の感染症(恥骨結合炎)により痛みが生じることがあります。

恥骨の痛みが発生するメカニズム

恥骨の痛みは以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 妊娠中のホルモンの影響や外力により、恥骨結合部の軟骨や靭帯に炎症や微細損傷が生じます
  2. 恥骨結合部の不安定性により、周辺の筋肉(腹直筋、内転筋群、骨盤底筋)が過度に緊張します
  3. 筋肉の緊張により血流が悪化し、痛みを感じる侵害受容器が刺激されます
  4. 疼痛により動作を避けるようになると、さらに筋力低下や関節の可動域制限が生じ、症状が悪化する悪循環に陥ります
  5. 慢性化すると、中枢神経系での痛みの処理が変化し、軽微な刺激でも強い痛みを感じるようになることがあります

主な症状

  • 恥骨部の痛み:恥骨結合部を中心とした局所的な痛みで、触ると痛みが増すことがあります。
  • 放散痛:恥骨から太ももの内側、下腹部、腰部への痛みの放散が見られることがあります。
  • 歩行時痛:歩く際、特に足を前に出すときや階段昇降時に痛みが強くなります。
  • 起立・座位での痛み:立ち上がりや座るときに痛みが生じることがあります。
  • 寝返り時の痛み:夜間の寝返りや起き上がり時に強い痛みを感じることがあります。
  • 筋力低下:痛みにより活動量が減少し、骨盤周辺の筋力が低下することがあります。

西洋医学的なアプローチでは、安静、物理療法、運動療法、場合によっては薬物療法が用いられますが、根本的な改善には筋力強化と姿勢改善が重要とされています。

東洋医学の視点から恥骨の痛みの原因とメカニズム

東洋医学での恥骨の痛みの捉え方

東洋医学では、恥骨の痛みを「気血の滞り」や「経絡の不調」により起こる状態と捉えます。恥骨周辺は生殖器に関わる重要な部位であり、腎や肝の機能と密接に関連すると考えられています。特に妊娠・出産期は腎の精気が大きく消耗するため、この時期の恥骨の痛みは腎虚との関連が深いとされています。

関連する経絡

恥骨の痛みに特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 任脈(にんみゃく):身体の前面中央を通る経絡で、恥骨から生殖器、下腹部の機能に関わります。
  • 足の厥陰肝経(けついんかんけい):恥骨周辺を通り、生殖器機能や筋腱の働きに関連します。
  • 足の少陰腎経(しょういんじんけい):腎の機能を担う経絡で、骨や髄、生殖機能に関わります。
  • 足の太陰脾経(たいいんひけい):下腹部から恥骨周辺を通り、筋肉の働きや水分代謝に関連します。
  • 衝脈(しょうみゃく):下腹部の奇経八脈の一つで、生殖機能や血の巡りに関わります。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、恥骨の痛みを以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 腎虚(じんきょ)

特徴:妊娠・出産、加齢、過労により腎の精気が不足した状態です。
症状:恥骨周辺の鈍い痛み、腰痛、足腰のだるさ、頻尿、むくみ、疲れやすい、冷え症。
改善方法:腎を補う食材(黒ゴマ、クルミ、山芋など)や補腎の漢方薬、温める鍼灸治療が効果的です。

2. 肝鬱気滞(かんうつきたい)

特徴:ストレスや感情の抑制により肝の気の流れが滞った状態です。
症状:恥骨周辺の刺すような痛み、痛みの場所が移動する、イライラ、ため息、生理不順、胸の張り。
改善方法:肝の気の流れを改善する食材(柑橘類、香味野菜など)や疏肝解鬱の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

3. 血瘀(けつお)

特徴:血液の循環が悪くなり、血の滞りが生じた状態です。
症状:恥骨周辺の固定した刺すような痛み、夜間に痛みが増す、皮膚の色が暗い、生理時の血塊。
改善方法:血の流れを改善する食材(山査子、紅花茶など)や活血化瘀の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

4. 寒湿(かんしつ)

特徴:冷えと湿気が体内に侵入し、気血の流れを妨げている状態です。
症状:恥骨周辺の重だるい痛み、冷えると痛みが悪化、むくみ、下痢しやすい、関節の重い感じ。
改善方法:体を温め湿気を取り除く食材(生姜、シナモン、ハトムギなど)や温経散寒の漢方薬、温灸治療が効果的です。

5. 脾虚(ひきょ)

特徴:消化機能の低下により気血の生成が不足した状態です。
症状:恥骨周辺の鈍い痛み、疲れやすい、食欲不振、下痢しやすい、顔色が悪い、手足のむくみ。
改善方法:脾胃を補う食材(山芋、カボチャ、小豆など)や補気健脾の漢方薬、鍼灸治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、恥骨の痛みは主に以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 腎(じん):生殖機能や骨・髄を支配し、恥骨周辺の骨格や筋肉の健康に重要な役割を果たします。
  • 肝(かん):筋腱を支配し、気の流れを調整します。肝の機能低下は筋肉の緊張や痛みを引き起こします。
  • 脾(ひ):筋肉を支配し、水分代謝に関わります。脾の機能低下は筋力低下やむくみを引き起こします。
  • 心(しん):血液循環を支配し、恥骨周辺の血流に影響します。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化も恥骨の痛みに影響すると考えます:

  • :寒さにより腎の機能が低下しやすく、恥骨周辺の痛みが悪化しやすい季節です。
  • 梅雨時期:湿気により脾の機能が低下し、むくみや重だるい痛みが増すことがあります。
  • :肝の気が上昇する時期で、ストレスによる肝鬱気滞の症状が悪化しやすくなります。
  • 冷房の効いた環境:長時間の冷えにより寒湿が体内に侵入し、痛みが増すことがあります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 恥骨結合部の機能不全、ホルモンの影響、筋肉の不均衡、外傷 気血の滞り、腎や肝の機能低下、経絡の不調
診断方法 X線検査、MRI、CT、理学的検査、触診 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診
治療アプローチ 安静、物理療法、運動療法、薬物療法、場合によっては手術 鍼灸治療、漢方薬、推拿(すいな)、体質や証に合わせた養生法
治療の焦点 炎症の抑制、筋力強化、構造的安定性の回復 気血の流れの改善、腎肝の機能強化、体全体のバランス調整
妊娠期への対応 薬物療法に制限があり、主に物理療法や運動療法が中心 妊娠期に安全な鍼灸治療や食養生で対応可能
予防の考え方 筋力強化、姿勢改善、適切な体重管理 体質に合わせた養生法、腎肝の機能強化、未病の段階からの対応
再発予防 継続的な運動療法、生活習慣の改善 体質改善による根本的な再発予防、季節に合わせた養生

西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なるアプローチで恥骨の痛みに対処しますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

恥骨の痛みを放置するリスク

恥骨の痛みは「一時的なもの」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

身体的リスク

  • 慢性疼痛への移行:急性の痛みが慢性化し、日常的に痛みを感じる状態になるリスクがあります。
  • 歩行障害:痛みにより正常な歩行が困難になり、跛行(びっこ)や歩行速度の低下が生じます。
  • 筋力低下:痛みを避けるために活動量が減ると、骨盤周辺の筋力が著しく低下します。
  • 姿勢の悪化:痛みをかばう姿勢を続けることで、骨盤の歪みや脊柱の変形が進行する可能性があります。
  • 他部位への影響:恥骨の痛みをかばうことで、腰痛、股関節痛、膝痛などの二次的な症状が出現することがあります。
  • 関節拘縮:長期間の痛みにより股関節や仙腸関節の可動域が制限される可能性があります。
  • 妊娠・出産への影響:女性の場合、将来の妊娠・出産時に症状が悪化するリスクがあります。

精神的・社会的リスク

  • 生活の質の低下:痛みにより日常生活動作が制限され、生活の質が大幅に低下します。
  • 睡眠障害:寝返りや起き上がり時の痛みにより、良質な睡眠がとれなくなります。
  • 不安とストレス:「いつまで痛みが続くのか」という不安や、活動制限によるストレスが増加します。
  • 社会活動への影響:仕事や家事、育児への影響により、社会的役割を果たすことが困難になることがあります。
  • 自己効力感の低下:「何をしても良くならない」という無力感から、自己肯定感が低下することがあります。
  • 人間関係への影響:痛みによるイライラや活動制限により、家族や友人との関係に支障をきたすことがあります。

早期対処の重要性

恥骨の痛みは、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 炎症が慢性化する前に改善できる
  • 筋力低下や関節拘縮を予防できる
  • 代償的な姿勢変化による二次的症状を予防できる
  • 日常生活への影響を最小限に抑えられる
  • 治療期間を短縮できる可能性がある
  • 将来の妊娠・出産時のリスクを軽減できる

恥骨周辺の痛みや違和感を感じたら、「そのうち良くなる」と放置せず、早めに専門家に相談することをおすすめします。

当院の恥骨の痛み施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで恥骨の痛みの根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、痛みの軽減と機能回復を促進します。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:身体に負担の少ない施術で、初めての方でも安心して受けられます。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 妊娠期にも安全な施術:妊娠中の恥骨の痛みにも対応できる安全な鍼灸治療を提供します。
  • 骨盤調整:骨盤の歪みや不安定性を改善する優しい整体施術を行います。
  • 全身調整:恥骨の痛みの原因となる全身のバランスを整え、根本的な改善を目指します。

施術の流れ

  1. 問診:恥骨の痛みの症状や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:必要に応じて、骨盤や全身のバランスを整える優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

恥骨の痛みに効果的なツボ

当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボで、腎の機能を高め、骨盤周辺の痛みを改善します。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、疲労回復に効果があります。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、全身の気の流れを調整します。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

恥骨の痛みに関するよくある質問(FAQ)

Q: 恥骨の痛みの改善には何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や期間、体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 急性期(発症から1ヶ月以内):週2回の頻度で1〜2ヶ月
  • 慢性期(発症から3ヶ月以上):週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月
  • 妊娠中の症状:週1回の頻度で症状の改善まで継続

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。継続的な施術により、根本的な体質改善を目指します。

Q: 妊娠中でも施術を受けることができますか?

はい、妊娠中でも安全に施術を受けることができます。当院では、妊娠期の恥骨の痛みに対して以下のような安全な施術を行っています:

  • 妊娠期に禁忌とされるツボを避けた安全な鍼灸治療
  • うつ伏せにならない、側臥位での優しい施術
  • お腹に負担をかけない骨盤調整
  • 妊娠期の体質変化に合わせた個別的なアプローチ

妊娠中の恥骨の痛みは、胎児の成長とともに悪化することが多いため、早期の対処が重要です。施術前には必ず現在の妊娠週数や体調についてお聞きし、最も安全で効果的な施術を提供いたします。

Q: 恥骨の痛みと腰痛は関係がありますか?

はい、恥骨の痛みと腰痛には密接な関係があります。以下のような関連性があります:

  • 骨盤帯痛症候群:恥骨の痛みは骨盤帯痛症候群の一部として、腰痛や仙腸関節痛と同時に現れることがあります
  • 代償的な動作:恥骨の痛みをかばうような歩き方や姿勢により、腰部に負担がかかり腰痛が発生します
  • 筋肉の連鎖:恥骨周辺の筋肉と腰部の筋肉は機能的に関連しており、一方の問題が他方に影響します
  • 骨盤の不安定性:恥骨結合部の不安定性は、腰椎や仙腸関節にも影響を与えます

当院では、恥骨の痛みと腰痛を関連する症状として捉え、骨盤全体のバランスを整える施術を行います。単独の症状を治療するのではなく、全身のバランスを考慮した根本的な改善を目指します。

Q: 恥骨の痛みがある時に避けるべき動作はありますか?

恥骨の痛みがある時は、以下のような動作を避けることで症状の悪化を防ぐことができます:

  • 片足立ちになる動作:階段昇降、ズボンの着脱、靴下の着脱など
  • 足を大きく開く動作:跨ぐ、あぐらをかく、足を組むなど
  • 重いものを持ち上げる動作:腹圧がかかり恥骨への負担が増します
  • 急激な方向転換:スポーツや歩行時の急な方向転換
  • 長時間の同一姿勢:長時間の立位や座位

これらの動作を行う際は、両足に均等に体重をかける、手すりを使用する、膝を曲げて物を持ち上げるなどの工夫をしましょう。当院では、日常生活での注意点について詳しくアドバイスいたします。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は激しい運動や長時間の歩行を避ける
  • 十分な水分を摂取し、体内の循環を促進させる
  • 恥骨周辺を冷やさないよう注意し、必要に応じて温める
  • 指導された姿勢や動作の注意点を守る
  • 十分な睡眠と休息を取る

また、稀に施術後に一時的に症状が変化することがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる好転反応の一種です。通常は24〜48時間以内に収まりますが、気になる症状がある場合は院長にご相談ください。

恥骨の痛み改善のための自宅でのセルフケア

恥骨の痛みの改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。

姿勢の意識

  • 立位姿勢:両足に均等に体重をかけ、骨盤を正しい位置に保ちます。反り腰や猫背にならないよう注意しましょう。
  • 座位姿勢:深く腰掛け、背もたれを利用して腰椎の自然なカーブを保ちます。足は床にしっかりとつけましょう。
  • 歩行姿勢:小幅で歩き、急激な方向転換を避けます。階段は一段ずつゆっくりと昇降しましょう。
  • 寝る姿勢:横向きで寝る際は膝の間にクッションを挟み、仰向けの場合は膝の下にクッションを置くと楽になります。

簡単ストレッチ

  • 骨盤傾斜運動:仰向けに寝て膝を立て、腰を床に押し付けるように骨盤を後傾させます。5秒間キープを10回繰り返します。
  • 内転筋ストレッチ:座った状態で足裏を合わせ、膝を軽く床に近づけます。無理をせず、痛みの出ない範囲で行いましょう。
  • 股関節屈筋ストレッチ:片膝を床につき、もう一方の足を前に出してゆっくりと体重をかけます。左右30秒ずつ行います。
  • 膝抱えストレッチ:仰向けに寝て片膝を胸に引き寄せます。30秒間キープし、左右交互に行います。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボです。婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボです。腎の機能を高め、骨盤周辺の痛みを和らげます。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。全身の気を補い、疲労回復に効果があります。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の付け根にあるツボです。全身の気の流れを良くし、痛みの緩和に効果があります。

温熱療法

  • 湯船にゆっくり浸かる:38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分浸かることで、骨盤周辺の血流を改善します。
  • 湯たんぽ・カイロの使用:腰やお腹に湯たんぽやカイロを当てて温めることで、筋肉の緊張を和らげます。
  • 足湯:足首まで温かいお湯に浸けることで、下半身の血行を促進します。
  • 蒸しタオル:温かい蒸しタオルを恥骨周辺(直接ではなく下着の上から)に当てて温めます。

生活習慣の改善

  • 食事の改善:抗炎症作用のある食材(青魚、緑黄色野菜、ナッツ類など)を積極的に摂り、糖質や揚げ物、甘い物は控えめにしましょう。
  • 水分摂取:十分な水分を摂ることで、体内の循環を促進し、老廃物の排出を促します。
  • 規則正しい睡眠:7〜8時間の質の良い睡眠を心がけ、体の回復を促進します。
  • ストレス管理:深呼吸、瞑想、軽い運動などでストレスを軽減し、筋肉の緊張を和らげます。
  • 適度な運動:水中ウォーキングやヨガなど、関節に負担の少ない運動を無理のない範囲で行います。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、恥骨の痛みの改善と再発防止につながります。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。

恥骨の痛みのまとめと施術のご案内

恥骨の痛みの要約

恥骨の痛みは、恥骨結合部やその周辺の筋肉、靭帯に炎症や負担がかかることで発生する症状です。特に妊娠中や産後の女性に多く見られますが、スポーツ選手や日常的な姿勢の問題により男性にも起こることがあります。

西洋医学では恥骨結合部の機能不全や筋肉の不均衡に着目し、東洋医学では気血の滞りや腎肝の機能低下と捉えて治療にあたります。どちらのアプローチも長所があり、当院ではこれらを組み合わせた総合的な治療を提供しています。

恥骨の痛みは早期に適切な対処を行うことで、多くの場合改善が期待できます。しかし、治療だけでなく、日常生活での姿勢改善、適切な動作方法、セルフケアなども重要です。当院では、施術と生活指導の両面からサポートし、根本的な改善と再発防止を目指しています。

当院のアプローチの特徴

当院では、恥骨の痛みに対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 妊娠期にも安全な手足のツボを使った鍼灸治療
  • 骨盤の調整と全身のバランスを整える優しい整体
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「恥骨の痛みが軽減した」「歩くのが楽になった」「寝返りが痛くなくなった」「妊娠中も安心して治療を受けられた」といったお声をいただいております。恥骨の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

恥骨の痛みの症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

【住所】

567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

【お電話】

072-622ー0134

【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

恥骨の痛みは適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたの恥骨の痛みの根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。

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