頸肩腕症候群

 

頸肩腕症候群でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 首から肩、腕にかけての痛みやしびれが続いている
  • 腕や手に力が入りにくく、物を落としやすくなった
  • 長時間のパソコン作業やスマホ使用後に症状が悪化する
  • 朝起きた時に首や肩が特に硬く感じる
  • 指先の感覚が鈍くなり、細かい作業がしづらくなった
  • 夜間に腕のしびれや痛みで目が覚めることがある

頸肩腕症候群とは、首から肩、腕にかけての痛み、しびれ、だるさなどの症状が複合的に現れる状態です。現代のデジタル社会における長時間のデスクワークやスマートフォン使用など、同じ姿勢を続ける生活習慣によって引き起こされることが多く、放置すると日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

この記事では、頸肩腕症候群の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように頸肩腕症候群の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学の視点から見た頸肩腕症候群の原因とメカニズム

頸肩腕症候群とは

西洋医学では、頸肩腕症候群は「頸部(首)から肩、上肢(腕)にかけての筋肉や神経、血管などに障害が生じ、痛みやしびれ、運動障害などの症状が複合的に現れる状態」と定義されています。職業病としても認識され、特にデスクワークやパソコン作業などに従事する方に多く見られます。

主な原因

  • 長時間の同一姿勢:デスクワークやパソコン作業、スマートフォンの使用など、同じ姿勢を長時間続けることで筋肉の緊張が持続します。
  • 不良姿勢:猫背や前かがみの姿勢、顎を突き出した姿勢などが首や肩に過度な負担をかけます。
  • 反復動作:キーボード入力や細かい手作業など、同じ動作を繰り返すことで筋肉や腱に負担がかかります。
  • 筋肉の過緊張:ストレスや緊張状態が続くことで、首や肩の筋肉が常に緊張状態になります。
  • 頸椎の異常:頸椎ヘルニアや頸椎症、変形性頸椎症などの骨格の問題が神経を圧迫することがあります。
  • 心理的ストレス:精神的ストレスが自律神経のバランスを崩し、筋緊張を悪化させることがあります。

頸肩腕症候群が発生するメカニズム

頸肩腕症候群は以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 長時間の同一姿勢や反復動作により、首や肩の筋肉(特に僧帽筋、斜角筋、胸鎖乳突筋など)が過度に緊張します。
  2. 筋肉の緊張が持続すると、血液循環が悪化し、筋肉内に老廃物が蓄積します。これが痛みや張りの原因となります。
  3. さらに、筋肉の緊張や腫れにより、周囲の神経(特に腕神経叢)が圧迫され、腕や手のしびれや痛みを引き起こします。
  4. 神経の圧迫が続くと、手指の感覚異常や力の入りにくさなどの神経症状が現れることがあります。
  5. また、筋肉の緊張は頸椎の位置にも影響し、頸椎のアライメント異常を引き起こすことがあります。それがさらに神経圧迫を悪化させる悪循環を生み出します。

主な症状

  • 痛み:首、肩、上腕、前腕、手指などに鈍い痛みや刺すような痛みが現れます。
  • しびれ:腕や手指にかけてのしびれ感や感覚異常が生じます。
  • 筋力低下:手指の力が入りにくくなり、物を落としやすくなったり、細かい作業がしづらくなったりします。
  • 冷え:腕や手の血行不良により冷えを感じることがあります。
  • こわばり:特に朝方や長時間同じ姿勢を続けた後に、首や肩のこわばりを感じます。
  • 頭痛:首の筋肉の緊張が頭部にまで影響し、緊張型頭痛を引き起こすことがあります。
  • 自律神経症状:めまい、吐き気、倦怠感などの自律神経症状を伴うこともあります。

西洋医学的なアプローチでは、物理療法、運動療法、薬物療法、生活指導などが治療に用いられますが、根本的な解決には姿勢改善や作業環境の見直しも重要視されています。

東洋医学の視点から見た頸肩腕症候群の原因とメカニズム

東洋医学での頸肩腕症候群の捉え方

東洋医学では、頸肩腕症候群を「頸肩臂痛(けいけんひつう)」や「肩凝り」などと表現し、「気血の滞り」や「経絡の不調」によって引き起こされる状態と捉えます。首・肩・腕は多くの経絡(けいらく)が通る重要な部位であり、これらの経絡の流れが滞ることで様々な症状が現れると考えられています。

関連する経絡

頸肩腕症候群に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 手の太陽小腸経(たいようしょうちょうけい):肩から腕の外側、小指側を通る経絡で、肩や上腕の痛みに関連します。
  • 手の陽明大腸経(ようめいだいちょうけい):腕の外側、親指側を通り、顔面へと至る経絡で、首や肩のこり、腕の痛みに関連します。
  • 手の少陽三焦経(しょうようさんしょうけい):腕の外側中央部を通る経絡で、肩や腕の外側の痛みやしびれに関連します。
  • 手の厥陰心包経(けついんしんほうけい):腕の内側中央部を通る経絡で、腕の内側の痛みやしびれに関連します。
  • 足の太陽膀胱経(たいようぼうこうけい):背中から首、頭部に至る経絡で、首や肩甲骨周囲の筋肉の緊張に関連します。
  • 督脈(とくみゃく):背骨の中心線を通る重要な経絡で、首や背中の痛みに関連します。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、頸肩腕症候群を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 気滞血瘀(きたいけつお)

特徴:気の流れが滞り、それに伴って血の巡りも悪くなった状態です。
症状:刺すような痛みや締め付けられるような痛みがあり、特定の場所に固定しています。痛みは長時間同じ姿勢を続けたり、ストレスを感じたりすると悪化します。
改善方法:気血の流れを促す「行気活血」の治療が効果的です。

2. 寒湿(かんしつ)

特徴:冷えや湿気が体内に停滞した状態です。
症状:重だるい痛みや冷えを伴う症状があり、天候や気温の変化で症状が変動します。特に冷えると悪化し、温めると楽になります。
改善方法:体を温め、湿気を取り除く「温経散寒、化湿」の治療が効果的です。

3. 肝腎虚弱(かんじんきょじゃく)

特徴:肝臓と腎臓の機能が低下した状態です。東洋医学では、肝は筋や腱を支配し、腎は骨を支配すると考えられています。
症状:慢性的な疲労感や腰痛を伴う頸肩腕部の痛み、長期間のパソコン作業などで特に悪化する症状があります。
改善方法:肝腎の機能を高める「補肝腎」の治療が効果的です。

4. 痰湿(たんしつ)

特徴:体内に痰や湿気がこもった状態です。
症状:重だるい感じや、頭がぼんやりする、めまいを伴う頸肩部の症状があります。湿度の高い環境で悪化する傾向があります。
改善方法:痰湿を取り除く「化痰利湿」の治療が効果的です。

5. 気虚(ききょ)

特徴:体の気が不足した状態です。
症状:だるさや疲れやすさを伴う症状で、軽い動作でも首や肩に疲労感が生じます。活動すると悪化し、休息すると楽になります。
改善方法:気を補う「補気」の治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、頸肩腕症候群は以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 肝(かん):「筋を主る」と言われ、筋肉や腱の状態に大きく影響します。肝の機能が低下すると、筋肉の緊張や硬直を招きやすくなります。
  • 腎(じん):「骨を主る」と言われ、骨格系の健康に関わります。腎の機能低下は頸椎や肩関節などの骨格の問題を引き起こすことがあります。
  • 脾(ひ):「肉を主る」と言われ、筋肉の栄養に関わります。脾の機能低下は筋肉の弱さや疲れやすさを招きます。
  • 肺(はい):「気を主る」と言われ、全身への気の巡りに関わります。肺の機能低下は気の流れを滞らせ、首や肩のこりの原因となることがあります。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化も頸肩腕症候群の症状に影響すると考えます:

  • :寒さにより筋肉が緊張しやすくなり、症状が悪化しやすい季節です。特に「寒湿」タイプの方は注意が必要です。
  • 梅雨や湿度の高い時期:湿気が体内に入り込み「湿邪」として症状を悪化させることがあります。
  • :肝の働きが活発になる季節で、ストレスの影響を受けやすく、「気滞」タイプの症状が出やすくなります。
  • エアコンの効いた環境:冷気や冷風が直接当たることで「寒湿」を引き起こし、症状を悪化させることがあります。
  • ストレスの多い環境:精神的ストレスは「気滞」を引き起こし、筋肉の緊張を増加させます。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
病名・呼称 頸肩腕症候群、OCD(Occupational Cervicobrachial Disorder) 頸肩臂痛(けいけんひつう)、肩凝り(かたこり)
原因の捉え方 筋肉の過緊張、神経の圧迫、血行不良、頸椎の問題など、物理的・生理学的な原因 気血の滞り、経絡のブロック、五臓(特に肝腎)の機能低下など、エネルギーや機能の不調
診断方法 理学的検査、X線検査、MRI、神経伝導検査、血液検査など客観的検査データ 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診など
治療アプローチ 理学療法、運動療法、薬物療法(消炎鎮痛剤など)、場合によっては手術 鍼灸治療、漢方薬、推拿(すいな)マッサージ、体質や証に合わせた養生法
治療の焦点 症状の直接的緩和、局所的な問題の改善、特定の組織(筋肉、神経など)へのアプローチ 気血の流れの改善、体全体のバランス調整、根本的な体質改善
予防方法 人間工学に基づいた作業環境の改善、適切な姿勢指導、ストレッチ、筋力トレーニング 体質に合わせた養生法、季節に応じた生活習慣の調整、気血の巡りを良くする食事や運動
個別化の度合い 症状や検査結果に基づいた比較的標準化された治療 体質、証、季節などを考慮した高度に個別化された治療
時間的視点 症状の即時的緩和を重視、短期的効果を狙った治療 根本的な改善を目指し、長期的な体質改善も視野に入れた治療

西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点から頸肩腕症候群にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

頸肩腕症候群を放置するリスク

頸肩腕症候群は「単なる肩こり」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な健康問題に発展する可能性があります。

身体的リスク

  • 神経障害の悪化:神経の圧迫が継続すると、手指のしびれや感覚異常が慢性化し、回復しにくくなることがあります。
  • 筋力低下:筋肉の緊張状態が長期間続くと、逆説的に筋力が低下し、日常生活での動作に支障をきたす可能性があります。
  • 運動機能の制限:首や肩の可動域が制限され、振り返る、上を見る、腕を上げるなどの基本的な動作が困難になることがあります。
  • 頭痛の慢性化:首の筋肉の緊張から来る頭痛が慢性化し、日常的に頭痛に悩まされるようになることがあります。
  • 姿勢の悪化:痛みを避けるために不自然な姿勢をとり続けることで、身体全体のバランスが崩れ、さらなる問題を引き起こす悪循環が生じることがあります。
  • 関連疾患の発症:頸椎ヘルニア、頸椎症、胸郭出口症候群、手根管症候群などの関連疾患を引き起こすリスクが高まります。

精神的・社会的リスク

  • 慢性的な疲労感:常に痛みやしびれと向き合うことで、全身の疲労感が増加し、日常生活の質が低下します。
  • 睡眠障害:痛みやしびれにより寝つきが悪くなったり、夜間に目が覚めたりするなど、睡眠の質が低下することがあります。
  • 集中力の低下:持続的な痛みは集中力を奪い、仕事や学習の効率を下げることがあります。
  • 気分への影響:慢性的な痛みやしびれは、イライラや落ち込みなど、気分の変調をもたらすことがあります。
  • 仕事への影響:パソコン作業や細かい手作業が困難になり、職業生活に支障をきたす可能性があります。
  • 生活の質の低下:趣味や家事、社交活動など、様々な場面で制限を感じるようになり、全体的な生活の質が低下します。

早期対処の重要性

頸肩腕症候群は、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 筋肉の緊張が慢性化する前に改善できる
  • 神経症状が定着する前に回復できる可能性が高まる
  • 関連疾患の発症リスクを減らせる
  • 治療期間が短縮される可能性がある
  • 仕事や日常生活への影響を最小限に抑えられる

首や肩、腕の痛みやしびれを感じたら、「単なる疲れ」と放置せず、専門家に相談することをおすすめします。当院では、頸肩腕症候群の早期発見・早期治療を重視しています。

当院の頸肩腕症候群施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで頸肩腕症候群の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、痛みやしびれの緩和だけでなく、再発予防にも力を入れています。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:直接痛みのある部位だけでなく、関連する経絡上のツボを使用することで、効果的かつ快適な施術を実現します。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 整体:緊張した筋肉や筋膜を緩め、首や肩、腕の動きを改善する技術を用います。
  • 経絡調整:頸肩腕部に関わる経絡(特に手の三陽経、三陰経)の流れを整え、気血の巡りを改善します。
  • 生活習慣・職場環境の改善指導:症状の原因となりうる日常生活や作業環境についてアドバイスを行います。

施術の流れ

  1. 問診:症状や生活習慣、仕事内容などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・望診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:首や肩の筋肉バランスを整える優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

頸肩腕症候群に効果的なツボ

当院では例えば以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、首や顔面の痛みに効果があります。
  • 外関(がいかん):手首から指3本分上の腕の外側にあるツボで、肩こりや腕の痛みに効果的です。
  • 内関(ないかん):手首から指3本分上の腕の内側にあるツボで、腕の内側の痛みやしびれに効果があります。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、疲労回復に効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の付け根にあるツボで、肝の機能を整え、筋肉の緊張を和らげます。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

頸肩腕症候群に関するよくある質問(FAQ)

Q: 頸肩腕症候群の改善には何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 軽度の症状:週1回の頻度で1〜2ヶ月程度
  • 中程度の症状:週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月程度
  • 重度の症状:週2回から始めて、症状の改善に合わせて徐々に間隔を空けていく

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、症状が改善した後も、定期的なメンテナンス(月1回程度)を受けることで、再発予防につながります。

Q: 頸肩腕症候群と頸椎ヘルニアの違いは何ですか?

頸肩腕症候群と頸椎ヘルニアは、症状が似ている部分もありますが、原因や状態に違いがあります:

  • 頸肩腕症候群:主に筋肉の過緊張や血行不良が原因で、首から肩、腕にかけての広範な不調が現れます。長時間のデスクワークや不良姿勢などの生活習慣と関連していることが多いです。
  • 頸椎ヘルニア:頸椎の椎間板が飛び出し(ヘルニア)、神経根を圧迫することで起こります。明確な神経症状(特定の部位のしびれや筋力低下など)が現れやすく、MRIなどの画像検査で診断できます。

両者は併発することもあり、頸肩腕症候群が長期間続くと頸椎ヘルニアを発症するリスクも高まります。当院の施術は両方の症状に対応していますが、重度の頸椎ヘルニアの場合は医療機関での診察もお勧めすることがあります。

Q: デスクワーク中に気をつけることはありますか?

デスクワークが多い方にとって、作業中の姿勢や環境管理は非常に重要です。以下の点に気をつけましょう:

  • 姿勢:背筋を伸ばし、猫背にならないよう意識しましょう。椅子に深く腰掛け、背もたれにしっかりと背中をつけることが大切です。
  • モニターの位置:目線がモニターの上部または中央に来るよう調整し、首を前に出したり下に傾けたりしないようにしましょう。
  • 休憩:一時間に一度は短時間でも立ち上がり、首や肩を軽くストレッチしましょう。「20-20-20ルール」(20分ごとに、20フィート(約6メートル)先を20秒間見る)も効果的です。
  • キーボードとマウスの位置:肘が約90度になる高さに調整し、肩に余計な力が入らないようにしましょう。
  • 水分補給:筋肉の緊張を和らげるためにも、十分な水分摂取を心がけましょう。

当院では、個々の職場環境に合わせた具体的なアドバイスも行っていますので、お気軽にご相談ください。

Q: 腕や手のしびれが起きるのはなぜですか?

頸肩腕症候群における腕や手のしびれには主に以下のような原因があります:

  • 神経の圧迫:首や肩の筋肉の緊張や腫れにより、腕に向かう神経(特に腕神経叢)が圧迫されることで、しびれや痛みが放散します。
  • 血行不良:長時間同じ姿勢でいることで血液循環が悪くなり、腕や手の末梢神経に十分な酸素や栄養が届かなくなることでしびれが生じます。
  • 胸郭出口症候群:鎖骨と第一肋骨の間の狭い通路(胸郭出口)で神経や血管が圧迫されることで、特に手の小指側にしびれが出ることがあります。
  • 頸椎の問題:頸椎の変位や椎間板の問題により、神経根が圧迫されてしびれが生じることもあります。

東洋医学では、これらの症状を「気血の流れの滞り」と捉え、経絡の通りを改善する治療を行います。当院の施術では、神経圧迫の緩和と血行促進の両面からアプローチし、しびれの改善を図ります。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は激しい運動や長時間のデスクワーク、スマホの使用を控えめにしましょう
  • 十分な水分を摂取し、体内の循環を促進させましょう
  • 首や肩を冷やさないよう注意し、必要に応じてタオルなどで保温しましょう
  • 指導されたストレッチやエクササイズを継続的に行いましょう
  • 入浴はぬるめのお湯にゆっくりつかり、血行を促進させるのも効果的です

まれに施術後に一時的な違和感や軽い痛みを感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。

頸肩腕症候群改善のための自宅でのセルフケア

頸肩腕症候群の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。

ストレッチ・エクササイズ

  • 首のストレッチ:前後左右にゆっくり首を傾け、10秒間ずつキープします。無理はせず、痛みを感じない範囲で行いましょう。
  • 肩回し:肩をゆっくりと大きく前回し、後ろ回しを各10回程度行います。肩の力を抜いて行うのがポイントです。
  • 胸の開きストレッチ:ドアフレームに両手をつけて、胸を前に押し出すようにしてストレッチします。猫背の改善に効果的です。
  • 肩甲骨の動きを促すエクササイズ:両手を肩に置き、肘を大きく回します。肩甲骨の動きを意識しながら行いましょう。
  • 手首・指のストレッチ:手首を回したり、指を一本ずつ伸ばすストレッチを行います。特にパソコン作業が多い方におすすめです。

作業環境の改善

  • デスクの高さ調整:肘が約90度になる高さにデスクを調整し、肩に余計な力が入らないようにしましょう。
  • モニターの位置:目線がモニターの上部または中央に来るよう高さを調整し、首への負担を減らします。また、モニターは腕を伸ばした距離(約40〜70cm)に置くのが理想的です。
  • 椅子の選び方:背もたれが腰を支え、座面の高さが調整できる椅子を選びましょう。可能であれば、アームレスト付きの椅子がおすすめです。
  • スマホの使用方法:スマホを見るときは、なるべく目の高さに持ち上げ、首を下げないようにしましょう。長時間の使用は避け、定期的に休憩を取ることも大切です。
  • 書類台の活用:書類を見ながらのパソコン作業では、書類台を使うことで首の動きを最小限に抑えることができます。

生活習慣の改善

  • 定期的な休憩:長時間同じ姿勢でいることを避け、50分作業したら10分休憩するなど、意識的に休憩を取りましょう。
  • 睡眠姿勢の改善:横向きで寝る場合は、首と肩のラインがまっすぐになるよう、適切な高さの枕を使用しましょう。仰向けで寝る場合は、首のカーブをサポートする枕が効果的です。
  • 水分摂取:十分な水分を摂ることで、筋肉の緊張を和らげ、老廃物の排出を促進します。
  • 入浴:41〜42度のぬるめのお湯に15〜20分つかることで、血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。首や肩が水面より上になるよう、浴槽の縁に首当てなどを置くと良いでしょう。
  • ストレス管理:ストレスは筋肉の緊張を引き起こす大きな要因です。深呼吸、瞑想、趣味の時間などを通じて、ストレス管理を心がけましょう。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボです。首や顔面の痛みに効果があります。
  • 外関(がいかん):手首から指3本分上の腕の外側にあるツボです。肩こりや腕の痛みに効果的です。
  • 内関(ないかん):手首から指3本分上の腕の内側にあるツボです。腕の内側の痛みやしびれに効果があります。
  • 風池(ふうち):後頭部の髪の生え際の左右にあるくぼみにあるツボです。首の痛みや頭痛に効果があります。
  • 肩井(けんせい):肩の上部、首と肩の境目にあるツボです。肩こりの緩和に効果的です。

食事と栄養

  • 抗炎症作用のある食品:青魚(EPA、DHAが豊富)、ウコン(クルクミン)、生姜(ショウガオール)などには抗炎症作用があり、痛みの緩和に役立ちます。
  • マグネシウム:ナッツ類、豆類、玄米などに含まれるマグネシウムは、筋肉の緊張を和らげる効果があります。
  • ビタミンB群:レバー、赤身肉、卵、乳製品などに含まれるビタミンB群は、神経の健康維持に重要です。
  • 水分摂取:十分な水分を摂ることで、筋肉の硬直を防ぎ、体内の循環を促進します。
  • 控えたい食品:カフェイン、アルコール、加工食品などの摂りすぎは、筋肉の緊張や炎症を悪化させることがあります。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、頸肩腕症候群の症状を和らげることができます。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。

頸肩腕症候群のまとめと施術のご案内

頸肩腕症候群の要約

頸肩腕症候群は、首から肩、腕にかけての痛み、しびれ、だるさなどを特徴とする症候群です。現代のデジタル社会におけるデスクワークやスマートフォンの使用など、長時間同じ姿勢を続ける生活習慣が主な原因となっています。

西洋医学では筋肉の過緊張や神経の圧迫などの物理的な問題として捉え、東洋医学では気血の滞りや経絡のブロックとして捉えます。どちらのアプローチも長所があり、当院ではこれらを組み合わせた総合的な治療を提供しています。

放置すると慢性化し、日常生活や仕事に大きな支障をきたす可能性がありますが、適切な治療と生活習慣の改善によって改善が期待できます。特に早期に対処することで、回復の可能性が高まります。

当院のアプローチの特徴

当院では、頸肩腕症候群に対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
  • 生活習慣や職場環境の改善に関する具体的なアドバイス
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「首や肩のこりが軽減した」「腕のしびれが改善した」「仕事の効率が上がった」「睡眠の質が向上した」といったお声をいただいております。頸肩腕症候群でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

頸肩腕症候群の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

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大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

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【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

頸肩腕症候群は現代生活で多くの方が抱える症状ですが、適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたの頸肩腕症候群の根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。

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