メニエール症候群

 

メニエール症候群でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 突然の回転性めまいに襲われることがある
  • 耳鳴りが続き、時に大きくなったり小さくなったりする
  • 耳が詰まった感じや圧迫感がある
  • 聴力が変動して、時に聞こえづらくなる
  • めまい発作に伴って吐き気や嘔吐を経験することがある
  • めまいの不安から外出や日常生活に支障をきたしている

メニエール症候群は内耳の異常により引き起こされる疾患で、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、変動する聴力低下などを特徴とします。発作的に症状が現れ、数時間から数日続くことがあります。発作の予測が難しく、日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。

この記事では、メニエール症候群の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのようにメニエール症候群の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学の視点からのメニエール症候群の原因とメカニズム

メニエール症候群とは

西洋医学では、メニエール症候群は「内リンパ水腫」と呼ばれる内耳の異常によって引き起こされる疾患と定義されています。内耳には「内リンパ液」という液体が存在し、平衡感覚と聴覚を司る重要な役割を果たしています。メニエール症候群は、この内リンパ液が過剰に蓄積することで、内耳の機能が障害され、様々な症状が現れます。

主な原因

  • 内リンパ液の過剰産生または排出障害:内リンパ液の産生と吸収のバランスが崩れることで内リンパ水腫が生じます。
  • 自己免疫疾患:自分の免疫系が内耳を攻撃することで炎症が起こり、内リンパ水腫を引き起こす可能性があります。
  • アレルギー:食物アレルギーや季節性アレルギーが内耳の炎症を誘発し、症状を悪化させることがあります。
  • 血行不良:内耳への血流障害が内リンパ液の循環不全を引き起こすことがあります。
  • 遺伝的要因:家族歴がある場合、メニエール症候群の発症リスクが高まるとされています。
  • ストレスと精神的緊張:強いストレスや不安は自律神経のバランスを崩し、内耳循環に影響を与えることがあります。
  • ウイルス感染:ウイルス性内耳炎がメニエール症候群の原因となる場合があります。

メニエール症候群が発生するメカニズム

メニエール症候群は以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 何らかの原因で内リンパ液の産生と吸収のバランスが崩れ、内リンパ液が過剰に蓄積します。
  2. 過剰な内リンパ液により内耳の圧力が上昇し、特に「膜迷路」と呼ばれる構造が膨張します。
  3. 圧力が臨界点に達すると「内リンパ破裂」が起き、内リンパ液が外リンパ腔に漏れ出します。
  4. この化学的バランスの変化が内耳の感覚細胞(有毛細胞)を刺激し、激しいめまいや耳鳴り、聴力低下などの症状を引き起こします。
  5. 発作が収まると内リンパ液の均衡が一時的に回復しますが、この過程が繰り返されることで内耳の恒久的な損傷を招くことがあります。

主な症状

  • 回転性めまい:突然発症し、数分から数時間、時に数日続くことがあります。天井が回る、部屋が回転するような感覚を伴います。
  • 耳鳴り:低音で「ゴー」という音や「ブーン」という音が聞こえることが多く、発作前に増強することがあります。
  • 耳閉感:耳が詰まった感じや圧迫感を感じます。
  • 変動する聴力低下:特に低音域の聴力が低下し、症状の進行とともに恒久的な聴力低下に進展することがあります。
  • 吐き気・嘔吐:めまい発作に伴って現れることが多く、激しい症状の場合は寝たきりになることもあります。
  • 発汗や動悸:自律神経症状として現れることがあります。
  • 不安感:発作の予測が難しいため、発作への不安から社会生活に支障をきたすこともあります。

西洋医学的なアプローチでは、症状のコントロールを目的とした薬物療法(めまい止め、利尿剤など)、生活習慣の改善(塩分制限、ストレス管理など)、また重症例には外科的治療が考慮されることもあります。

東洋医学の視点からのメニエール症候群の原因とメカニズム

東洋医学でのメニエール症候群の捉え方

東洋医学では、メニエール症候群を「眩暈(げんうん)」や「風眩(ふうげん)」として捉え、体内の気・血・水のバランスが崩れることで発症すると考えます。特に肝(かん)、腎(じん)、脾(ひ)の機能低下や、気の上衝、痰湿(たんしつ)の停滞などが主な原因とされています。西洋医学のように内耳の構造的異常に焦点を当てるのではなく、全身のバランスの乱れとして理解します。

関連する経絡

メニエール症候群に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 三焦経(さんしょうけい):耳の周囲を通り、水分代謝を調整する働きがあります。
  • 胆経(たんけい):頭部と耳の周囲を通り、めまいと密接に関連しています。
  • 肝経(かんけい):気の流れを調整し、上方への異常な気の上昇(肝陽上亢)がめまいを引き起こします。
  • 腎経(じんけい):耳の機能と関連し、腎の精気の不足が耳の機能低下を招きます。
  • 脾経(ひけい):水分代謝を担当し、機能低下により痰湿が生じることがあります。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、メニエール症候群を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 肝陽上亢(かんようじょうこう)

特徴:ストレスや怒りにより肝の陽気が過剰に上昇した状態です。
症状:突然の激しいめまい、頭痛、顔面紅潮、イライラ、怒りっぽい、耳鳴り(高音)、目の充血。
改善方法:肝陽を抑え、肝の気の流れを改善する治療が効果的です。

2. 痰湿中阻(たんしつちゅうそ)

特徴:体内に痰や湿が溜まり、気の流れを妨げる状態です。
症状:めまいが続きやすい、頭が重だるい、吐き気、食欲不振、胸やけ、口が粘つく、舌に白い苔が厚く付く。
改善方法:痰湿を取り除く治療が効果的です。

3. 腎精不足(じんせいふそく)

特徴:加齢や過労により腎の精気が不足した状態です。
症状:慢性的な軽いめまい、耳鳴り(低音)、難聴、腰膝酸軟(腰や膝の痛みやだるさ)、疲れやすい、夜間頻尿。
改善方法:腎精を補う治療が効果的です。

4. 気血両虚(きけつりょうきょ)

特徴:長期の疾病や出血、過労により気と血が共に不足した状態です。
症状:立ちくらみのようなめまい、顔色が悪い、疲労感、動悸、息切れ、食欲不振、月経異常(女性の場合)。
改善方法:気と血を補う治療が効果的です。

5. 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)

特徴:肝と腎の陰が不足し、相対的に陽が亢進した状態です。
症状:軽度のめまい、耳鳴り、頭が熱い、のぼせ、手足のほてり、口渇、腰痛、不眠。
改善方法:肝腎の陰を補い、熱を冷ます治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、メニエール症候群は主に以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 肝(かん):気の流れを調整し、ストレスにより機能が低下すると、気のめぐりが悪くなり、気が上方に上昇しやすくなります(肝陽上亢)。これがめまいの主な原因となります。
  • 腎(じん):東洋医学では「腎は耳に開竅する」と言われ、腎と耳は密接な関係があります。腎の精気が不足すると、耳鳴りや難聴が生じやすくなります。
  • 脾(ひ):水分代謝を担当し、機能低下により体内に湿気や痰が溜まりやすくなります。この痰湿が頭部に上昇すると、めまいを引き起こすことがあります。
  • 胆(たん):勇気や決断力を司るとされ、めまいにより「胆をくじかれる」状態になります。また、胆経は側頭部を通り、耳の機能とも関連します。
  • 三焦(さんしょう):体内の水分の通路を調整する役割があり、水分代謝の異常がメニエール症候群に関連します。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化もメニエール症候群の症状に影響すると考えます:

  • :肝の活動が活発になる季節で、肝陽上亢タイプのめまいが起こりやすくなります。
  • 梅雨や雨の多い時期:湿度が高く、痰湿タイプのめまいが悪化しやすい時期です。
  • 気圧の変化:低気圧が近づくと症状が悪化することがあります。
  • ストレスの多い環境:精神的ストレスは肝の気の流れを妨げ、症状を誘発・悪化させることがあります。
  • 食生活:高塩分、高脂肪、アルコールの過剰摂取は痰湿を生じやすくし、症状を悪化させることがあります。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 内リンパ水腫(内耳の液体バランスの異常) 肝陽上亢、痰湿中阻、腎精不足などの体内バランスの乱れ
診断方法 聴力検査、平衡機能検査、MRI、CT、血液検査など 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断
治療アプローチ 薬物療法(めまい止め、利尿剤など)、塩分制限、重症例では手術療法 鍼灸治療、漢方薬、体質改善、食養生
治療の焦点 症状のコントロール、内リンパ液の減少、聴力の保護 体質改善、気血水のバランス調整、自然治癒力の向上
発作時の対応 抗めまい薬、制吐剤などによる対症療法 証に合わせたツボ刺激、食事療法、休息
予防の考え方 塩分制限、ストレス管理、生活習慣の改善 体質に合わせた養生法、季節や環境の変化への対応
個人差の考慮 症状の重症度に応じた標準的な治療 体質や証に基づいた個別的な治療
全身への視点 内耳という局所の問題として捉える傾向 全身の気血水のバランスの乱れとして捉える

西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点からメニエール症候群にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

メニエール症候群を放置するリスク

メニエール症候群は「自然に治る」と考えて放置してしまうケースもありますが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

身体的リスク

  • 聴力の恒久的な低下:繰り返す発作により、徐々に聴力が低下し、最終的には片耳の難聴や聾(ろう)になるリスクがあります。
  • 慢性的な平衡感覚の障害:頻繁な発作により、発作がない時でも不安定感やふらつきが残ることがあります。
  • 突発的な転倒リスク:予測不能なめまい発作により、転倒して怪我をするリスクが高まります。
  • 自律神経症状の悪化:発作に伴う吐き気や発汗などの自律神経症状が慢性化することがあります。
  • 両側性への進展:最初は片耳だけの症状でも、放置すると両耳に症状が現れるリスクがあります(両側性メニエール病)。

精神的・社会的リスク

  • 不安障害の発症:発作への恐怖から、いつ発作が起きるか不安になり、パニック障害などを発症するリスクがあります。
  • 社会的孤立:外出を避けるようになり、社会活動が制限され、孤立感を深めることがあります。
  • うつ症状の発現:慢性的な症状と生活の質の低下により、うつ状態に陥るリスクがあります。
  • 仕事への影響:予測不能な発作により、仕事のパフォーマンスが低下したり、就業が困難になることがあります。
  • 自己肯定感の低下:症状に振り回される生活により、自己肯定感が低下することがあります。

生活の質への影響

  • 活動範囲の制限:発作の不安から行動範囲が狭まり、趣味や旅行などを楽しめなくなることがあります。
  • 運転や機械操作の制限:めまい発作の危険性から、車の運転や危険を伴う機械の操作が制限されることがあります。
  • 対人関係の変化:症状や制限について周囲に理解されにくく、対人関係に影響を与えることがあります。
  • 睡眠障害:不安や耳鳴りにより、質の良い睡眠が得られなくなることがあります。

早期対処の重要性

メニエール症候群は、早期に適切な対処を行うことで、症状のコントロールや進行の抑制が期待できます。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 聴力低下の進行を防ぐことができる
  • 発作の頻度や強さを軽減できる可能性がある
  • 生活の質を維持し、社会生活への影響を最小限に抑えられる
  • 精神的ストレスや不安を軽減できる
  • 自己管理能力を高め、症状との付き合い方を学べる

めまいや耳鳴り、聴力の変動などの症状を感じたら、「一時的なもの」と自己判断せず、早めに専門家に相談することをおすすめします。

当院のメニエール症候群施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチでメニエール症候群の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、内耳環境の安定化と全身のバランス調整を促進します。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:身体に負担の少ない施術で、内耳の環境を整え、めまいや耳鳴りを緩和します。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 気血水バランスの調整:体内の気・血・水のバランスを整え、内耳環境の安定化を促します。
  • 自律神経調整:自律神経のバランスを整え、内耳の血流改善と症状の安定化を目指します。
  • 生活習慣指導:塩分摂取、水分バランス、ストレス管理など、症状に影響を与える生活習慣についてアドバイスします。

施術の流れ

  1. 問診:症状の詳細、発症のきっかけ、生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:必要に応じて、首や肩の緊張を緩め、血流を改善する優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

メニエール症候群に効果的なツボ

当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ(遠隔治療)

  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を補い、内耳環境を安定させる効果があります。
  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、気血のバランスを整える効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の付け根の間にあるツボで、肝の気の流れを整え、肝陽上亢を抑える効果があります。
  • 外関(がいかん):手首から指3本分腕を上がったところにある手の外側のツボで、めまいの緩和に効果があります。
  • 内関(ないかん):手首から指3本分腕を上がったところにある手の内側のツボで、吐き気の軽減や自律神経の調整に効果があります。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。

期待できる効果

  • めまい発作の頻度・強度の軽減:継続的な施術により、発作の頻度が減少したり、症状が軽くなることが期待できます。
  • 耳鳴りの軽減:内耳環境の改善により、耳鳴りが和らぐケースが多く見られます。
  • 耳閉感の改善:気血の流れが良くなることで、耳の詰まった感じが軽減することがあります。
  • 自律神経症状の緩和:自律神経のバランスが整うことで、吐き気や発汗などの症状が和らぎます。
  • 日常生活の質の向上:症状の軽減により、生活の制限が少なくなり、活動範囲が広がります。
  • 不安感の軽減:症状のコントロールにより、発作への不安が軽減し、精神的な安定が得られます。

当院の施術は即効性を求めるものではなく、体質改善を通じて根本から症状を改善していくアプローチです。症状の程度や体質によって個人差はありますが、多くの方が3〜5回の施術から変化を感じ始められています。

メニエール症候群に関するよくある質問(FAQ)

Q: メニエール症候群の治療は何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 急性期(発作が頻発している時期):週2回程度の頻度で2〜4週間
  • 安定期(発作の間隔が空いている時期):週1回の頻度で1〜2ヶ月
  • 維持期(症状が安定してきた時期):2週間〜1ヶ月に1回程度

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、季節の変わり目や体調の変化を感じる時期には、予防的に施術を受けることで症状の悪化を防ぐことができます。

Q: メニエール症候群は完全に治りますか?

メニエール症候群は完全に「治癒」するというよりも、適切な管理によって「コントロール」できる状態を目指す疾患です。症状の程度や経過には個人差がありますが、多くの方は適切な治療と生活習慣の改善により、発作の頻度や強さが大幅に軽減し、日常生活に支障がない状態になります。

また、メニエール症候群は自然経過として、数年から十数年の間に次第に落ち着いてくるケースも多いと言われています。しかし、その間も聴力の低下が進行する可能性があるため、症状のコントロールと聴力の保護は重要です。

当院の施術では、体質改善を通じて内耳環境を安定させ、発作の頻度や強さを軽減することを目標としています。多くの患者様から「発作が減った」「発作があっても以前より軽い」「日常生活を送れるようになった」などの声をいただいております。

Q: 発作が起きた時の対処法はありますか?

発作時の急な対応として、以下のような方法が効果的です:

  • 安静にする:安全な場所で横になり、できるだけ頭を動かさないようにしましょう。目を閉じると症状が和らぐことがあります。
  • 呼吸を整える:ゆっくりと深呼吸をして、不安を和らげましょう。
  • 水分補給:吐き気がない場合は、少しずつ水分を摂ることで内耳の水分バランスが改善することがあります。
  • ツボ押し:内関(手首の内側)、足三里(膝の下外側)などのツボを押すと症状が和らぐことがあります。
  • 冷たいタオル:額に冷たいタオルを当てると、めまいや吐き気が軽減することがあります。

また、日常的な予防法として、塩分の摂り過ぎに注意する、水分を十分に摂る、ストレスを管理する、定期的な睡眠をとるなどが重要です。当院では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた発作予防と対処法についてもアドバイスしています。

Q: 薬との併用は可能ですか?

はい、西洋医学の薬物療法と当院の鍼灸治療は併用可能です。むしろ、相乗効果が期待できる場合もあります。

メニエール症候群の治療で用いられる薬(めまい止め、利尿剤など)と鍼灸治療は異なるアプローチで症状の改善を目指すため、併用することでより効果的に症状をコントロールできることがあります。例えば、薬で急性期の症状を抑えながら、鍼灸治療で体質改善を図る組み合わせなどが考えられます。

ただし、服用している薬がある場合は、初回カウンセリング時にその旨をお伝えください。また、当院の施術で症状が安定してきた場合でも、自己判断で薬の服用を中止せず、必ず処方医に相談することをおすすめします。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日は十分な水分を摂り、内耳の環境を安定させましょう
  • 極度の疲労や過度のストレスを避け、十分な休息をとりましょう
  • アルコールや刺激物(カフェイン、辛い食べ物など)の摂取を控えめにしましょう
  • 急な姿勢変換や激しい運動は避け、ゆっくりと動くよう心がけましょう
  • 塩分の過剰摂取に注意し、バランスの良い食事を心がけましょう

また、稀に施術後に一時的な症状の変化(耳鳴りの変化、軽いめまいなど)を感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は数時間から1日程度で収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。

メニエール症候群改善のための自宅でのセルフケア

メニエール症候群の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と発作の予防につながります。

食生活の改善

  • 塩分制限:過剰な塩分摂取は内リンパ液の増加につながるため、1日の塩分摂取量を6g以下に抑えることが理想的です。特に加工食品、インスタント食品、外食には注意しましょう。
  • 水分摂取:適切な水分摂取は内耳環境の安定に重要です。一度に大量の水分を摂るのではなく、こまめに水分を補給しましょう。
  • カフェイン・アルコール制限:カフェインやアルコールは内耳の血流に影響を与えるため、摂取を控えめにしましょう。
  • 規則正しい食事:一度に大量の食事をするのではなく、少量を頻繁に摂ることで、血糖値や血圧の急激な変動を避けましょう。
  • 栄養バランス:ビタミンB群、マグネシウム、亜鉛などは内耳機能の維持に重要な栄養素です。野菜、果物、全粒穀物、魚などをバランスよく摂りましょう。

ストレス管理

  • リラクゼーション法:深呼吸、瞑想、ヨガなどのリラクゼーション技法を日常に取り入れましょう。
  • 適度な運動:ウォーキングなどの軽い運動は自律神経のバランスを整え、ストレス軽減に役立ちます。激しい運動や頭を急に動かすような動きは避けましょう。
  • 十分な睡眠:質の良い睡眠は体の回復と自律神経の調整に不可欠です。規則正しい就寝・起床時間を心がけましょう。
  • 趣味の時間:好きなことに取り組む時間を持つことで、精神的なリフレッシュになります。
  • 心理的サポート:必要に応じて、家族や友人との対話、カウンセリングなど、精神的なサポートを得ることも重要です。

生活習慣の工夫

  • 姿勢変換に注意:急に立ち上がったり、頭を急に動かしたりすることを避け、ゆっくりと動作するよう心がけましょう。
  • 温度変化への対応:急激な温度変化も内耳に影響を与えることがあります。入浴時や季節の変わり目には注意しましょう。
  • 生活リズムの安定:規則正しい生活リズムを維持することで、自律神経のバランスが整います。
  • 環境調整:明るすぎる光や大きな音など、感覚刺激が強い環境を避けましょう。
  • 定期的な休息:疲労が溜まると症状が悪化するリスクが高まります。こまめに休息をとりましょう。

バランストレーニング

平衡感覚を鍛えることで、めまいへの対応力が向上します:

  • 片足立ち:壁や椅子を支えにして片足で30秒間立つ練習を、左右各3回ずつ行います。慣れてきたら支えなしでチャレンジしましょう。
  • 歩行練習:まっすぐな線の上をヒールトゥ(かかとをつま先につける)で歩く練習をします。
  • 眼球運動:目を動かすことで前庭系と視覚系の協調を促進します。正面を向いたまま、ゆっくりと目だけを上下左右に動かしましょう。
  • 頭部運動:症状が安定している時に、ゆっくりと頭を左右・上下に動かす練習をしましょう。徐々に速度や角度を増やしていきます。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 内関(ないかん):手首の内側、手のひらから指3本分上にあるツボです。吐き気の軽減に効果があります。
  • 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。全身の調子を整え、めまいの緩和に効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲、第1指と第2指の付け根の間にあるツボです。肝の気を調整します。
  • 風池(ふうち):後頭部の髪の生え際にある左右のくぼみにあるツボです。めまいの軽減に効果があります。

発作への準備

発作に備えた準備をしておくことで、不安が軽減し、対応もスムーズになります:

  • 発作日記:発作の頻度や強さ、前兆、関連する要因(食事、睡眠、ストレスなど)を記録しましょう。パターンを把握することで予防策を立てやすくなります。
  • 薬の携帯:医師に処方されためまい止めなどの薬を外出時にも携帯しましょう。
  • 緊急連絡先:発作時に連絡できる人の連絡先をスマートフォンなどに登録しておきましょう。
  • 安全な環境づくり:家の中の危険物(鋭利なもの、転倒時に怪我をしそうなもの)を最小限にしましょう。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、メニエール症候群の症状を和らげることができます。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。

メニエール症候群のまとめと施術のご案内

メニエール症候群の要約

メニエール症候群は、内耳の異常によって引き起こされる疾患で、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、変動する聴力低下などの症状を特徴とします。西洋医学では内リンパ水腫(内耳の液体バランスの異常)が原因とされ、東洋医学では肝陽上亢、痰湿中阻、腎精不足などの体内バランスの乱れとして捉えられています。

発作は突然現れ、数時間から数日続くことがあり、予測が難しいため、日常生活や社会活動に大きな影響を与えることがあります。また、繰り返す発作により、徐々に恒久的な聴力低下を招くリスクがあります。

メニエール症候群の管理には、医学的治療とともに、塩分制限、水分バランスの調整、ストレス管理などの生活習慣の改善が重要です。また、鍼灸治療や東洋医学的アプローチは、体内バランスを整え、症状の緩和と発作の予防に効果が期待できます。

当院のアプローチの特徴

当院では、メニエール症候群に対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
  • 自律神経のバランスを整え、内耳環境を安定させるアプローチ
  • 症状の緩和だけでなく、発作予防と体質改善を目指した施術
  • 日常生活での自己管理法や発作時の対処法についてのアドバイス

多くの患者様から「発作の頻度が減った」「発作の強さが弱まった」「耳鳴りが軽減した」「不安が減り日常生活を楽しめるようになった」といったお声をいただいております。メニエール症候群でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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メニエール症候群の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

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水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

メニエール症候群は辛い症状ですが、適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたのメニエール症候群の根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 5500円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。

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