PMS(月経前症候群)

 

PMS(月経前症候群)でお悩みの方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 生理前になると急にイライラしたり、落ち込んだりする
  • 下腹部の張りや痛みで日常生活に支障が出る
  • むくみや体重増加で服がきつくなる
  • 胸の張りや痛みがひどい
  • 頭痛や眠気、だるさで集中力が続かない
  • 生理が始まると症状が治まるが、毎月の繰り返しで疲れている

PMS(月経前症候群)は、月経開始の3〜10日前から現れ、月経開始とともに消失する心身の不調です。女性の多くが何らかの症状を経験しており、特に30代〜40代で症状が悪化する傾向があります。日本では女性の70〜80%が何らかのPMS症状を感じているといわれています。

この記事では、PMSの原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのようにPMSの症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。

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西洋医学的視点でのPMSの原因とメカニズム

PMSとは

西洋医学では、PMSは「月経周期に関連して周期的に現れる精神的・身体的症状の総称」と定義されています。症状は月経前の黄体期(排卵後)に現れ、月経開始とともに軽減または消失するのが特徴です。特に日常生活や社会生活に支障をきたすほど重度のPMSは「月経前不快気分障害(PMDD)」として区別されることもあります。

主な原因

  • ホルモンバランスの変動:排卵後のエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)の変動が、神経伝達物質の働きに影響を与えます。
  • セロトニンの減少:ホルモン変動によりセロトニン(気分を安定させる神経伝達物質)が減少すると、気分の落ち込みやイライラなどの精神症状が現れやすくなります。
  • プロスタグランジンの影響:痛みや炎症に関わる物質の過剰分泌により、腹痛や頭痛などの症状が引き起こされます。
  • レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の亢進:ホルモン変動により体内の水分やナトリウム保持が増加し、むくみや体重増加の原因となります。
  • 遺伝的要因:家族にPMSの症状が強く出る人がいる場合、同様の症状が出やすい傾向があります。
  • ストレスや環境要因:日常的なストレス、栄養不足、運動不足などの生活習慣も症状を悪化させる要因となります。

PMSが発生するメカニズム

PMSは以下のようなメカニズムで発生します:

  1. 排卵後(月経周期の後半)、エストロゲンの一時的減少とプロゲステロンの増加が起こります
  2. このホルモン変動によって脳内のセロトニン活性が低下し、精神症状(イライラ、憂うつ感など)が現れます
  3. プロゲステロンの作用により水分とナトリウムの貯留が増加し、むくみや体重増加、乳房の張りなどの身体症状が生じます
  4. また、プロスタグランジンの産生増加により、痛みや炎症反応が強まり、腹痛や頭痛などを引き起こします
  5. 月経が始まると、急激なホルモン低下とともに上記の変化が収まり、症状が改善します

PMSの主な症状

PMSの症状は多岐にわたり、200種類以上あるとも言われています。主な症状は以下のように分類されます:

精神・心理的症状

  • イライラ、怒りっぽくなる
  • 気分の落ち込み、憂うつ感
  • 不安感や緊張感の増加
  • 集中力の低下、判断力の低下
  • 気分の変動が激しくなる
  • 涙もろくなる

身体的症状

  • 下腹部の張りや痛み
  • 乳房の張りや痛み
  • むくみ(手足、顔など)
  • 体重の一時的増加
  • 頭痛、偏頭痛
  • 肌荒れ、ニキビの悪化
  • 疲労感、だるさ
  • めまい、吐き気
  • 食欲の変化(特に甘いものや塩辛いものを欲する)
  • 便秘や下痢

西洋医学的なアプローチでは、PMSの治療に低用量ピル、抗うつ剤、利尿剤、鎮痛剤などの薬物療法や、カウンセリングなどの精神療法、生活習慣の改善などが用いられます。ただし、薬物療法には副作用のリスクもあり、体質や症状に合わせた総合的なアプローチが重要とされています。

東洋医学的視点でのPMSの原因とメカニズム

東洋医学でのPMSの捉え方

東洋医学では、PMSは「肝気鬱結(かんきうっけつ)」「気滞血瘀(きたいけつお)」「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」などの病態として捉えられます。女性の生理機能は「肝(かん)」と「腎(じん)」の働きに大きく関わり、これらの臓腑の機能が低下すると、気血の巡りが悪くなり、様々な症状が現れると考えられています。また、東洋医学では身体と精神は密接に関連していると考え、精神的なストレスが身体症状を引き起こし、身体的な不調が精神症状を悪化させるという相互関係を重視します。

関連する経絡

PMSに特に関連する経絡には以下のようなものがあります:

  • 肝経(かんけい):女性の生理機能に密接に関わり、気の流れの調整を行います。PMSでは肝の気の流れが滞ることが多いとされます。
  • 脾経(ひけい):水分代謝や栄養の吸収・運搬を担当し、むくみや消化器症状に関連します。
  • 腎経(じんけい):生殖機能や内分泌系を支配し、ホルモンバランスに深く関わっています。
  • 任脈(にんみゃく):体の前面を通る重要な脈で、女性の生殖系に特に関係します。
  • 帯脈(たいみゃく):腰を帯のように一周する脈で、生殖器の機能を調節します。

東洋医学の「証」による分類

東洋医学では、PMSを以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:

1. 肝気鬱結(かんきうっけつ)

特徴:ストレスなどにより肝の気の流れが滞った状態です。
症状:イライラ、怒りっぽい、胸や脇の張り、ため息が多い、下腹部の膨満感、乳房の張り。
改善方法:肝の気の流れを改善する疏肝解鬱(そかんかいうつ)の治療が効果的です。

2. 気滞血瘀(きたいけつお)

特徴:気の滞りが長期化し、血の流れも悪くなった状態です。
症状:下腹部の痛み(特に刺すような痛み)、経血に血塊がある、胸の張り、イライラ、頭痛。
改善方法:気の流れを良くし、血の巡りを改善する活血化瘀(かっけつかお)の治療が効果的です。

3. 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)

特徴:肝と腎の陰が不足した状態で、相対的に陽が亢進します。
症状:のぼせ、ほてり、イライラ、不眠、頭痛、目の乾燥、腰や膝の痛み。
改善方法:肝腎の陰を補う滋陰(じいん)の治療が効果的です。

4. 脾虚水湿(ひきょすいしつ)

特徴:脾の機能が低下し、水湿(余分な水分)が体内に停滞した状態です。
症状:むくみ、体重増加、疲れやすい、食欲不振、下痢または軟便、頭が重い感じ。
改善方法:脾の機能を高め、水湿を除去する健脾利湿(けんぴりしつ)の治療が効果的です。

5. 心脾両虚(しんぴりょうきょ)

特徴:心と脾の機能が低下した状態です。
症状:不安感、憂うつ、不眠、多夢、集中力低下、食欲不振、疲労感、顔色が悪い。
改善方法:心と脾を補う補心健脾(ほしんけんぴ)の治療が効果的です。

五臓六腑との関連性

東洋医学では、PMSは主に以下の臓腑の機能と関連しています:

  • 肝(かん):気の流れを調節し、血を蓄える働きがあります。ストレスにより肝の機能が低下すると気の滞りが生じ、イライラや情緒不安定、胸脇苦満(胸や脇の張り)などの精神症状や身体症状が現れます。
  • 脾(ひ):水分代謝を司り、水湿の排泄を担当します。脾の機能が低下すると水湿が停滞し、むくみや体重増加などが起こります。
  • 腎(じん):生殖機能や成長発育を司り、内分泌系と密接に関連します。腎の機能低下はホルモンバランスに影響を与え、生理不順やPMSの症状を悪化させます。
  • 心(しん):精神活動を司り、血を循環させる働きがあります。心の機能が低下すると、不安やうつ、不眠などの精神症状が現れます。
  • 肺(はい):気を巡らせる働きがあります。肺の機能低下は全身の気の巡りを悪くし、疲労感や気力低下などに関連します。

季節と環境の影響

東洋医学では、季節や環境の変化もPMSの症状に影響すると考えます:

  • :肝の気が上昇する時期で、肝気鬱結の症状(イライラ、情緒不安定など)が悪化しやすい季節です。
  • 梅雨や湿度の高い時期:湿度が高いと脾の機能が低下しやすく、水湿の停滞によるむくみや体重増加が悪化することがあります。
  • :暑さで体力を消耗しやすく、気虚(ききょ)の症状(疲れやすい、だるいなど)が現れやすくなります。
  • :乾燥する時期で、肺の機能が低下しやすく、気の巡りが悪くなることがあります。
  • :寒さにより気血の巡りが悪くなり、痛みや冷えの症状が悪化しやすい季節です。
  • ストレスの多い環境:精神的ストレスは肝の気の流れを妨げ、肝気鬱結の症状を悪化させます。

東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。

西洋医学と東洋医学の比較

比較項目 西洋医学 東洋医学
原因の捉え方 ホルモン変動(エストロゲン・プロゲステロン)が神経伝達物質や体内環境に影響 気血の滞り、肝気鬱結、肝腎陰虚、水湿の停滞など、気血・臓腑のバランス異常
診断方法 症状の問診、症状記録(カレンダー)、必要に応じてホルモン検査など 四診(望診・聞診・問診・切診)による体質や証の判断、脈診、舌診
治療アプローチ 低用量ピル、抗うつ剤、利尿剤、鎮痛剤などの薬物療法、ライフスタイル改善 鍼灸治療、漢方薬、体質改善、養生法による気血のバランス調整
症状の分類 身体的症状と精神的症状に大別し、重症度によってPMSとPMDD(月経前不快気分障害)を区別 証(肝気鬱結、気滞血瘀、肝腎陰虚、脾虚水湿など)に基づいて分類
個別化の度合い 症状の種類と重症度に基づいた標準的な治療が中心 体質や証に基づいた完全な個別化治療
副作用のリスク 薬物療法には様々な副作用のリスクが伴う 体質に合った鍼灸や漢方を用いることで副作用のリスクは比較的低い
身体と精神の関連性 身体と精神は分けて考えることが多く、専門分野も分かれていることがある 身体と精神は密接に関連していると考え、総合的にアプローチする
治療期間 薬物療法は即効性があるが、継続が必要で根本改善は難しいことも 根本的な体質改善を目指すため時間がかかるが、長期的な効果が期待できる

西洋医学と東洋医学は、それぞれ異なるアプローチでPMSに対処しますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。

PMSを放置するリスク

PMSは「女性なら仕方ない」と諦めてしまう方も多いですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。

生活への影響

  • 仕事や学業のパフォーマンス低下:集中力や判断力の低下により、仕事や学業のパフォーマンスが落ちることがあります。
  • 人間関係の悪化:イライラや感情の起伏が激しくなることで、家族や友人、職場での人間関係に問題が生じる可能性があります。
  • 生活の質の低下:痛みやだるさなどの身体症状により、趣味や社交活動が制限され、生活の質が低下することがあります。
  • 自己肯定感の低下:症状による失敗体験の積み重ねやコントロール感の喪失から、自己肯定感が低下する可能性があります。

心身への長期的影響

  • うつ病や不安障害のリスク増加:長期間続くPMSの精神症状は、うつ病や不安障害に発展するリスクがあります。特に重度のPMS(PMDD)はうつ病との関連性が高いとされています。
  • 自律神経のバランス悪化:継続的なホルモン変動とストレスは自律神経のバランスを崩し、他の身体症状を引き起こす可能性があります。
  • 更年期症状の悪化リスク:PMSの症状が強い方は、将来の更年期症状も強く出る傾向があるという研究結果もあります。
  • 慢性的な痛みの定着:繰り返される痛みは神経系に変化をもたらし、月経以外の時期にも痛みを感じやすくなることがあります。

健康習慣への悪影響

  • 食習慣の乱れ:PMSによる食欲増加や特定食品への渇望が、不健康な食習慣につながることがあります。
  • 運動不足:痛みやだるさにより運動量が減少し、それがさらに症状を悪化させる悪循環を生み出すことがあります。
  • 睡眠障害:不安やイライラなどの精神症状や痛みにより、睡眠の質が低下することがあります。睡眠不足はさらに症状を悪化させる要因となります。
  • 自己治療としてのアルコールや喫煙:症状を和らげるためにアルコールや喫煙に頼る方もいますが、これらはかえって症状を悪化させる可能性があります。

早期対処の重要性

PMSは、早期に適切な対処を行うことで症状を緩和し、生活の質を維持することができます。早期対処には以下のようなメリットがあります:

  • 症状が重症化する前に改善できる
  • 体質改善により、症状の出現期間や強さを軽減できる可能性がある
  • 日常生活や仕事への影響を最小限に抑えられる
  • 精神的な安定感を取り戻し、人間関係の改善につながる
  • 更年期へのスムーズな移行など、将来の健康への良い影響が期待できる

PMSの症状でお悩みの方は、「女性だから仕方ない」と諦めず、早めに専門家に相談することをおすすめします。適切な対処により、症状の緩和と生活の質の向上が期待できます。

当院のPMS施術方法

当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチでPMSの根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、心身のバランスを整えていきます。

施術の特徴

  • 手足のツボを使った鍼灸治療:痛みが少なく、リラックスした状態で受けられる優しい施術です。
  • 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
  • 経絡調整:気血の流れを整え、臓腑の機能を高める経絡調整を行います。
  • 自律神経調整:ホルモンバランスに大きく関わる自律神経の調整を重視した施術を行います。
  • 症状に合わせたアプローチ:イライラや憂うつ感が強い方、痛みが中心の方、むくみが気になる方など、主訴に合わせた施術を行います。

施術の流れ

  1. 問診:症状や生活習慣、月経周期、既往歴などを詳しくお聞きします。
  2. 東洋医学的診断:脈診・舌診・腹診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
  3. 整体施術:必要に応じて、自律神経の調整を促す優しい整体施術を行います。
  4. 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
  5. アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるケア方法についてアドバイスします。

PMSに効果的なツボ

当院では手足のツボを中心に、お一人おひとりの症状に合わせた治療を行います:

手足のツボ

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボで、婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲、親指と人差し指の付け根の間にあるツボで、肝の気の流れを改善し、イライラや情緒不安定を和らげます。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、気の流れを調整し、頭痛や痛みを和らげます。
  • 内関(ないかん):手首の内側から指3本分腕を上がったところにあるツボで、不安やイライラを鎮め、自律神経を整えます。
  • 足三里(あしさんり):膝のお皿の外側下方にあるツボで、脾胃の機能を高め、疲労回復やむくみの改善に効果があります。

これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。また、症状の出やすい時期(月経前)だけでなく、月経後や排卵期など、周期全体を通して調整を行うことで、より効果的な改善を目指します。

施術のタイミングと頻度

PMSの症状は月経周期と密接に関連しているため、施術のタイミングも重要です。当院では以下のようなアプローチを行っています:

  • 症状が強い方:月経後、排卵期、月経前と、周期を通して定期的な施術を行います。特に症状が現れる月経前の施術が重要です。
  • 症状が軽〜中程度の方:月経後と月経前の2回、または月経前のみの施術を行います。
  • 体質改善期:最初の2〜3ヶ月は上記のペースで施術を行い、症状が改善してきたら徐々に間隔を空けていきます。
  • メンテナンス期:体質が改善した後は、月に1回程度のメンテナンス施術で状態を維持します。

初回の施術の前に、あなたの症状や月経周期、体質に合わせた最適な施術計画をご提案いたします。

PMSに関するよくある質問(FAQ)

Q: PMSの改善には何回くらい通えばいいですか?

症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:

  • 軽度の症状:月経前に1回、2〜3ヶ月程度
  • 中程度の症状:月経後と月経前の2回、3〜4ヶ月程度
  • 重度の症状:月経後、排卵期、月経前と月経周期に合わせて3回、4〜6ヶ月程度

初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。継続的な施術により、根本的な体質改善を目指します。

Q: PMSと月経痛は関係ありますか?

はい、PMSと月経痛(月経困難症)は異なる症状ですが、関連性があります。PMSは月経前に現れ月経開始とともに消失する症状である一方、月経痛は月経中に現れる痛みです。

両者は以下のような関連性があります:

  • プロスタグランジンという物質が両方の症状に関与している
  • 東洋医学的には「気滞血瘀」という同じ証が関わっていることが多い
  • 一方の症状が強い方は、もう一方も強く出る傾向がある

当院では、月経周期全体を通して体のバランスを整えることで、PMSと月経痛の両方を改善するアプローチを行っています。PMSが改善すると、月経痛も軽減することが多いです。

Q: 低用量ピルを服用していますが、鍼灸治療は受けられますか?

はい、低用量ピルを服用されている方も鍼灸治療を受けることができます。むしろ、以下のようなメリットが期待できます:

  • ピルの副作用(頭痛、吐き気、むくみなど)の緩和
  • 自律神経のバランスを整えることによる全身状態の改善
  • 将来的にピルを減量または中止する際の体の準備

ただし、初回のカウンセリング時に、ピルの服用状況(種類、期間など)をお伝えください。服用中のピルの種類や体質に合わせて施術内容を調整します。また、ピルの服用を中止する際は、必ず処方医に相談してください。

Q: PMSと更年期障害の違いは何ですか?

PMSと更年期障害は類似した症状も多いですが、以下のような違いがあります:

  • 発生時期:PMSは主に30代〜40代の月経のある女性に、更年期障害は40代後半〜50代の閉経前後の女性に現れます
  • 症状の周期性:PMSは月経周期に連動して月経前に現れ月経開始とともに消失するのに対し、更年期障害は周期性がなく継続的に症状が現れることが多いです
  • ホルモンの変化:PMSはエストロゲンとプロゲステロンの周期的変動が関係し、更年期障害はエストロゲンの全体的な減少が主な原因です
  • 特徴的な症状:更年期障害ではホットフラッシュや発汗など、PMSにはあまり見られない症状が特徴的です

40代以降でPMS様の症状が悪化する場合は、更年期への移行期(ペリメノポーズ)の可能性もあります。当院では年齢や症状のパターンを詳しく分析し、適切な施術を行います。

Q: 施術後に気をつけることはありますか?

施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:

  • 施術当日の激しい運動や長時間の入浴(サウナなど)は避ける
  • アルコールの過剰摂取を控える
  • 十分な水分を摂る
  • 可能であれば施術後はゆっくり休息をとる
  • 冷たいものの摂りすぎに注意し、体を冷やさないようにする

また、稀に施術後に「好転反応」として、一時的に症状が強くなったり、だるさを感じたりすることがあります。これは体が治癒に向かうプロセスの一つで、通常2〜3日で収まります。気になる場合は院長にご連絡ください。

PMS改善のための自宅でのセルフケア

PMSの改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と体質改善につながります。

バランスの良い食生活

  • 積極的に摂りたい食品
    • 複合炭水化物(全粒穀物、玄米、さつまいもなど):血糖値の急激な変動を防ぎ、気分の安定に役立ちます
    • カルシウムが豊富な食品(小魚、豆腐、小松菜など):PMS症状の緩和に効果があるとされています
    • マグネシウムが豊富な食品(ナッツ類、緑黄色野菜、海藻など):筋肉の緊張緩和や気分の安定に役立ちます
    • ビタミンB6が豊富な食品(マグロ、鶏肉、バナナなど):セロトニンの合成を助け、精神症状の改善に効果があります
  • 控えたい食品
    • カフェイン(コーヒー、紅茶、チョコレートなど):特に症状が強くなる時期は控えめにしましょう
    • 塩分の多い食品:むくみを悪化させる可能性があります
    • 精製糖(菓子、清涼飲料水など):血糖値の急激な変動を招き、気分の波を大きくする可能性があります
    • アルコール:ホルモンバランスに影響を与え、症状を悪化させることがあります
  • 食事のタイミング:規則正しい食事と少量頻回の食事が血糖値の安定に役立ちます。特にPMS症状が強い時期は、空腹の時間を作らないよう心がけましょう。

適度な運動習慣

  • 有酸素運動:ウォーキング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は、エンドルフィン(脳内麻薬)の分泌を促し、気分を改善します。週に3〜5回、30分程度の運動が理想的です。
  • ヨガ:特に骨盤周りの血流を促進するポーズや、リラックス効果のあるポーズは、PMSの症状緩和に効果的です。
  • ストレッチ:体が固まりやすいPMS時期は、軽いストレッチで体をほぐすことも有効です。
  • 運動のタイミング:月経周期に合わせた運動調整も効果的です。症状が強い時期は激しい運動を避け、軽いウォーキングやヨガなどに切り替えるとよいでしょう。

ストレス管理

  • マインドフルネス瞑想:日々の短時間の瞑想は、ストレスホルモンのコルチゾールを減少させ、自律神経のバランスを整える効果があります。スマートフォンのアプリなどを活用すると始めやすいでしょう。
  • 深呼吸法:腹式呼吸を意識した深呼吸は、交感神経の働きを抑え、リラックス効果をもたらします。特にイライラが強い時に効果的です。
  • 趣味の時間:好きなことに集中する時間を持つことで、ストレスから解放されます。創作活動や読書、音楽鑑賞など、自分にとってのリラックスタイムを確保しましょう。
  • 睡眠の質の向上:質の良い睡眠はホルモンバランスの調整に不可欠です。就寝前のスマホやPCの使用を避け、寝室の環境を整えましょう。

生活リズムの調整

  • 規則正しい睡眠:同じ時間に起床・就寝することで体内時計が整い、ホルモンバランスも安定します。
  • 月経周期の記録:スマートフォンのアプリなどを活用して月経周期と症状を記録することで、症状が現れる時期の予測やパターンの把握ができます。
  • 症状に合わせたスケジュール調整:PMSの症状が強くなる時期がわかれば、その時期の予定を調整することで、ストレスを軽減できます。

ツボ押し

自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:

  • 三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしから指4本分上にあるツボです。婦人科系の症状全般に効果があります。
  • 太衝(たいしょう):足の甲、親指と人差し指の付け根の間にあるツボです。イライラや情緒不安定を和らげます。
  • 内関(ないかん):手首の内側から指3本分腕を上がったところにあるツボです。不安や不眠、吐き気に効果があります。
  • 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボです。頭痛や全身の痛みを和らげる効果があります。

温め

  • 下腹部の温め:腹巻やカイロ、温かいタオルなどで下腹部を温めると、血行が促進され、痛みや不快感が和らぎます。
  • 足元の温め:足の冷えは骨盤内の冷えにつながり、症状を悪化させることがあります。靴下の着用や足湯などで足元を温めましょう。
  • 入浴:ぬるめのお湯(38〜40度程度)にゆっくりつかることで、全身の血行が促進され、リラックス効果も得られます。

これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、PMSの症状を和らげることができます。無理なく続けられる方法から始めて、徐々に習慣化していきましょう。

PMSのまとめと施術のご案内

PMSの要約

PMS(月経前症候群)は、月経前の3〜10日間に現れ、月経開始とともに消失する心身の不調です。西洋医学ではホルモンバランスの変動が主な原因とされ、東洋医学では肝気鬱結や気滞血瘀などの気血のバランス異常と捉えられています。

症状は人によって大きく異なりますが、イライラや気分の落ち込みなどの精神症状と、腹痛やむくみなどの身体症状が組み合わさって現れるのが特徴です。これらは単なる不快感ではなく、日常生活や仕事、人間関係に大きな影響を与えることがあり、放置すると生活の質の低下やうつ病などのリスクを高める可能性があります。

PMSの改善には、適切な施術による自律神経の調整やホルモンバランスの改善に加えて、日常生活での食事、運動、ストレス管理、温めなどの総合的なアプローチが欠かせません。「女性だから仕方ない」と諦めるのではなく、積極的にケアすることで、症状の緩和と生活の質の向上が期待できます。

当院のアプローチの特徴

当院では、PMSに対して以下のようなアプローチを行っています:

  • 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
  • 一人ひとりの体質や証、症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
  • 手足のツボを使った優しい鍼灸治療と、体質に合わせた施術
  • 月経周期に合わせた最適なタイミングでの施術
  • 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術

多くの患者様から「イライラが減った」「痛みが軽減した」「むくみが改善した」「生活の質が向上した」といったお声をいただいております。PMSでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

PMSの症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご連絡ください。初回のカウンセリングで丁寧にお話を伺い、最適な施術プランをご提案いたします。

【住所】

567-0818
大阪府茨木市本町1-16本町8番館1階
(阪急茨木市駅から徒歩5分)

【お電話】

072-622ー0134

【受付時間】

月・火・木・金 10:00~13:30 16:00~19:30
水・土    10:00~13:30
日曜・祝日  休み

PMSは辛い症状ですが、適切なケアで必ず改善できます。当院では、あなたのPMSの根本改善をサポートし、健やかな日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

施術料 5500円(税込)
初診料 1100円(税込)

(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。

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