パニック障害
パニック障害でお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- 突然の動悸や息苦しさに襲われて死ぬかもしれないと恐怖を感じる
- 発作が起きるかもしれないという不安から外出や人混みを避けるようになった
- 電車や車に乗るとき、逃げ場がないと感じて不安になる
- 発作中に手足のしびれやめまい、現実感の喪失を経験する
- 一度発作を経験してから「また起きるのでは」という予期不安に悩まされている
- 医療機関で検査を受けたが「異常なし」と言われ、どうすればいいかわからない
パニック障害は、予期せぬ状況で「パニック発作」と呼ばれる強い不安や恐怖の発作が繰り返し起こる精神疾患です。発作中の身体症状は非常に強烈で、心臓発作や深刻な病気と間違われることもあります。
この記事では、パニック障害の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのようにパニック障害の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。
西洋医学的視点でのパニック障害の原因とメカニズム
パニック障害の定義
西洋医学では、パニック障害は「予期しない状況で繰り返しパニック発作が起こり、発作後も次の発作に対する不安(予期不安)や行動の変化が1ヶ月以上続く状態」と定義されています。また、心臓や肺など器質的な問題がないにもかかわらず、身体症状が現れるのが特徴です。
主な原因
- 神経伝達物質の異常:セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内物質のバランスが崩れることで、不安や恐怖の調節機能に問題が生じます。
- 遺伝的要因:パニック障害には遺伝的な傾向があり、家族に同様の症状を持つ方がいる場合、発症リスクが高まることがわかっています。
- 心理的ストレス:仕事や人間関係の問題、大きな環境変化など、強いストレスが引き金となることがあります。
- 性格的要因:完璧主義、過度の責任感、不安傾向の強さなど、特定の性格特性が関連している場合があります。
- 自律神経の過敏反応:ストレスに対する自律神経系(交感神経と副交感神経)の過剰な反応によって発作が引き起こされます。
- 呼吸パターンの問題:過呼吸(過換気)などの不適切な呼吸パターンが発作の引き金や維持要因になることがあります。
パニック障害が発生するメカニズム
パニック障害は以下のようなメカニズムで発生すると考えられています:
- ストレスや何らかの刺激により、脳の扁桃体(恐怖や不安を感じる中枢)が過剰に反応します
- その結果、交感神経系が急激に活性化し、アドレナリンなどのストレスホルモンが大量に分泌されます
- これらのホルモンは心拍数の増加、呼吸の促進、発汗、血圧上昇などの身体反応を引き起こします
- これらの急激な身体症状に対して「死ぬかもしれない」「コントロールを失うかもしれない」といった強い恐怖感が生じます
- この恐怖感がさらに交感神経を刺激し、症状が増強するという悪循環が形成されます
- 発作を経験した後、再び発作が起きるかもしれないという「予期不安」が生じ、これが日常生活に支障をきたす要因となります
西洋医学的なアプローチでは、認知行動療法や薬物療法(主に抗不安薬やSSRI)が治療の中心となりますが、症状や重症度に応じて治療法は異なります。また、発作が起きた際の対処法(呼吸法など)の習得も重要な治療要素です。
東洋医学的視点でのパニック障害の原因とメカニズム
東洋医学でのパニック障害の捉え方
東洋医学では、パニック障害は主に「臓腑の失調」による「気」や「血」の乱れと捉えます。特に「心」(しん)と「肝」(かん)の機能失調が中心的な役割を果たすと考えられています。心は精神活動や感情をつかさどり、肝は気の巡りを調整する働きがあるため、これらのバランスが崩れると不安や恐怖などの感情の乱れが生じやすくなります。
関連する経絡
パニック障害に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 心経(しんけい):精神活動を司り、不安や恐怖感などの精神症状に直接関連します。
- 肝経(かんけい):気の流れを調整し、情緒の安定に関わります。ストレスにより「肝気鬱結」を起こしやすい経絡です。
- 脾経(ひけい):消化機能や栄養の吸収を担当し、全身のエネルギー供給に関わります。気虚(エネルギー不足)の状態になると不安感が強まります。
- 腎経(じんけい):生命エネルギーの根源を蓄え、恐怖感と深く関連しています。腎の弱りは恐怖感を強める原因となります。
- 心包経(しんぽうけい):心を守る働きがあり、ストレスや感情の調節に関わります。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、パニック障害を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 肝気鬱結(かんきうっけつ)
特徴:ストレスにより肝の気の流れが滞った状態です。
症状:イライラ、胸や脇の張り感、ため息が多い、気分の浮き沈み、頭痛、めまい、動悸、パニック発作。
改善方法:肝の気の流れを改善する食材(ハーブ類、シソ、ミント、レモンなど香りのある食物)や行気解鬱の鍼灸治療が効果的です。
2. 心脾両虚(しんぴりょうきょ)
特徴:心(精神)と脾(消化・エネルギー生成)の機能が低下した状態です。
症状:不安感、動悸、息切れ、疲れやすい、食欲不振、眠りが浅い、集中力低下、パニック発作後の倦怠感。
改善方法:心と脾を補う食材(小豆、ナツメ、カボチャなど)や補気養心の鍼灸治療が効果的です。
3. 痰熱撹心(たんねつこうしん)
特徴:体内に痰と熱がたまり、心の機能を乱している状態です。
症状:強い動悸、胸の圧迫感、不安感、めまい、顔の紅潮、口の渇き、喉のつかえ感、舌に厚い白苔や黄苔。
改善方法:清熱化痰の食材(冬瓜、ハトムギ、レンコンなど)や清熱化痰の鍼灸治療が効果的です。
4. 腎虚水凌(じんきょすいりょう)
特徴:腎の機能低下により水の代謝が乱れた状態です。
症状:強い恐怖感、パニック発作、冷え、むくみ、息切れ、腰や膝の弱り、頻尿、夜間頻尿。
改善方法:腎を補い水を巡らせる食材(黒豆、クルミ、黒ゴマなど)や温腎利水の鍼灸治療が効果的です。
5. 気滞血瘀(きたいけつお)
特徴:気の流れが滞り、その結果血の巡りも悪くなった状態です。
症状:刺すような胸痛、動悸、息苦しさ、しびれ、パニック発作、月経不順(女性の場合)。
改善方法:気血を巡らせる食材(生姜、シナモン、ニンジンなど)や行気活血の鍼灸治療が効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、パニック障害は主に以下の臓腑の機能と関連しています:
- 心(しん):精神活動や意識をつかさどり、パニック障害の中心的な臓器です。心の乱れは不安や恐怖、動悸などの症状を引き起こします。
- 肝(かん):気の巡りを調整し、ストレスの影響を受けやすい臓器です。肝の機能低下は気の停滞を招き、胸の圧迫感やイライラ、情緒不安定の原因となります。
- 脾(ひ):消化と栄養吸収を担当し、全身にエネルギーを供給します。脾の弱りはエネルギー不足を招き、疲労感や思考力低下、不安感につながります。
- 肺(はい):呼吸を司り、気を巡らせる働きがあります。肺の機能失調は息苦しさや胸の圧迫感を引き起こします。
- 腎(じん):生命エネルギーの根源を蓄え、恐怖の感情と関連があります。腎の弱りは過度の恐怖感や不安感の原因となります。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化もパニック障害の症状に影響すると考えます:
- 春:肝の気が上昇する時期で、肝気鬱結の症状(イライラ、情緒不安定など)が悪化しやすい季節です。
- 夏:暑さにより心火が亢進しやすく、不安や動悸、不眠などの症状が強まりやすい時期です。
- 季節の変わり目:気候の変化が激しい時期は自律神経のバランスが崩れやすく、パニック発作が起きやすくなります。
- 湿度の高い環境:湿気が多いと体内に「湿」がたまりやすく、思考の鈍さや頭重感、だるさを引き起こし、不安感を増強させることがあります。
- 乾燥した環境:乾燥は体内の潤いを奪い、「陰虚」の状態を引き起こし、イライラや不安、動悸などの症状を悪化させることがあります。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。パニック障害においても、単に症状を抑えるだけでなく、根本的な体質改善を目指すことが重要です。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
原因の捉え方 | 神経伝達物質の異常、自律神経の過敏反応、ストレスなどの心理的要因 | 気・血・水のバランスの乱れ、五臓(特に心、肝、脾)の機能失調 |
診断方法 | 問診、心理検査、身体検査(器質的疾患の除外)、DSM-5の診断基準 | 四診(望診、聞診、問診、切診)による体質や証の判断、脈診、舌診 |
治療アプローチ | 認知行動療法、薬物療法(SSRI、抗不安薬など)、呼吸法や漸進的筋弛緩法 | 鍼灸治療、漢方薬、体質改善、気の流れを整える施術 |
治療の焦点 | 症状の緩和、発作への対処法習得、不安思考の修正、回避行動の改善 | 体質改善、気血水のバランス調整、臓腑機能の回復、自然治癒力の向上 |
効果発現の時間 | 薬物療法は2〜4週間で効果出現、認知行動療法は数ヶ月かかることもある | 施術直後から緩和効果を感じることが多く、継続により根本改善を目指す |
副作用の考慮 | 薬物療法では眠気、吐き気、性機能障害などの副作用の可能性がある | 体質に合った鍼灸や漢方を用いることで副作用のリスクは比較的低い |
個人差の考慮 | 症状に基づいた標準的な治療法が中心だが、個人に合わせた調整も行う | 体質や証に基づいた完全個別的な治療アプローチ |
予防の考え方 | ストレス管理、生活習慣の改善、早期介入による慢性化防止 | 体質に合わせた養生法、気の巡りを良くする生活習慣、未病の段階からの対応 |
西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なるアプローチでパニック障害に対処しますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。特に東洋医学の強みは身体と心を一体として捉え、根本的な体質改善を通じて症状の緩和と再発防止を目指す点にあります。
パニック障害を放置するリスク
パニック障害は「気のせい」「気が強くなれば治る」と思われがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。
身体的リスク
- 自律神経の乱れの悪化:発作が繰り返されることで自律神経のバランスがさらに崩れ、様々な身体症状(頭痛、めまい、胃腸障害など)が慢性化する可能性があります。
- 慢性的なストレス状態:継続的な不安と緊張により、常に高いストレスホルモンレベルが維持され、免疫機能の低下や炎症反応の増加を招くことがあります。
- 睡眠障害の発生:不安や発作への恐れから不眠や浅い睡眠に悩まされ、睡眠の質が低下することで全身の健康に悪影響を及ぼします。
- 高血圧や心臓への負担:繰り返される発作による急激な血圧上昇や心拍数の増加は、長期的には心血管系に負担をかける可能性があります。
- 過呼吸による影響:発作時の過呼吸が習慣化すると、体内の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、しびれやめまいなどの症状が出やすくなります。
精神的・社会的リスク
- 広場恐怖症の発展:発作が起きた場所や状況を避けるようになり、次第に行動範囲が狭まって外出困難になる「広場恐怖症」に発展する可能性があります。
- うつ病の合併:行動制限による喪失感や無力感から抑うつ状態に陥りやすく、パニック障害患者の約半数がうつ病を併発するというデータもあります。
- 対人関係の悪化:発作への恐れから社会活動を避けるようになり、友人関係や家族関係に支障をきたす可能性があります。
- 仕事や学業への影響:集中力の低下や欠勤・欠席が増え、キャリアや学業に深刻な影響を及ぼすことがあります。
- 自己評価の低下:できないことが増えることで自信を失い、「自分はダメな人間だ」という否定的な自己イメージが強化される可能性があります。
- アルコールや薬物への依存:不安を和らげるためにアルコールや薬物に頼るようになり、依存症を発症するリスクが高まります。
早期対処の重要性
パニック障害は、早期に適切な対処を行うことで症状を緩和し、生活の質を維持することができます。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 症状が軽いうちに改善でき、慢性化を防ぐことができる
- 広場恐怖症などの二次的な問題の発生を防ぐことができる
- 自分で発作をコントロールする技術を早期に獲得できる
- 身体と心の健康を守り、社会生活や家庭生活への影響を最小限に抑えられる
- 治療期間の短縮や、より高い改善効果が期待できる
パニック障害の症状を感じたら、「気のせい」「気が弱いから」と自分を責めずに、早めに専門家に相談することをおすすめします。当院では東洋医学的アプローチにより、薬に頼らない自然な回復をサポートしています。
当院のパニック障害施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチでパニック障害の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、心身のバランスを整えていきます。
施術の特徴
- 手足のツボを使った優しい鍼灸治療:痛みが少なく、リラックスできる優しい施術です。鍼が初めての方でも安心して受けられます。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 自律神経のバランス調整:パニック障害の多くは自律神経の乱れが関与しているため、これを整える特殊なツボを使用します。
- 気の流れの改善:特に肝気鬱結(ストレスによる気の滞り)を改善し、気の巡りを良くする施術を行います。
- 心身の緊張緩和:身体の緊張をほぐし、リラックス反応を引き出す施術により、不安感の軽減を促します。
施術の流れ
- 問診:症状の詳細や生活習慣、発作の頻度や引き金などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 施術プランの説明:診断結果に基づいて、あなたに最適な施術プランをご説明します。
- 優しい整体施術:必要に応じて、自律神経の調整を促す優しい整体施術を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに優しく鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるセルフケア方法についてアドバイスします。
パニック障害に効果的なツボ
当院では例えば以下のツボを用いて、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:
自律神経を整えるツボ
- 内関(ないかん):手首の内側にあるツボで、不安や動悸、胸の圧迫感を和らげる効果があります。
- 神門(しんもん):手首の小指側にあるツボで、心を落ち着かせ、不眠や不安を緩和します。
- 百会(ひゃくえ):頭頂部の真ん中にあるツボで、意識を清明にし、精神を安定させる効果があります。
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、全身の気を巡らせ、消化機能を高め、疲労回復を促します。
気の流れを改善するツボ
- 太衝(たいしょう):足の甲にあるツボで、肝の気の流れを改善し、イライラや胸の詰まり感を緩和します。
- 期門(きもん):胸の下部にあるツボで、肝気の鬱滞を解消し、胸の圧迫感を緩和します。
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の付け根にあるツボで、気の流れを促進し、全身の緊張を緩和します。
- 膻中(だんちゅう):胸の中央にあるツボで、気の巡りを良くし、胸の圧迫感や不安感を和らげます。
不安や恐怖を鎮めるツボ
- 太渓(たいけい):足首の内側にあるツボで、腎の機能を高め、恐怖心を和らげる効果があります。
- 心兪(しんゆ):背中の心臓の裏側にあるツボで、心の機能を整え、不安や動悸を鎮めます。
- 陰陵泉(いんりょうせん):膝の内側にあるツボで、水分代謝を改善し、脾の機能を高めて不安感を軽減します。
- 失眠(しつみん):手首にあるツボで、精神を安定させ、不眠や不安を和らげる効果があります。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。当院では、東洋医学の理論に基づいた全身調整を行うことで、単に症状を抑えるだけでなく、根本的な体質改善を目指します。
パニック障害に関するよくある質問(FAQ)
A: 症状の程度や体質、罹患期間によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 軽度の症状(発症して間もない場合):週1回の頻度で1〜2ヶ月
- 中程度の症状:週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月
- 重度の症状(長期間続いている場合):週2回から始めて、徐々に間隔を空けていく
初回の施術後に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。多くの患者様は3〜5回の施術で症状の軽減を実感され、その後徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。体質改善には時間がかかりますが、継続的な施術により根本的な改善を目指します。
A: はい、医師から処方された薬を服用しながら鍼灸治療を受けることは可能です。むしろ、併用することで相乗効果が期待できる場合もあります。
鍼灸治療は自然治癒力を高め、体の調整機能を向上させる効果があるため、薬物療法を補完する役割を果たします。中には鍼灸治療の効果により、医師の指導のもとで薬の量を減らせるケースもあります。
ただし、服薬中の場合は初回カウンセリング時に必ずお知らせください。また、薬の調整は必ず処方された医師にご相談ください。当院では医療機関と協力しながら、あなたの回復をサポートします。
A: はい、パニック発作が起きている最中でも施術を行うことは可能です。実際、発作時の施術は即効性のある効果が期待できます。
発作時には特定のツボ(内関、神門、太衝など)への刺激が効果的で、自律神経のバランスを整え、過剰な交感神経の興奮を鎮める働きがあります。また、施術中はゆったりと呼吸を整える指導も行いますので、発作が和らぐケースが多いです。
ただし、発作中は移動が困難な場合もあるため、定期的な施術を受けて予防的な効果を得ることをおすすめします。また、発作が頻繁に起こる場合は、医療機関での診察も並行して受けることが大切です。
A: はい、お子様のパニック障害にも鍼灸治療は効果的です。特に子どもの場合は、体質が柔軟で反応が早いため、大人よりも少ない施術回数で効果が現れることが多いです。
お子様向けの施術では、より細い鍼を使用したり、接触鍼(皮膚に触れるだけの非常に優しい刺激)やお灸(熱さを感じない程度の優しいもぐさ)を中心に行うなど、痛みを極力抑えた方法で行います。
お子様の場合は特に、親御さんの理解とサポートが重要です。施術と併せて、ご家庭での適切な対応方法についてもアドバイスさせていただきます。なお、18歳未満のお子様の施術には保護者の同意と同伴が必要です。
A: 施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 施術当日の激しい運動や長時間の入浴(サウナなど)は避ける
- アルコールの摂取を控える(特に施術当日)
- 水分をしっかり摂る(特に白湯がおすすめです)
- 可能であれば施術後は休息をとり、リラックスした時間を持つ
- 規則正しい生活リズムを心がける
また、施術後に一時的に眠気を感じたり、体がだるく感じることがあります。これは「好転反応」と呼ばれる治癒過程の一部で、自律神経が調整され、体がリラックス状態に入るために起こることがあります。心配な症状がある場合は、いつでもご連絡ください。
パニック障害改善のための自宅でのセルフケア
パニック障害の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と体質改善につながります。
呼吸法
正しい呼吸法はパニック発作の予防と対処に非常に効果的です:
- 腹式呼吸:お腹に手を当て、鼻から4秒かけてゆっくり息を吸い、口から6秒かけてゆっくり吐きます。お腹が膨らみ縮むのを意識しながら、1日3回(朝・昼・夜)5分間続けましょう。
- 4-7-8呼吸法:鼻から4秒かけて息を吸い、7秒間息を止め、口から8秒かけてゆっくり息を吐きます。これを4回繰り返します。特に不安を感じたときや就寝前に効果的です。
- 呼吸に集中する瞑想:静かな場所で座り、呼吸だけに意識を向けます。雑念が浮かんでも、優しく呼吸に意識を戻します。1日10分間の実践が理想的です。
漸進的筋弛緩法
身体の緊張を緩和し、リラックス反応を引き出す効果的な方法です:
- 静かな場所で座るか横になります
- 足の指から始めて、各筋肉群(ふくらはぎ、太もも、お腹、胸、手、腕、肩、首、顔)を順番に5〜7秒間強く緊張させます
- その後、一気に力を抜いて20〜30秒間その部位のリラックス感に集中します
- 体全体を一巡させて、最後は全身の脱力感を味わいます
1日1回、15〜20分程度行うことで、全身の緊張が緩和され、自律神経のバランスが整います。
規則正しい生活習慣
- 睡眠リズムの安定:毎日同じ時間に起きて寝ることで、自律神経のリズムが整います。就寝前1時間はスマートフォンやパソコンの使用を控えましょう。
- 適度な運動:ウォーキングやヨガなどの穏やかな運動を週3〜4回、30分程度行うことで、ストレスホルモンの分泌が抑えられ、心身のリラックスにつながります。
- バランスの良い食事:食事の時間を規則正しく、糖質や刺激物(カフェイン、アルコール、辛いもの)の過剰摂取を避け、タンパク質や野菜をバランスよく摂りましょう。
- 水分摂取:カフェインを含まない飲み物(特に白湯)を十分に摂ることで、体内の代謝がスムーズになり、緊張状態が緩和されます。
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 内関(ないかん):手首の内側、手のひらから指3本分上にあるツボです。動悸や不安感、胸の圧迫感に効果があります。
- 神門(しんもん):手首の小指側の折り目にあるツボです。精神を安定させ、不眠や不安を緩和します。
- 百会(ひゃくえ):頭頂部の真ん中にあるツボです。軽く円を描くようにマッサージすると、頭をスッキリさせ、精神を落ち着かせる効果があります。
- 太衝(たいしょう):足の甲、第1趾と第2趾の骨が合流する部分より少し上にあるツボです。肝の気の流れを改善し、イライラや緊張を和らげます。
認知の見直し
パニック障害では、身体感覚に対する誤った解釈が症状を悪化させることがあります。以下の方法を試してみましょう:
- 症状の記録:不安や発作の状況、引き金となる状況、身体症状、そのときの考えを記録します。これにより、パターンを認識しやすくなります。
- 考え方の修正:「死んでしまう」「コントロールを失う」といった破局的な考えを、「これは一時的な不安反応であり、必ず収まる」「今までも乗り越えてきた」などの現実的な考えに置き換える練習をします。
- 段階的な不安への暴露:不安を感じる状況に、少しずつ段階的に向き合うことで、恐怖反応が和らいでいきます。無理はせず、できる範囲から始めましょう。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、パニック障害の症状を和らげることができます。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。当院では、あなたの状態に合ったセルフケア方法を詳しくアドバイスいたします。
パニック障害のまとめと施術のご案内
パニック障害の要約
パニック障害は、突然の強い不安や恐怖の発作(パニック発作)が繰り返し起こる精神疾患です。西洋医学では自律神経の乱れや脳内物質のバランス異常が主な原因とされ、東洋医学では気の流れの停滞や五臓(特に心、肝、脾)のバランスの乱れと捉えられています。
症状には、動悸、息切れ、めまい、発汗、震え、窒息感、非現実感などの身体症状と、死の恐怖や制御不能感などの精神症状があります。また、発作への恐怖から外出や特定の状況を避ける「予期不安」や「広場恐怖」を伴うこともあります。
パニック障害は放置すると症状が慢性化し、生活範囲の縮小やうつ病の併発など、さまざまな二次的問題に発展する可能性があります。しかし、適切なケアによって多くの方が症状の改善を実感されています。
当院のアプローチの特徴
当院では、パニック障害に対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 自律神経のバランスを整え、気の流れを改善する鍼灸治療
- 心身の緊張を緩和し、リラックス反応を引き出す優しい施術
- 発作時の対処法や日常生活でのセルフケア方法のアドバイス
- 精神的なサポートと丁寧なカウンセリング
多くの患者様から「発作の頻度が減った」「発作の強さが弱まった」「不安感が和らいだ」「薬の量を減らせた」「外出できるようになった」といったお声をいただいております。パニック障害でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
パニック障害の症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。「病院で異常なしと言われた」「薬だけに頼りたくない」という方も、お気軽にご相談ください。
【住所】
567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)
【お電話】
072-622ー0134
【受付時間】
月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土 10:00~13:30
日曜・祝日 休み
パニック障害は辛い症状ですが、必ず改善できます。一人で悩まず、当院の鍼灸施術で自然な回復力を引き出し、心身の健康を取り戻しましょう。あなたの回復をサポートできることを心より願っております。
施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。
ご予約はこちら
ネット予約:
LINEで予約:
電話で予約:
072-622-0134