ぬけぬけ病(ランナーズジストニア・ローリング病)
ぬけぬけ病(ランナーズジストニア)でお悩みの方へ
こんなお悩みはありませんか?
- 走っているときに突然、足がもつれたり、思うように動かなくなる
- ランニング中に足が「ロック」したように硬直することがある
- 走るとき足が外側に流れたり、内側に入ったりして制御できない
- 走り始めは問題ないが、ある程度の距離を走ると症状が出始める
- 歩くときは問題ないのに、走るとき特有の症状に悩まされている
- 症状のせいでランニングを諦めかけており、精神的にも落ち込んでいる
ぬけぬけ病(医学的にはランナーズジストニアやローリング病とも呼ばれます)は、ランニング中に特定の筋肉が不随意に収縮し、円滑な走行を妨げる運動障害です。ランナーにとっては大きな悩みとなる症状で、身体的な問題だけでなく、精神的にも大きな影響を与えることがあります。
この記事では、ぬけぬけ病の原因を西洋医学と東洋医学の両面から解説し、根本的な改善方法についてご紹介します。当院の鍼灸・整体がどのようにぬけぬけ病の症状を緩和するのか、また自宅でできるセルフケアの方法についても詳しくお伝えしていきます。
西洋医学の視点からのぬけぬけ病の原因とメカニズム
ぬけぬけ病とは
西洋医学では、ぬけぬけ病はランナーズジストニアと呼ばれる運動特異的ジストニアの一種です。ジストニアとは、特定の動作を行うときに、筋肉が不随意に収縮し、異常な姿勢や動きを引き起こす神経学的な運動障害です。ランナーズジストニアは、走るという特定の動作中にのみ症状が現れるのが特徴です。
主な原因
- 脳の運動制御機能の異常:基底核や小脳など、スムーズな動きを司る脳の領域の機能異常が関連していると考えられています。
- 反復運動による神経回路の変化:長期間にわたる繰り返しの動作が、脳内の神経回路に変化をもたらす可能性があります。
- 遺伝的要因:一部のジストニアには遺伝的な素因があることが知られています。
- 過度のトレーニング:適切な休息を取らない過度のトレーニングが引き金となることがあります。
- 不適切なフォーム:長期間の不適切な走行フォームが、神経筋の異常パターンを形成する場合があります。
- ストレスや心理的要因:精神的ストレスが症状を悪化させることがあります。
ぬけぬけ病が発生するメカニズム
ぬけぬけ病は以下のようなメカニズムで発生すると考えられています:
- 脳の基底核や小脳など、運動制御に関わる部位の信号伝達に異常が生じます。
- これにより、拮抗筋(互いに反対の働きをする筋肉)の協調性が失われ、特定の筋肉の過剰な収縮や不適切なタイミングでの収縮が起こります。
- 走行中に特定の速度や距離に達すると、この異常な筋肉の収縮パターンがトリガーされ、足の制御が困難になります。
- 症状は通常、走行動作に特異的で、歩行や他の活動では現れないことが多いです。
- 繰り返し症状が発生することで、脳内の運動制御のマッピングがさらに変化し、症状が固定化・慢性化することがあります。
一般的な症状
- 足のもつれ:走っているときに突然、足がもつれたり、引きずったりする感覚があります。
- 異常な足の動き:足が内側に入る(過回内)や外側に流れる(過回外)など、通常とは異なる動きをします。
- 筋肉の緊張:足や下肢の筋肉が過度に緊張し、硬直したように感じることがあります。
- 動作特異性:歩行や他の活動では問題がなく、ランニング中にのみ症状が現れます。
- 進行性:走り始めは問題なく、一定の距離や時間経過後に症状が出始め、進行することがあります。
- 症状の変動:日によって症状の程度に変動があり、ストレスや疲労で悪化することがあります。
西洋医学的なアプローチでは、物理療法、運動療法、ボツリヌス毒素注射、薬物療法などがぬけぬけ病の治療に用いられますが、症状の特性により、治療効果には個人差があります。また、心理的アプローチや生活習慣の改善も重要な要素とされています。
東洋医学の視点からのぬけぬけ病の原因とメカニズム
東洋医学でのぬけぬけ病の捉え方
東洋医学では、ぬけぬけ病は「筋脈失調」や「気血両虚」の状態として捉えられます。経絡(けいらく)の流れが滞り、気や血の巡りが悪くなることで、筋肉の正常な動きが妨げられると考えます。特に足の経絡の流れの障害が、ランニング中の症状と関連していると考えられています。
関連する経絡
ぬけぬけ病に特に関連する経絡には以下のようなものがあります:
- 足の太陽膀胱経(たいようぼうこうけい):背骨から足の外側を通り、つま先まで達する経絡で、足の外側への異常な動きと関連します。
- 足の少陽胆経(しょうようたんけい):頭部から体側を通り、足の外側を下る経絡で、側方への不安定さに関連します。
- 足の陽明胃経(ようめいいけい):顔から腹部を通り、足の前面を下る経絡で、前方への動きや踏み出しに関連します。
- 足の太陰脾経(たいいんひけい):足の内側から腹部へ上る経絡で、内側への過度な動きに関連します。
- 足の少陰腎経(しょういんじんけい):足の裏から脚の内側を通り上る経絡で、疲労や持久力に関連します。
東洋医学の「証」による分類
東洋医学では、ぬけぬけ病を以下のような「証」(体質や症状のパターン)に分類します:
1. 肝風内動(かんぷうないどう)
特徴:肝の機能が乱れ、内部に「風」が生じた状態です。
症状:突然の筋肉の痙攣や震え、精神的ストレスで悪化する、めまいを伴うことがある。
改善方法:肝を鎮め、内風を抑える治療が効果的です。
2. 気血両虚(きけつりょうきょ)
特徴:気と血が共に不足した状態です。
症状:疲れやすい、長距離を走ると症状が出やすい、顔色が悪い、動悸や息切れがある。
改善方法:気血を補う補気養血の治療が効果的です。
3. 筋脈失調(きんみゃくしっちょう)
特徴:筋肉と経絡の調和が失われた状態です。
症状:特定の動作で筋肉が制御不能になる、筋肉のこわばりや緊張がある、冷えると悪化する。
改善方法:経絡の流れを調整し、筋肉の緊張を緩める治療が効果的です。
4. 腎精不足(じんせいぶそく)
特徴:腎の精気が不足した状態です。
症状:加齢とともに症状が出やすくなる、腰や膝の弱さを感じる、筋力低下がある、冷えが強い。
改善方法:腎を補う補腎の治療が効果的です。
5. 痰湿阻絡(たんしつそらく)
特徴:体内に痰や湿が溜まり、経絡の流れを阻害している状態です。
症状:重だるさを感じる、湿度の高い日に症状が悪化する、頭がぼんやりする、肥満傾向がある。
改善方法:痰湿を取り除く化痰利湿の治療が効果的です。
五臓六腑との関連性
東洋医学では、ぬけぬけ病は以下の臓腑の機能と関連しています:
- 肝(かん):筋肉や腱の動きをスムーズにする働きがあり、肝の機能低下は筋肉の緊張や痙攣を引き起こす原因となります。
- 脾(ひ):筋肉に栄養を送る役割があり、脾の機能低下は筋力の低下や疲労感につながります。
- 腎(じん):骨や関節、髄を支配し、腎の機能低下は下肢の弱さや持久力の低下を招きます。
- 心(しん):血液の循環を司り、心の機能低下は筋肉への血流不足につながります。
- 肺(はい):気を全身に巡らせる役割があり、肺の機能低下は全身の気の巡りを妨げます。
季節と環境の影響
東洋医学では、季節や環境の変化もぬけぬけ病の症状に影響すると考えます:
- 春:肝の活動が活発になる季節で、肝風内動の症状が悪化しやすい時期です。
- 梅雨や湿度の高い時期:湿気が体内に入り込み、痰湿阻絡の症状を悪化させることがあります。
- 夏:暑さにより気が消耗しやすく、気血両虚の症状が現れやすくなります。
- 冬:寒さにより筋肉が緊張しやすくなり、腎精不足の症状が悪化しやすい季節です。
- ストレスの多い環境:精神的ストレスは肝の機能を乱し、肝風内動を悪化させます。
東洋医学では、このように体質や環境、季節などの要因を総合的に考慮し、一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。
西洋医学と東洋医学の比較
比較項目 | 西洋医学 | 東洋医学 |
---|---|---|
疾患名・呼称 | ランナーズジストニア、課題特異的ジストニア、ローリング病 | 筋脈失調、気血両虚、肝風内動 |
原因の捉え方 | 脳の基底核や小脳の機能異常、神経回路の変化、過度の反復運動 | 経絡の流れの滞り、気血のアンバランス、五臓(特に肝・脾・腎)の機能低下 |
診断方法 | 神経学的検査、動作分析、MRI、筋電図、除外診断 | 四診(望診・聞診・問診・切診)による証の判断、脈診、舌診 |
治療アプローチ | 物理療法、ボツリヌス毒素注射、薬物療法、感覚トリックの活用、運動療法 | 鍼灸治療、推拿(すいな)、漢方薬、養生法、気功 |
治療の焦点 | 神経システムの再教育、筋肉の過度な収縮の抑制、代償動作の開発 | 経絡の流れの改善、気血のバランス回復、全身の調和 |
予後の見方 | 完全な治癒は難しいが、症状の管理と制御を目指す | 体質改善により根本的な回復を目指す |
身体と精神の関係 | 心理的要因も考慮するが、主に神経生理学的アプローチ | 心身一如の考えに基づき、精神状態と身体症状を不可分と捉える |
生活習慣の関与 | トレーニング方法の修正や環境因子の調整が重要 | 日常の養生法や食事、季節の変化への適応が重視される |
西洋医学と東洋医学はそれぞれ異なる視点からぬけぬけ病にアプローチしますが、どちらも長所があります。当院では両方の知見を活かしながら、お一人おひとりに最適な治療を提供しています。
ぬけぬけ病を放置するリスク
ぬけぬけ病は「単なる一時的な症状」と軽視されがちですが、適切な対処をしないまま放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。
身体的リスク
- 症状の悪化・固定化:初期段階では軽度な症状が、放置することでより重度化し、治療が難しくなる可能性があります。
- 代償動作による二次的障害:足のもつれを補うために不自然な走り方をすることで、関節や筋肉に過度な負担がかかり、怪我や慢性痛を引き起こす可能性があります。
- 転倒リスクの増加:足の制御ができないことにより、特に不整地や下り坂などで転倒するリスクが高まります。
- 他の運動への影響:症状が進行すると、走行以外の動作にも影響が出始め、日常生活動作にも支障をきたす可能性があります。
- 全身の筋バランスの悪化:特定の筋肉の過剰な使用や緊張により、全身の筋バランスが崩れ、姿勢不良や様々な不調につながることがあります。
精神的・社会的リスク
- 挫折感・自己肯定感の低下:ランニングを楽しめなくなることで、自己肯定感の低下や活動意欲の減退につながることがあります。
- 社会的孤立:ランニング仲間との活動ができなくなり、社会的なつながりが減少する可能性があります。
- ストレスや不安の増加:症状に対する不安や将来への懸念から、ストレスレベルが上昇することがあります。
- 運動不足による健康リスク:ランニングを諦めることで、運動量が減少し、全体的な健康状態や精神状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- パフォーマンスへの悪影響:競技としてランニングを行っている場合、記録の低下や競技参加の制限につながります。
早期対処の重要性
ぬけぬけ病は、早期に適切な対処を行うことで改善の可能性が高まります。早期対処には以下のようなメリットがあります:
- 神経筋のパターンが固定化する前に介入できる
- 代償動作が定着する前に正しい動きを再学習できる
- 二次的な障害を予防できる
- 精神的な挫折感や不安を最小限に抑えられる
- ランニングを継続できる可能性が高まる
ランニング中に足の異常な動きや制御困難を感じたら、「一時的なもの」と放置せず、専門家に相談することをおすすめします。当院では、ぬけぬけ病の早期発見・早期治療を重視しています。
当院のぬけぬけ病施術方法
当院では、東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた独自のアプローチでぬけぬけ病の根本改善を目指します。一人ひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの施術を行い、神経筋の協調性の回復と経絡の流れの改善を促進します。
施術の特徴
- 手足のツボを使った鍼灸治療:身体に負担の少ない施術を実現しながら、経絡の流れを調整します。
- 東洋医学的診断に基づくアプローチ:脈診や舌診などの東洋医学的診断を行い、あなたの「証」を見極めた施術を行います。
- 整体:緊張した筋肉を緩め、身体のバランスを整えます。
- 運動再学習サポート:正しい動作パターンを脳と筋肉に再教育するためのアドバイスを提供します。
- 全身調整:症状の出ている部位だけでなく、全身のバランスを整える施術を行います。
施術の流れ
- 問診:症状の詳細、ランニング歴、生活習慣、既往歴などを詳しくお聞きします。
- 東洋医学的診断:脈診・舌診・望診などを通じて、あなたの体質や「証」を判断します。
- 動作分析:可能であれば歩行やランニングフォームを確認し、問題点を分析します。
- 整体施術:筋肉バランスを調整する整体施術を行います。
- 鍼灸治療:あなたの体質や症状に合わせたツボに鍼をし、必要に応じてお灸を行います。
- アフターケア:施術後の注意点や、自宅でできるエクササイズ・ケア方法についてアドバイスします。
ぬけぬけ病に効果的なツボ
当院では特に以下のようなツボを用いて、手足からの遠隔治療を行います:
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボで、下肢の筋力強化や全身のエネルギー向上に効果があります。
- 陽陵泉(ようりょうせん):膝の外側にあるツボで、下肢の筋肉バランスの調整に効果的です。
- 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の付け根にあるツボで、肝の機能を調整し、筋肉の緊張を緩和します。
- 懸鐘(けんしょう):外くるぶしの上方にあるツボで、足の外側の安定性を高めます。
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、全身の気の流れを調整します。
- 外関(がいかん):手首から指3本分上の腕の外側にあるツボで、運動の協調性を高めます。
これらのツボはあくまで一例で、実際の施術では、お一人おひとりの体質や証、症状の程度に合わせて最適なツボを選択し、施術を行います。当院の施術は痛みを最小限に抑え、リラックスした状態で受けていただけるよう配慮しています。
ぬけぬけ病に関するよくある質問(FAQ)
ぬけぬけ病(ランナーズジストニア)の改善度合いは、症状の程度や期間、年齢、取り組み方などによって個人差があります。西洋医学では完全な治癒は難しいとされることもありますが、適切な対処により症状を大幅に改善し、ランニングを継続できるようになる方も多くいらっしゃいます。
東洋医学的なアプローチでは、体質改善や経絡の流れの正常化により、根本的な改善を目指します。当院では、西洋医学と東洋医学を組み合わせた総合的なアプローチで、最大限の改善を目指しています。症状の改善には時間がかかる場合もありますが、多くの患者様が段階的に改善されていきます。
また、症状が軽減してもメンテナンスや予防的なケアを継続することで、再発を防ぎ、長期的な安定を得られることが多いです。
症状の程度や体質によって個人差がありますが、一般的には以下のような目安があります:
- 軽度の症状:週1回の頻度で1〜2ヶ月程度
- 中程度の症状:週1〜2回の頻度で2〜3ヶ月程度
- 重度の症状:週2回から始めて、症状の改善に合わせて徐々に間隔を空けていく
初回の施術の前に、あなたの状態に合わせた通院計画をご提案いたします。症状の改善に合わせて、徐々に通院間隔を広げていくことが一般的です。また、症状が改善した後も、定期的なメンテナンス(月1回程度)を受けることで、再発予防や症状の安定維持につながります。
基本的には、施術期間中もランニングを続けることが可能です。ただし、症状の程度や治療段階によって、一時的な調整が必要な場合があります。
治療初期には、以下のような調整をおすすめすることがあります:
- 距離や強度の一時的な軽減
- トレーニング頻度の調整
- 症状が出現しにくい条件(例:平坦な道、柔らかい地面など)での練習
- 症状が出始めたら休憩する「間欠的」なランニングスタイル
施術の効果を最大化し、症状の改善を促進するためには、無理をせず、身体の反応を観察しながら調整していくことが重要です。当院では、あなたのランニングへの思いを尊重しながら、症状の改善を優先した適切なアドバイスを提供します。
鍼灸治療はぬけぬけ病(ランナーズジストニア)に対して、以下のような効果が期待できます:
- 筋肉の緊張緩和:過剰に緊張した筋肉をリラックスさせ、バランスを整えます。
- 経絡の流れの改善:気血の巡りを促進し、神経筋機能の正常化をサポートします。
- 神経系の調整:自律神経のバランスを整え、中枢神経系に働きかけることで、運動制御の改善を促します。
- 体質改善:根本的な体質の改善により、症状の再発予防につながります。
西洋医学的な治療と併用することで、より効果的な改善が期待できます。当院では、お一人おひとりの症状や体質に合わせたオーダーメイドの治療計画を立て、最適な施術を提供しています。多くの患者様が鍼灸治療による症状の軽減や質の向上を実感されています。
施術後は以下の点にご注意いただくと、効果を最大限に引き出すことができます:
- 施術当日は激しい運動や長時間のランニングを控えめにしましょう
- 十分な水分を摂取し、体内の循環を促進させましょう
- 身体を冷やさないよう注意し、特に足部や下肢は温かく保ちましょう
- 指導されたストレッチやエクササイズを継続的に行いましょう
- 施術後1〜2日は身体の反応(症状の変化)を観察し、次回の施術時に報告しましょう
また、稀に施術後に一時的な違和感や軽い痛みを感じることがありますが、これは体が調整されていく過程で起こる「好転反応」の一種で、通常は24〜48時間以内に収まります。気になる症状がある場合は、遠慮なく院長にご相談ください。
ぬけぬけ病改善のための自宅でのセルフケア
ぬけぬけ病の改善には、施術と併せて日常生活での取り組みも重要です。以下のセルフケア方法を継続的に行うことで、症状の緩和と再発防止につながります。
運動療法・エクササイズ
- 神経筋再教育エクササイズ:ゆっくりとした動作で筋肉の動きを意識しながら行う運動(例:ゆっくりと膝を曲げ伸ばしする、片足立ちでバランスをとるなど)。
- プロプリオセプション(固有受容感覚)トレーニング:バランスパッドやボスボールなどの不安定な面の上で立つ練習をして、身体の位置感覚を高めます。
- コアトレーニング:体幹の安定性を高めるエクササイズ(プランク、ブリッジなど)を行います。下肢の動きの安定には体幹の強化が重要です。
- ヨガや太極拳:ゆっくりとした動作と呼吸法を組み合わせた運動は、身体感覚を高め、筋肉の協調性を改善するのに効果的です。
トレーニング方法の調整
- インターバルトレーニング:短い距離を繰り返し走ることで、症状が出始める前に休憩を入れることができます。
- 地形や路面の変更:異なる地形や路面(平坦な道、芝生、トラックなど)を試して、症状が出にくい環境を見つけます。
- 感覚トリックの活用:症状を緩和する特定の動作や姿勢(例:腕を特定の位置に置く、リズムを変えるなど)を見つけ、活用します。
- クロストレーニング:ランニング以外の運動(水泳、サイクリング、エリプティカルマシンなど)を取り入れ、全身の調和を図ります。
ストレッチとリラクゼーション
- 下肢のストレッチ:特に足首、ふくらはぎ、ハムストリングス、股関節周りの筋肉をやさしく伸ばします。
- 筋膜リリース:フォームローラーやマッサージボールを使って筋膜の緊張を緩和します。
- リラクゼーション技法:深呼吸、プログレッシブ筋弛緩法、マインドフルネスなどのリラクゼーション法を実践します。
- 入浴やホットパック:温熱療法で筋肉の緊張を和らげ、血行を促進します。
生活習慣の改善
- 十分な休息:筋肉と神経系の回復のために、適切な休息と良質な睡眠を確保します。
- 水分摂取:十分な水分を摂ることで、筋肉機能を最適化し、疲労物質の排出を促進します。
- バランスの良い食事:抗炎症作用のある食品(オメガ3脂肪酸を含む魚、ナッツ類、緑黄色野菜など)を積極的に摂ります。
- ストレス管理:瞑想やヨガ、趣味などを通じて精神的ストレスを軽減します。
ツボ押し
自分でできるツボ押しも効果的です。以下のツボを親指や人差し指で3〜5秒間押し、緩めるを10回程度繰り返しましょう:
- 足三里(あしさんり):膝の下外側にあるツボです。下肢の強化や全身の活力アップに効果があります。
- 太衝(たいしょう):足の甲の第1、2中足骨の間にあるツボです。肝の機能を整え、筋肉の緊張を緩和します。
- 合谷(ごうこく):手の親指と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボです。全身の気の流れを調整します。
- 三陰交(さんいんこう):内くるぶしから指4本分上にあるツボです。下肢の経絡の交わる重要なポイントです。
これらのセルフケアを日常生活に取り入れることで、施術の効果を高め、ぬけぬけ病の改善と再発防止につながります。無理なく続けられるものから始めて、徐々に習慣化していきましょう。
ぬけぬけ病のまとめと施術のご案内
ぬけぬけ病の要約
ぬけぬけ病(ランナーズジストニア)は、ランニング中に特定の筋肉が不随意に収縮し、足の動きをコントロールできなくなる運動障害です。西洋医学では脳の運動制御機能の異常が原因とされ、東洋医学では経絡の流れの滞りや気血のアンバランスとして捉えられています。
症状には足のもつれ、異常な足の動き、筋肉の緊張などがあり、走り始めは問題がなくても、一定の距離や時間経過後に症状が現れるのが特徴です。放置すると症状が固定化し、二次的な障害を引き起こす可能性もあるため、早期の適切な対処が重要です。
治療には西洋医学と東洋医学の両方のアプローチがあり、当院ではこれらを組み合わせた総合的な施術を提供しています。施術に加えて、自宅でのセルフケアや適切なトレーニング方法の調整も重要です。ぬけぬけ病は適切な対処により、多くの場合改善が期待できます。
当院のアプローチの特徴
当院では、ぬけぬけ病に対して以下のようなアプローチを行っています:
- 東洋医学と西洋医学の知見を組み合わせた総合的な施術
- 一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療計画
- 手足のツボを使った鍼灸治療と、体質に合わせた施術
- 運動再学習と神経筋調整に焦点を当てたアプローチ
- 症状の緩和だけでなく、根本的な体質改善と再発防止を目指した施術
多くの患者様から「走りやすくなった」「足のコントロールが改善した」「走れる距離が伸びた」「自信を取り戻せた」といったお声をいただいております。ぬけぬけ病でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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日曜・祝日 休み
ぬけぬけ病はランナーにとって大きな悩みですが、適切なケアで改善できます。当院では、あなたのランニングライフを取り戻すための最適なサポートを提供いたします。
施術料 6600円(税込)
初診料 1100円(税込)
(前回の施術から2ヶ月以上空いた場合は1100円を頂いております)
※クレジットカード、QRコード払い等、各種キャッシュレス決済に対応しております。
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