尿もれ・尿失禁
尿もれ・尿失禁でお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- 咳やくしゃみをした時に尿がもれてしまう
- トイレに間に合わず、漏らしてしまうことがある
- 笑った時や重いものを持った時に尿がもれる
- トイレの回数が多く、外出が不安になる
- 夜中に何度もトイレに起きて、睡眠の質が落ちている
- 尿もれのために外出が減り、活動的な生活ができなくなった
尿もれ・尿失禁は、特に女性に多く見られる症状で、出産や加齢、様々な要因によって引き起こされます。男性も前立腺の問題などで尿失禁に悩むことがあります。「恥ずかしい」という気持ちから相談を躊躇される方も多いですが、適切な治療やケアで改善できる症状です。
この記事では、尿もれ・尿失禁の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのように尿失禁の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。
西洋医学的視点での尿もれ・尿失禁の原因とメカニズム
尿失禁とは
西洋医学では、尿失禁は「不随意な尿漏れを起こす状態」と定義されています。正常な排尿は膀胱と尿道括約筋の協調作用により制御されていますが、この機能が何らかの理由で障害されると尿失禁が生じます。
尿失禁の種類
- 腹圧性尿失禁:咳やくしゃみ、運動など腹圧が上昇した際に尿がもれるタイプです。骨盤底筋の弱化が主な原因で、女性に多く見られます。
- 切迫性尿失禁:突然強い尿意を感じ、トイレに間に合わず漏らしてしまうタイプです。膀胱の過活動が原因で、中高年の男女に見られます。
- 溢流性尿失禁:膀胱に尿が溜まりすぎて、あふれ出るように漏れるタイプです。前立腺肥大などによる排尿障害が原因で、男性に多く見られます。
- 機能性尿失禁:認知症や身体障害など、トイレに行けないことが原因で起こる尿失禁です。
- 混合性尿失禁:腹圧性と切迫性の両方の特徴を持つタイプです。中高年女性に多く見られます。
主な原因
- 骨盤底筋の弱化:出産、加齢、肥満、慢性的な便秘などが原因で骨盤底筋が弱くなると、腹圧性尿失禁を引き起こします。
- 膀胱過活動:膀胱の筋肉(排尿筋)が過剰に収縮することで、切迫性尿失禁を引き起こします。
- 前立腺肥大:男性の場合、前立腺肥大症により尿道が圧迫され、尿の流れが妨げられることで溢流性尿失禁が起こります。
- 尿路感染症:膀胱炎などの尿路感染症は膀胱刺激症状を引き起こし、切迫性尿失禁の原因となります。
- 神経疾患:脳卒中、パーキンソン病、脊髄損傷などの神経疾患は膀胱制御機能に影響を与え、尿失禁を引き起こすことがあります。
- 薬剤の影響:利尿剤、抗うつ剤、抗コリン薬などの薬剤が尿失禁の原因になることがあります。
- 加齢:加齢に伴い膀胱容量が減少し、尿道括約筋が弱くなることで尿失禁のリスクが高まります。
尿失禁が発生するメカニズム
正常な排尿は次のようなプロセスで行われます:
- 膀胱に尿が溜まると、膀胱壁にある受容体が伸展を感知します
- 伸展情報が神経を通じて脳に送られ、尿意として認識されます
- トイレに行く意思決定がなされると、脳から膀胱に信号が送られます
- 膀胱の排尿筋が収縮すると同時に、尿道括約筋が弛緩します
- 尿が尿道を通って体外に排出されます
尿失禁はこのプロセスのどこかに問題が生じた結果として発生します:
- 腹圧性尿失禁の場合、骨盤底筋や尿道括約筋の弱化により、腹圧上昇時に尿道が適切に閉じられず、尿が漏れます。
- 切迫性尿失禁の場合、膀胱の過活動により脳からの制御なしに膀胱が勝手に収縮し、突然の強い尿意と尿漏れが生じます。
- 溢流性尿失禁の場合、膀胱出口の閉塞や神経障害により膀胱が十分に排尿できず、過剰に尿が溜まった結果、あふれ出るように漏れます。
西洋医学的アプローチでは、尿失禁の種類や原因に応じて、骨盤底筋トレーニング、薬物療法、行動療法、場合によっては手術などの治療法が選択されます。
東洋医学的視点での尿もれ・尿失禁の原因とメカニズム
東洋医学での尿失禁の捉え方
東洋医学では、尿失禁を「遺尿(いにょう)」と呼び、主に腎(じん)と膀胱(ぼうこう)の機能低下に関連する症状と捉えます。「腎は水を主る」という考え方があり、腎の気が弱まると尿の制御が難しくなるとされています。また、脾(ひ)の機能も水分代謝に深く関わるため、脾虚(ひきょ)も尿失禁と関連しています。
関連する経絡
尿失禁に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 腎経(じんけい):水分代謝を司り、下半身の機能や生殖器系と深く関わる経絡です。腎経の虚証は尿のコントロール機能の低下につながります。
- 膀胱経(ぼうこうけい):排尿機能を直接支配する経絡で、背部から足の外側を通ります。この経絡の不調は排尿障害を引き起こします。
- 脾経(ひけい):水分代謝に関わり、体内の水液の運搬と変換を担当する経絡です。脾経の弱化は体内の水分バランスの乱れを招きます。
- 任脈(にんみゃく):下腹部を通る重要な経脈で、骨盤内臓器の機能調整に関わります。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、尿失禁を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 腎虚(じんきょ)
特徴:腎の気が不足することで、膀胱の開閉機能が低下した状態です。
症状:腹圧をかけると尿がもれる、腰や膝の冷えやだるさ、耳鳴り、めまい、疲れやすい、夜間頻尿。
改善方法:腎を温め、腎気を補う治療が効果的です。
2. 脾虚(ひきょ)
特徴:脾の機能が低下し、水分代謝が乱れた状態です。
症状:尿の回数が多い、むくみやすい、消化不良、食欲不振、顔色が青白い、疲れやすい。
改善方法:脾の機能を高め、水分代謝を改善する治療が効果的です。
3. 肝気鬱結(かんきうっけつ)
特徴:ストレスなどにより肝の気の流れが滞った状態です。
症状:急に強い尿意を感じる切迫性尿失禁、イライラしやすい、ストレスで症状が悪化する、お腹の張り、ため息が多い。
改善方法:肝の気の流れを改善する治療が効果的です。
4. 湿熱(しつねつ)
特徴:体内に湿と熱がこもった状態です。
症状:頻尿、尿の色が濃い、排尿時に痛みや熱感がある、のどの渇き、むくみ。
改善方法:湿熱を取り除く清熱利湿の治療が効果的です。
5. 気虚(ききょ)
特徴:全身の気が不足し、臓器を支える力が弱まった状態です。
症状:軽い運動でも尿がもれる、全身の倦怠感、声が小さい、息切れしやすい、汗をかきやすい。
改善方法:全身の気を補う補気の治療が効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、尿失禁は主に以下の臓腑の機能と関連しています:
- 腎(じん):水分代謝を司り、尿の生成と排泄に関わります。腎の機能低下は尿のコントロール力の低下につながります。
- 膀胱(ぼうこう):尿を貯めて排出する器官で、腎と表裏関係にあり、尿の貯留と排出を担当します。
- 脾(ひ):水液代謝に関わり、湿を運化する機能があります。脾虚は体内の水分バランスの乱れを招きます。
- 肝(かん):気の巡りを調整する役割があり、ストレスにより肝の機能が低下すると、気の流れが滞り、膀胱の機能にも影響を与えます。
- 肺(はい):水の通路を通じて脾とともに水分代謝に関わります。肺の機能低下は水分の下降を妨げ、尿失禁に関連することがあります。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化も尿失禁の症状に影響すると考えます:
春
春は肝の気が高まる季節です。肝は気の巡りを調整する役割があり、春の季節には肝気が過剰に上昇することがあります。これにより肝気鬱結タイプの尿失禁が悪化することがあります。イライラや精神的な不安定さが増し、切迫性尿失禁のリスクが高まる時期です。
夏
夏は湿度と熱が高まる時期です。特に梅雨の時期には湿邪が体内に入り込みやすくなり、脾虚や湿熱タイプの症状が悪化することがあります。脾は水分代謝を司るため、この季節には頻尿や尿の色・濁りの変化など、湿熱による症状が現れやすくなります。また、夏の暑さで体力を消耗し、気虚を引き起こすこともあります。
秋
秋は乾燥する季節で、肺の機能と関連します。肺は水分の通路を調節する役割があり、秋の乾燥により気管や尿路系統の潤いが低下することがあります。これにより切迫感が増したり、尿の出が悪くなったりすることがあります。また、秋の気温低下による冷えが始まる時期でもあり、特に腎虚タイプの方は注意が必要です。
冬
冬は腎と関連の深い季節です。寒さにより腎の機能が低下しやすく、特に腎虚タイプの尿失禁が悪化することがあります。腎は水分代謝を司り、「腎は水を主る」という東洋医学の考え方からも、この季節には尿の制御が難しくなることがあります。下半身の冷えは腎の機能を低下させ、尿失禁のリスクを高めるため、保温が特に重要になります。
季節の変わり目
季節の変わり目は、体が環境の変化に適応しようとする時期で、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。特に春から夏、夏から秋への変わり目は、気温や湿度の変化が大きく、体調を崩しやすくなります。この時期には、ストレスや疲労により肝気鬱結が生じやすく、切迫性尿失禁が悪化することがあります。また、免疫力の低下により膀胱炎などの感染症にかかりやすくなり、尿失禁のリスクが高まることもあります。季節の変わり目には、十分な休息と規則正しい生活を心がけることが重要です。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
病名・呼称 | 尿失禁(腹圧性、切迫性、溢流性、機能性、混合性) | 遺尿(いにょう)、小便不禁 |
原因の捉え方 | 骨盤底筋の弱化、膀胱過活動、神経障害、解剖学的異常など | 腎虚、脾虚、肝気鬱結、湿熱、気虚などの証による |
診断方法 | 問診、尿検査、超音波検査、尿流動態検査、膀胱鏡検査など | 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診 |
治療アプローチ | 骨盤底筋トレーニング、行動療法、薬物療法、手術治療など | 鍼灸治療、漢方薬、体質や証に合わせた養生法 |
治療の焦点 | 解剖学的・生理学的な問題の修正、症状のコントロール | 五臓のバランス調整、気血の流れの改善、体質改善 |
副作用の考慮 | 薬物療法による口渇、便秘、視力障害など、手術による合併症 | 体質に合った鍼灸や漢方を用いることで副作用のリスクは比較的低い |
予防方法 | 骨盤底筋のトレーニング、膀胱訓練、水分摂取の調整、体重管理 | 腎を養う食事と生活習慣、気血のバランスを整える養生法 |
個別化の程度 | 尿失禁のタイプによる標準的な治療法 | 個人の証や体質に応じた完全オーダーメイドの治療 |
西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点から尿失禁にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
尿もれ・尿失禁を放置するリスク
尿もれ・尿失禁は「恥ずかしい」「年齢的に仕方がない」と諦めてしまう方も多いですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。
身体的リスク
- 皮膚トラブル:尿が皮膚に長時間接触することで、皮膚炎や褥瘡(床ずれ)のリスクが高まります。
- 尿路感染症:頻繁な尿漏れや不完全な排尿は尿路感染症のリスクを増加させ、膀胱炎や腎盂腎炎などを引き起こす可能性があります。
- 睡眠障害:夜間頻尿や尿漏れへの不安から睡眠が妨げられ、慢性的な疲労や免疫力低下につながります。
- 転倒リスク:特に高齢者は、トイレに急いで行こうとして転倒するリスクが高まります。
- 脱水:尿漏れを減らすために水分摂取を控える方がいますが、これは脱水や便秘、さらには尿路感染症のリスクを高めます。
- 骨盤底筋の更なる弱化:適切な治療やトレーニングを行わないと、骨盤底筋はさらに弱くなり、症状が悪化する可能性があります。
精神的・社会的リスク
- 社会的孤立:尿漏れへの不安から外出を控え、社会活動や人との交流が減少することがあります。
- うつ症状:尿失禁による生活の質の低下から、抑うつ状態や意欲低下を引き起こすことがあります。
- 自尊心の低下:体のコントロールができないことへの罪悪感や恥辱感が自己評価を下げることがあります。
- 性生活への影響:性交時の尿漏れへの不安から、性生活が妨げられることがあります。
- 経済的負担:パッドやおむつなどの衛生用品の継続的な購入は、経済的な負担となります。
- 介護負担の増加:重度の尿失禁は介護者のストレスや負担を増加させることがあります。
早期対処の重要性
尿失禁は、早期に適切な対処を行うことで症状を改善し、生活の質を維持することができます。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 症状が軽いうちに対処することで、改善の可能性が高まります
- 骨盤底筋トレーニングなど非侵襲的な方法で改善できる可能性が高まります
- 合併症や二次的な健康問題のリスクを減らせます
- 活動的な社会生活を維持できます
- 精神的な負担を軽減し、生活の質を向上させます
尿もれ・尿失禁の症状を感じたら、「年齢的に仕方ない」「恥ずかしい」と諦めずに、早めに専門家に相談することをおすすめします。適切な治療やケアにより、多くの場合、症状は改善可能です。
当院の尿もれ・尿失禁施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチで尿もれ・尿失禁の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、骨盤底筋の機能を回復させるとともに、体全体のバランスを整えていきます。
施術の特徴
- 手足のツボを使った鍼灸治療:痛みが少なく、初めての方でも安心して受けられる優しい施術です。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 経絡調整:腎経、膀胱経、脾経などの尿失禁に関連する経絡の流れを整え、気血の巡りを改善します。
- 骨盤底筋へのアプローチ:骨盤底筋の機能を高める特殊な施術と、自宅でできるトレーニング指導を行います。
- 生活習慣のアドバイス:排尿習慣の改善、水分摂取の適正化など、日常生活での工夫についてアドバイスします。
施術の流れ
- 問診:尿失禁の症状や生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 整体施術:骨盤の位置を調整し、骨盤底筋の機能を高める施術を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできる骨盤底筋トレーニングなどをアドバイスします。
尿失禁に効果的なツボ
当院では以下のようなツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:
手足のツボ(遠隔治療)
- 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、腎・肝・脾の三経が交わる重要なポイントです。女性の泌尿器系の症状全般に効果があります。
- 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボです。腎の機能を高め、水分代謝を調整するのに効果的です。
- 中極(ちゅうきょく):下腹部の中央、恥骨上縁にあるツボです。膀胱の機能を調整し、尿失禁の改善に役立ちます。
- 気海(きかい):おへそから指2本分下にあるツボです。下半身の気を補い、排尿機能を調整します。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。
尿もれ・尿失禁に関するよくある質問(FAQ)
尿もれ・尿失禁の改善度合いは、症状の種類や重症度、原因、年齢、生活習慣などによって個人差があります。軽度から中等度の腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁は、適切な治療やケアにより、多くの場合大幅に改善します。
特に症状が軽く発症間もない場合や、出産後の一時的な尿もれなどは、骨盤底筋トレーニングや鍼灸治療などで完全に改善することも少なくありません。ただし、重度の症状や長期間放置された場合、神経疾患が原因の場合などは、完全な治癒よりも症状の管理を目指すことになるケースもあります。
当院では、一人ひとりの症状や体質に合わせた総合的なアプローチで最大限の改善を目指しています。早期に適切な治療を始めることが、より良い結果につながります。
症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 軽度の尿もれ:週1回の頻度で1〜2ヶ月程度
- 中等度の尿もれ:週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月程度
- 重度の尿もれ:週2回から始めて、症状の改善に合わせて徐々に間隔を空けていく
初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。多くの方が4〜6回の施術で症状の改善を実感されています。ただし、長期間続いている症状や重度の症状の場合は、より長期的な治療が必要になることもあります。
また、症状が改善した後も、再発予防のために月1回程度のメンテナンス施術をおすすめしています。
はい、男性の尿もれにも効果があります。男性の尿失禁は主に以下のような原因で起こります:
- 前立腺手術後の尿失禁
- 前立腺肥大による排尿障害
- 加齢による骨盤底筋の弱化
- 神経疾患による膀胱機能障害
当院の鍼灸治療は、尿道括約筋や骨盤底筋の機能を高め、神経系の調整を促すことで、男性の尿失禁にも効果を発揮します。特に軽度から中等度の症状や前立腺手術後の回復期に効果的です。
ただし、重度の前立腺肥大や腫瘍による尿失禁の場合は、まず医療機関での診断・治療が必要です。当院では医療の補完的な治療として鍼灸施術を提供しています。
尿もれを心配して水分摂取を極端に制限することはおすすめしません。適切な水分摂取は、以下の理由から重要です:
- 十分な水分は尿路感染症のリスクを減らします
- 脱水は尿の濃縮を招き、膀胱刺激症状を悪化させることがあります
- 適切な水分摂取は全身の健康に不可欠です
ただし、水分摂取のタイミングを工夫することは有効です。例えば:
- 就寝の2〜3時間前からは水分摂取を控えめにする
- カフェインや利尿作用のある飲み物(コーヒー、緑茶、アルコールなど)は控えめにする
- 一度に大量の水分をとるのではなく、少量ずつこまめに摂取する
当院では、あなたの症状や生活スタイルに合わせた水分摂取のアドバイスもご提供しています。
施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 十分な水分を摂取して、体内の循環を促進しましょう
- 施術当日は激しい運動や重い物の持ち上げを避けましょう
- アルコールの過剰摂取は控えましょう
- 指導された骨盤底筋トレーニングを継続的に行いましょう
- 規則正しい排尿習慣を心がけましょう
また、施術後に一時的に排尿回数が増えることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は数日以内に落ち着きます。気になる症状がある場合は、院長にご相談ください。
尿もれ・尿失禁改善のための自宅でのセルフケア
尿もれ・尿失禁の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。
骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋は尿道、膣、直腸を支える筋肉で、これを鍛えることで尿失禁の改善に効果があります。以下の方法で毎日継続してトレーニングしましょう:
- 基本的な骨盤底筋の締め方:尿を我慢するときの筋肉を意識して、5秒間締めて、10秒間リラックス。これを10回×3セット、1日3回行います。
- クイック・フリック:骨盤底筋を素早く締めて離す動作を1秒ごとに10回繰り返します。これを1日3回行います。
- 呼吸と連動させる:息を吐きながら骨盤底筋を締め、息を吸いながらリラックスします。
- 姿勢を変えて行う:仰向け、座位、立位など様々な姿勢でトレーニングを行うと、より効果的です。
※ 正しい骨盤底筋の締め方がわからない場合は、当院でご指導いたします。
排尿習慣の改善
- 計画的な排尿:最初は2時間ごとなど決まった間隔でトイレに行き、徐々に間隔を延ばしていきます。これを「膀胱訓練」といいます。
- 二段階排尿:排尿後、少し待って再度排尿を試みることで、膀胱を完全に空にします。
- トイレでのリラックス:急いで排尿せず、リラックスして時間をかけて完全に排尿します。
- 突然の尿意への対処法:急な尿意を感じたら、あわてず深呼吸し、骨盤底筋を数回締めてから、落ち着いてトイレに向かいます。
生活習慣の見直し
- 水分摂取:適切な水分摂取を心がけ、カフェインやアルコールなど利尿作用のある飲み物は控えめにします。
- 食事:刺激物(辛い食べ物、酸っぱい食べ物など)や利尿作用のある食品(スイカ、アスパラガスなど)の過剰摂取を避けます。
- 体重管理:適正体重を維持することで、腹部や骨盤底への圧力を軽減します。
- 便秘対策:便秘は骨盤底への圧力を増加させるため、食物繊維の摂取や適度な運動で便秘を予防します。
- 喫煙:喫煙は咳を誘発し、膀胱刺激の原因になるため、禁煙を心がけます。
適度な運動
- ウォーキング:適度なウォーキングは全身の血行を促進し、排尿機能の改善に役立ちます。
- ヨガ:特定のヨガのポーズは骨盤底筋を強化し、尿失禁の改善に効果があります。
- ピラティス:コア(体幹)の筋肉を強化するピラティスは、骨盤底筋の機能改善にも役立ちます。
- スクワット:正しい姿勢で行うスクワットは、骨盤底筋や下半身の筋力強化に効果的です。
※ 高強度の運動や跳躍を伴う運動は、骨盤底への負担が大きいため、症状が改善するまでは控えましょう。
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボです。泌尿器系の症状全般に効果があります。
- 太渓(たいけい):足の内くるぶしの後ろのくぼみにあるツボです。腎の機能を高める効果があります。
- 関元(かんげん):おへそから指4本分下にあるツボです。下半身の機能を調整する効果があります。
- 中極(ちゅうきょく):恥骨の上部、下腹部の中央にあるツボです。膀胱機能を調整する効果があります。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、尿もれ・尿失禁の症状を改善することができます。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。
尿もれ・尿失禁のまとめと施術のご案内
尿もれ・尿失禁の要約
尿もれ・尿失禁は、年齢や性別を問わず多くの方が経験する症状で、特に女性は出産や閉経後に発症しやすくなります。西洋医学では骨盤底筋の弱化や膀胱の過活動など解剖学的・生理学的な問題として捉え、東洋医学では腎虚や脾虚など五臓のバランスの乱れとして捉えます。
尿失禁には腹圧性、切迫性、溢流性など様々なタイプがあり、それぞれ原因や症状に違いがあります。放置すると皮膚トラブルや尿路感染症などの身体的問題だけでなく、社会的孤立やうつ症状などの精神的・社会的問題も引き起こす可能性があります。
しかし、尿もれ・尿失禁は「年齢的に仕方ない」「恥ずかしい」と諦める必要はありません。適切な治療やケア、日常生活での工夫により、多くの場合改善が可能です。特に早期に対処することで、より良い結果が期待できます。
当院のアプローチの特徴
当院では、尿もれ・尿失禁に対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 手足のツボを使った鍼灸治療と、骨盤底筋の機能を高める施術
- 自宅でできる骨盤底筋トレーニングや生活習慣の詳細なアドバイス
- 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術
多くの患者様から「外出時の不安が減った」「夜間のトイレ回数が減った」「パッドが必要なくなった」「自信を取り戻せた」といったお声をいただいております。尿もれ・尿失禁でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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尿もれ・尿失禁の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。
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日曜・祝日 休み
尿もれ・尿失禁は「恥ずかしい」と一人で悩まずに、ぜひご相談ください。当院では、プライバシーに十分配慮しながら、あなたの症状改善をサポートいたします。適切な治療と生活の工夫で、活動的で快適な日常を取り戻しましょう。
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初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
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